銀行免許を持たない事業者にも100万円を超える送金サービスへの参入が可能になったって。銀行はいよいよ崖っぷち?
存在価値がなくなる「銀行」
銀行の伝統的な3大業務といえば、
1 預金業務
2 貸金業務
3 資金決済業務です。
預金業務、貸金業務では
もうとっくに銀行の存在感はありません。
預金は、ゼロ金利で魅力がありません。
普通預金金利は0.001%、1000万円を1年間預けても
利息は100円。しかも税引き前。
誰も見向きもしません。
銀行も預金を集めても儲かりませんから、
あまり一生懸命ではありません。
昔は、大きな金額の預金を引き出されると、支店長のクビがとぶと言われるくらい大変な騒ぎになったものですが、
今は”銀行の対応に落ち度がなければ”、全く問題ありません。
「どうぞ、よその銀行に持っていってください」くらいのものです。
貸金業務でも存在感なし
貸金も、金あまりのため優良企業はお金を借りてくれない。
かといって、焦げついたら困るからベンチャー企業に金を貸すわけでもない。
取引の長い会社の社長とゴルフをして仲良くなって、
借入が減ってきたら、おつきあいでお金を借りてもらう程度です。
資金決済が、銀行に残された独占業務だった
銀行にとって「預金」「貸金」の意味合いがなくなった中で、残されたマーケットが「資金決済機能」でした。
「資金決済機能」といえば、法人ではかつては手形小切手の交換決済が中心でしたが、小切手や手形の発行コストや紛失盗難等のリスクがあったことから、振込決済の割合が増えてきてます。
もちろん個人間では振込が主体です。
銀行は、資金決済の機能をおさえることで、存在価値を保ってきたといえます。
ところが、時代は銀行にとって厳しい方向に動いています。
ネットバンキングの普及で、国内振込のため銀行の支店に行く人は少なくなりました。ネット銀行などの店舗を持たない銀行を利用する人も増えています。国内送金の世界は手数料引き下げ競争により、
銀行にとっても美味しい商売ではなくなっています。
そんな中、銀行にとって最後の楽園的な存在が海外送金です。
とても儲かる商売だからです。
まず送金の手数料を3000円〜4000円をいただき、さらには
円からドルへの交換手数料も、1ドル当たり1円いただきます。
海外で発生した手数料も、国内のお客様にしっかり請求するので、
銀行が損をすることがありません。
お客さんは「手数料高いなあ」と思いながらも、他の事業者では海外送金できませんから、仕方がなかった。
そんな商売にあぐらをかいてきた報い(むくい)です。
今後の新規参入企業に注目
フィンテックの技術も進み、いよいよ銀行以外の企業の参入が勢いを増します。
海外送金事業に参入する勢いが強まります。
それを後押しするため、銀行免許を持たない事業者にも100万円を超える送金サービスへの参入が可能になっったのです。
ボーダーレスの時代ですから、私たちが海外とお金のやりとりをする機会はもっと増えていくでしょう。
利用者として、今後も情報アンテナをはって有利なサービスを選択していくべきです。
日経新聞で取り上げられていた「トランスファーワイズ」という企業。
海外送金をする機会があれば、要チェックです。
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