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だから報道・情報番組は観てはいけない(2)

もう少し、言いたいことがあります(汗)。皆さんも経験があることだと思います。

多くの番組で”謎の日本語”を聞くことが多く、もっと”的確に言って欲しい”と思うことがあります。それは視聴者の注目を集めるために仕掛けられた言葉だからでしょう。

だからダメ❻謎の日本語

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情報番組でも、報道番組ですら「謎の日本語」を見たり聞いたりすることがあります。例えば、

「超速報」→ 速報より早い?
「リアル二刀流」→ バーチャル二刀流とは?
「このあと重大発表」→ 重大ならすぐに発表したほうが良い
「スペシャルゲストの登場」→ すでに出演しているゲストに失礼では?
「奇跡のコラボが実現」→ 実現できたなら自然の法則に則っているはず
など。

重箱の隅を突くような指摘だと言われそうですが、私が気になるのは言葉を過剰に装飾するような表現です。

視聴の引き延ばしや、番組を注目してもらうための造語として聞かないと、このような謎の日本語を平然と使うようになってしまいます。そして何より、私にはこのような番組は信頼がおけません。

ペーシング(※1)の失敗です。もちろん、言葉に踊らされる人が一定割合いるのも事実ですが。

※1)ペーシング
ペーシングは、ラポール(※2)形成のために行います。話す速度・声の大きさや高低、相槌(あいづち)や頷き(うなずき)の頻度・タイミングなど、非言語的な伝達によって信頼関係を生みだそうとするコミュニケーションスキルです。多様な価値観を持つ人材が集まる組織にて、同じ目標に向かって力を1つにするには、相手の価値観や背景を尊重しつつ、互いが言いたいことを安心して言える信頼関係の構築が欠かせません。

【無茶なペーシングの例】
被災地で記者による
『今までこういう大雨は?』などの質問。被災者に寄り添っている場面だが、強引に質問を受けているので、聞き手に対して疑念が残る。例えば「なんでこんな時に来るんだ?」「面白がってないか?」「この人たち、どこに宿泊するんだ?」など。

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※2)ラポール
ペーシングを行い、相手との信頼関係が構築された状態がラポールです。ラポールが形成されると、本格的に変化を引き起こすことが可能となります。相手との間にラポールが構築されることで、こちらの提案に対して警戒心を抱かずに素直に受け入れるマインドが醸成されます。

だからダメ❼謎のナレーション

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『いったい何があったのでしょうか?』というナレーション、最近多いです。そして、ほとんどの場合、直前にすでに概要を説明していて、詳細な情報に入ります。詳細な情報と思っていたら、前出の映像が何度も繰り返され、目撃者や被害者の知り合いへのインタビューへと変わる。そういった無駄な時間を過ごしたことありませんか?
この謎のナレーション『いったい何があったのでしょうか?』、ラポールの次のステップであるリーディング(※3)を試みています。

信頼関係が構築できている環境では、素直にその話へ聞き入ります。しかし、そうでない場合には「何が言いたいのか」「さっき概要を聞いたけど」「詳しい情報は要らないけど」と耳を塞ぐことになります。これはリーディングの失敗です。

※3)リーディング
ラポールが形成された後に行います。一言でいうと「変化」です。自分の注目させたい方向へ相手を変化させ、リードをします。話し手は、聞き手の注目点を変えることができ、特定の方向へと誘導することが可能になります

【怪しいリーディングの例】

『何が起こったのでしょうか』→ 注意を煽る
『目撃者の証言を入手できたので、このあとお伝えします』 → 先延ばして焦らす

視聴者があれこれ考えている間に正解や詳細を解説し始めると、つい続きを聞くようになります。また、ひいきのキャスターの解説であれば無条件に聞き入るでしょう。

私たちは、
・いま得た情報が自分の役に立つか
・詳細な情報が必要か
・無駄な情報が上塗りされていないか
の判断も必要です。

【その他の怪しいリーディング】
・警察では〜の立件を視野に捜査を進めています、引き続き情報が入り次第…
ある問題を抱えています、その理由は… 
・当時の菅総理に何があったのでしょうか

テレビ報道に洗脳、誘導される視聴者

政府の意思決定、国民の行動管理は、メディアが牛耳ることができます。政権交代、大災害時の避難情報、社会のトレンド、企業倫理の追求、景気経済情報など、緻密に計画すればいかようにも誘導できるため、メディアには公明正大な倫理観が求められます。

諸課題の根源はここ

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広告代理店、芸能事務所、人材派遣会社など、敢えて名前は出しませんが、業界を牛耳る有名な組織があるのはご存知の通りです。そして、その周辺には時に甘い汁を吸い、ときに苦汁を飲まされる政治"屋"がいます。しかし、その政治"屋"は牛耳る組織の考えを「推奨」できても、「制止」できません。そのため、現実とかけ離れた番組があったり、まるで興味のないものを何度も見させられます。

・チャリティ番組で、障がい者による感動ポルノを押し売りする一方、出演者の高額ギャラを支払う。その矛盾を指摘できないような組織体制。

・特定の地域、特定の施設だけが頻繁にメディアで紹介される。そういった場所では、マウスシールド程度のコロナ対策をしたレポーターが複数登場。しかも「コロナ禍が落ち着いたら出かけましょう」と。そこまでして紹介する必要のある施設なら、さぞかし魅力的かなと。

権力ってこういうことを言うのです。

いま報道されると困る事実

・8月16日
1日当たり2000人だった入国者数の上限を3500人に緩和。国交省+厚労省。
・7月20日
ペルー滞在歴のある30代女性が羽田空港で新型コロナ陽性と判明。東京五輪の始まった23日にラムダ株と確認。8月6日になって厚労省が感染確認を発表し、13日にはこの女性が五輪関係者であると報道された。

報道にタイムラグを生じさせることは、BPOの対象にもなるでしょう。報道への圧力、モラルの低下、信頼の失墜を招きます。メディアは互いが牽制し合うべきところ、互いを助け合うような行動に出ていることも、信頼度の低下に繋がっているはず。

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改めて、視聴者の情報リテラシーが求められます。同時に、メディアには公正性を担保することが求められます。

河野大臣を取り巻く国々、野田議員の周辺の人々、岸田議員の過去の言動、そして高市氏の背後の大物政治"屋"。各陣営に、どのようなファクト、オピニオン、そしてフェイクが飛んでくるのか、ヒヤヒヤしていることでしょう。

終わり



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