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FP試験直前!わかりにくいところを解説します!


はじめに

本記事に訪れていただき、ありがとうございます。
今回はFPファイナンシャルプランニング技能士試験の分かりにくいところを解説していきたいと思います。
「直前」と銘打ってはいますが、直前でなくても、試験に頻出の部分をわかりやすく解説してありますので読んでいただければ試験合格に近づけるのではないかと思います。
2級でも3級でも使える知識なのでぜひ読んでみてください。
※本記事はX(旧Twitter)で以前投稿した内容を分かりやすくまとめたものとなります。

PERとPBR

PERとPBRどっちがどったただったかわからなくなる時はありませんか?

ただアルファベットの羅列を覚えようとすると、全然頭に入ってきませんね。
そう言う時は、なんの略称なのかを知っておくと覚えやすかったりします。

PER : Price Earnings Ratio
PBR : Price Book-value Ratio

Price は株価、Ratioは比率、 Earningsは収益で、 Book-valueは純資産のことです。
Earningsは聞き慣れないので覚えられない方もいると思います。
なので、Book-valueだけ覚えてPERはBook-valueじゃない方と覚えてしまいましょう。
Book-valueは帳簿価格とも訳されるので、帳簿って本っぽいなと覚えます。

計算はPrice Book-value Ratio から、
株価÷(一株あたりの)純資産 のように単語そのままの順番で式にします。
また、一株あたりの純資産は、会社が今解散したら株主がもらえるお金ともいえます。

株価に対してもらえるお金が高いか低いかのお得さと、PBRは高いと割高となることから式を導き出すようにしても覚えることが少なくてすみます。

退職所得控除

『退職所得控除額』について。
よくFP試験のテキストでは、以下のように説明されます。

⬛︎勤続年数20年以下
40万円✖︎勤続年数
⬛︎勤続年数20年超
800万円 + 70万円✖︎(勤続年数 - 20)

これだと式が複雑で数字もたくさんあるので覚えるのに苦労します。

以下のようにすると式もシンプルになり覚えやすくなります。

⬛︎勤続年数20年以下”の部分”
40万円✖︎勤続年数
⬛︎勤続年数20年超”の部分”
70万円✖︎20年を超えた年数

あとはそれぞれを足すだけで退職所得控除金額が計算できます。
例えば、勤続年数30年の人は、以下のようになります。

⬛︎勤続年数20年以下”の部分”
40万円✖︎20年
⬛︎勤続年数20年超”の部分”
70万円✖︎10年
あとは足して 800万円 + 700万 = 1500万円 となります。

これで覚える数字も式も減って、覚えやすくなります。

払い済み保険

『払済保険』と『延長保険』はこれまた似たような意味で、どっちがどっちか分からなくなります。
どちらも保険料の払込をやめつつも契約を継続するものです。

『払済保険』は保険料の払込をやめて、
その時点の解約返戻金を使って全期間の保険料の払込を終わらせたことにします。
なので『払済み』です。
もちろん実際に払われるはずだった保険料よりも少なくなりますので、
保険金額は少なくなります。

次に『延長保険』は保険料の払込をやめてその時点の解約返戻金を使って、
保険金額が同じ定期保険に切り替える方法です。
こちらも実際に払われるはずだった保険料より少なくなるうえに保険金額は切り替え前と同じため、その分保険期間が短くなります。

では、何故期間が短縮されるのに『延長』と言うのでしょうか?
それは、保険料払込をやめたその時点で契約が終了するところを同じ条件で延長するからだと思われます。
実際は全く同じ条件ではなく、特約が消滅することになります。 特約が消滅するのは『払済保険』も同じです。

6つの係数

6つの係数について。
試験対策において出題されないから名称は覚えなくても良いとされる6つの係数ですが昨年(2023年)9月のFP2級試験に出題されています。

①終価係数
②現価係数
③年金終価係数
④年金現価係数
⑤減債基金係数
⑥資本回収係数

漢字ばかりで全然覚えられないですね。
なので、言葉の意味に着目して丸暗記ではなく理解して覚えましょう。

まず、『終価』は最終的にいくらになるか?と言う意味です。
『現価』は現在のことなので、今いくらか?と言う意味になります。
次に『年金』は毎年のお金のことです。

ここから、『終価係数』は元金が複利運用で最終的にいくらになるかを計算する係数。
『現価係数』は最終的に受け取りたい金額に対して現在元金がいくらあれば良いか計算する係数。
『年金終価係数』は複利運用で毎年お金を積立だ場合いくらになるかを計算する係数。
『年金現価係数』は毎年決まった金額を所定年数もらうには今いくら必要かを計算する係数。
と言うことがわかります。

残るは ⑤減債基金係数 ⑥資本回収係数 ですが、こちらはお金の貸し借りの話です。
まず『減債』は債務を減らすという意味で『基金』はお金を積み立てるところです。
なので、『減債基金』は、返済のためにお金を積み立てることになります。
ここから『減債基金係数』は、借金の額を貯めて返すのに、複利運用で毎年いくら積み立てれば良いかを計算する係数ということになります。

