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新NISAで株運用する人が気をつけるべきこと

2024年から新NISAで株運用を考えている人は
「ロールオーバー」のルールが変わるので気をつけましょう。

一般NISAのロールオーバー

「つみたてNISA」は、投資できる商品が金融庁によって決められています。

決められた商品以外の投資信託や上場株式、REIT、ETFで非課税メリットを得たければ「一般NISA」を使うことになります。

「一般NISA」は金額は120万円と、「つみたてNISA」の40万円に比べたら大きいんですが、非課税で運用出来る期間は5年です(「つみたて」は20年)。

しかし運用で利益を出そうとすれば5年は短い。

という声も多いため、「一般NISA」にはロールオーバーという仕組みがあります。

5年経過後、6年目のNISA枠に運用資産を移し、
さらに最長5年の非課税で運用出来るというものです。

図で示すと、こんな感じ。

スクリーンショット 2020-07-24 23.46.09

これで実質最長10年の非課税期間を得ることができます。

運用資産は、ロールオーバー時点の時価で引き継がれますが

ロールオーバーの時に限って
時価が120万円を超えていてもOKです。

新型NISAのロールオーバーの新ルール

さて、今回「一般NISA」が2階建の仕組みに変わって、さらに5年間延長されることになりました。

「一般NISA」を2019年に使った人は、

期限がくる2024年にロールオーバーしようとすると

「新型NISA」の枠を使うことになります。

この時のルールが3つあります。

ルール1「ロールオーバーの時は、枠は2階から埋めていく」

ルール2「2階の枠が余ったら、原則1階から使う」

ルール3「2階の枠が余り2階の枠から使った場合、
     1階の枠を使う権利がなくなる」

【ケース1 】ロールオーバー時点の時価が102万円を超えていた時

時価125万円で引き継げば、1階も2階も全て使い切ってしまうので、追加で新規運用はできません。

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102万円超122万円以内の場合は、余っている1階の「つみたて枠」を使用できます。

【ケース2】ロールオーバー時点の時価が90万円の時

2階から埋めますと、2階の枠が12万円余ります。

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枠空きは原則1階から使います。
一旦、1階でつみたて投資をしてから、2階の枠空きを使います。

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「どうしても積立なんかしたくない」「株式投資をしたい」という人は
2階から使用することができます。が、その年は1階の積立投資の枠20万円を使うことはできません。

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おわかりいただけましたか?

何でこんな複雑なルールができたか?憶測ですが。。。。。

この新ルールを理解するには
こんな風に解釈したらいいと思います。

政府は一般NISAよりもつみたてNISAを推している。」

「国民の投資の裾野を広げるには、
小さな金額から始めることが出来るつみたてNISAを優先的に利用して欲しい」

「株式運用で一般NISAを使っている人たちは、運用の素人ではないし、
お金持ちが多いので、NISAの本来の対象ではない。」

「しかしながら、現実的には一般NISAの使用者の方が積み立てNISAよりはるかに多く、いきなり制度を廃止することはできない。」

「そこで、新制度では2階建てにするなど制限をつけながら、

5年間は一般NISAを継続することにした」

新型NISAをどう使いますか?


既に一般NISAからつみたてNISAに切り替えた方は別にして、

問題は、今一般NISAを利用されている方。

一般からつみたてNISAに切り替えるか?

新型NISAにロールオーバーするか?

現段階では税制改正案が示されているだけで、実務的なことはこれから決まっていくのでしょうが、今からロールオーバー時までにどうするか考えておいた方がいいです。

今回一般NISAは5年間延長されることが決まりましたが、
その先については存続するかどうかも決まっていません。

今後も要チェックです。









一階の積立を優先的に使わせたい

積み立て投資こそ推奨する買い方だから

ロールオーバーとは

ロールオーバーの基本 

取得時の時価で引き継ぐ

引き継ぐ時に限り、時価が枠の上限を超えていてもオッケー

新型NISAへのロールオーバーのルール

二階から埋めていく

二階の枠が余った時。一階から埋めていく

なぜ、こんなルールなの?

基本的に二階は使って欲しくないのよ

現NISAからの引き継ぎ







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