最後は『資本回収係数』です。 『資本』はそのままお金のことですね。
『回収』は取り戻すことなので 『資本回収』は貸し付けたお金を返してもらうことです。
なので、『資本回収係数』は所定利率・所定期間で貸し付けた時に毎年いくら返してもらえるか計算する係数ということになります。
ローン返済の計算ですね。

債権利回り

債券の利回りには

①直接利回り
②応募者利回り
③最終利回り
④所有期間利回り

とあり、 FP試験のテキストによっては、
それぞれに計算式が書かれています。
でも、全て覚える必要はありません。

覚える式は一つです。
全ての債券利回りは、以下の式を覚えるだけで大丈夫です。

債券利回り = (表面利率 + 売却益) / 購入価格 x 100

売却益は購入時と売却時(もしくは償還時)の差額で、
所有期間で当分した値にして下さい。
当分するのは年利を算出するためです。
債券を満期まで所有していた場合は、売却時の価格は額面となりますので、100円にしてください。
また、
①直接利回りは購入価格に対する毎年の利回りのことなので、売却しないので、売却益は0円にしてください。

以上を踏まえて、
②応募者利回りについて計算してみます。

債券発行価格94円
表面利率1%
償還期限3年の場合

売却益は
額面100円
発行価格94円
償還期限3年から
( 100 - 94 ) / 3 = 2円
で価格差で一年あたり2円儲かることが分かります。

あとは、
表面利率1% 売却益2円 購入価格94円から
( 1 + 2 ) / 94 x 100 ≒ 3.19%
となります。

ちなみに式が1% + 2円のようで、違和感を感じている方は、するどいです。
実際にはここは 1% + 2円 ではなく 1円 + 2円 で、
額面100円の表面利率1%なので、
100円の1%で1円です。

その他の利回りも同じように計算できます。
式をこのように理解することで、シンプルで覚えることを減らすことができると思います。
ちなみに、正確には売却益ではありませんが、分かりやすくイメージしやすい言葉が見つかりませんでした。

不動産の譲渡

不動産を譲渡した際の税率・控除のあたりは色々と制度があり混乱してしまいそうになります。

①長期譲渡所得と短期譲渡所得
②居住用財産の特別控除
③居住用財産の軽減税率の特例

これらは、それぞれ別で覚えようとせずに、セットで覚えます。

キーワードは『2倍』です。

まず、5年未満の短期スパンで不動産を売買されると不動産バブル発生の恐れがあるので、
①短期譲渡所得の税率は
長期譲渡所得の税率20.315% (所得税15% 復興特別所得税0.315% 住民税5%)
のほぼ『2倍』
税率39.63%. (所得税30% 復興特別所得税0.63% 住民税9%)です。

次に長期と短期を分ける5年の『2倍』である10年間所有していると税率が下がります。
これが③居住用財産の軽減税率の特例で、2倍は関係なく税率は14.21%です。(所得税は2/3の10.21% 住民税は4/5の4%)
軽減税率の適用となるのは、
②居住用財産の特別控除額の3000万円を控除した金額の6000万円以下の部分ですので、ここも『2倍』の関係になります。

試験直前~前日まで

私が追い込みの時は、仕事もあって時間もなかったので、
とにかく過去問を1日一科目学科と実技を解いて寝ていました。
さらに、本当の最後には一部合格を狙って実技に絞って勉強していました。 実技科目は学科よりも出題パターンが少なく、
覚えることが少ないので点数に繋がりやすいです。
また、通勤など空き時間にはyoutubeなどのFP講座を見るのもおすすめです。

試験前日は、実力が発揮できるよう早めに寝て、当日に備えるようにしたいですね!
起床から3時間で脳が活性化することから、
試験開始3時間前に起床するのが良いと言う話もあるみたいです。

試験当日

試験開始直前は即時記憶・短期記憶を利用して、
覚えられていない数字を覚える

試験開始直後に問題用紙の余白にメモするのがおすすめです。
(カンニングはしないでください!)

即時記憶・短期記憶は記憶を長時間保てない一方、記憶の出し入れが容易にできるので、最後の手段におすすめです。

さいごに

長文になってしまい、試験直前に読むには少し重かったかもしれません。
申し訳ありません。
ただ、語呂合わせで覚えるよりも、意味を理解して記憶に定着できるように心がけて書きましたのでぜひ頑張って覚えてみてください。

試験当日、魚のアイコンのやつがなんか言ってたなと思いだしていただいて、試験の助けになれば嬉しいです。

では、ファイナンシャルプランニング技能士試験頑張ってください!

本記事の公開が試験日ギリギリ(2日前)になってしまった関係で急いで書いたため推敲ができていません。
ごめんなさい。
間違い等見つけられた方がいらっしゃれば、コメントに記載していただけるとありがたいです。
よろしくお願いします!

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