中村 達矢(ファイナンシャルプランナー)

FP Office   https://fp-office.jp/ 代表ファイナンシャ…

中村 達矢(ファイナンシャルプランナー)

FP Office   https://fp-office.jp/ 代表ファイナンシャルプランナー

最近の記事

課題解決型FPの家計改善相談② 「貯金はどれくらいあればいいですか?」という相談事例

このテーマで記述する前に、巷で「資産」という言葉でその企業や個人の評価をすることにとても違和感がある。例えば不動産で資産価値5千万円でもローンが同額あれば純粋な資産である「純資産」はゼロでしかない。貯金も500万あっても、奨学金やカードローンやリボ払いが同額以上あれば、純資産はマイナスということになる。一方で貯金がほとんどなくても、不動産や金融商品の評価額が高い場合もある。  なので、この質問について、顧客が言う貯金とは何を指しているのか、明確にすべきであろう。つまり、

    • 課題解決型FPの保険相談② 「生命保険の掛け金(保険料)はどのいくらぐらいが適正ですか?」という相談事例

      保険見直しや家計相談の中で多い質問が、生命保険の保険料(掛け金)についての「皆さんどうされているんですか?」「平均的にはどれくらいなのでしょうか?」「いくらぐらいが適正なのでしょうか?」という問いかけである。ご存じの方も多いと思うが、そもそも生命保険には解約返戻金という「積立部分」が存在しており、資産形成のツールでもあるため、明確に答えることはとても難しくなる。さらに言えば働き方や年収、資産の状況、家族構成によって必要な保険も異なってくる。ただし、FPとしての一定の条

      • ~課題解決型FPの住宅相談②~ 「住宅ローンは変動金利と固定金利どちらにすればいいでしょうか?」という相談事例

        家を購入する時に検討する重要な項目として住宅ローンがあるが、ほとんどの方は初めて検討する為、どのように選ぶべきかが分からず、相談に来られる方は多い。  そして、一番多い質問が掲題の質問になる。異次元の低金利が続いている現状においても、ははり変動と固定では金利差が一定以上あり、総返済額や総支払利息は大きな差を生むので、はやり賢明な選択をすべきなのは間違いない。(※住宅ローンには金利以外にも保証料や手数料も選ぶうえで大事なポイントになるが、今回は金利のみ言及している。) 多く

        • 〜課題解決型FPの保険相談①〜 「医療保険はどれがいいですか?」という相談事例

           ファイナンシャルプランナー(FP)と聞くと保険のイメージが強いのか、このご相談は想定外に多い。もちろん医療保険に関しても一般の方以上には知識も情報もあるのと、事務所にも保障内容に詳しいFPもいるので、内容に特化したアドバイスはできないでもない。ただし、FPとして「どの医療保険に加入すべきか?」という問いの前に、「そもそも医療保険は自分には必要か?」という問いの方が先ではないですか、という話は必ずしている。  私自身個人でも法人でもお世話になっているので民間の保険会社の商品を

        課題解決型FPの家計改善相談② 「貯金はどれくらいあればいいですか?」という相談事例

          ~課題解決型FPの家計改善相談①~ 「貯金が出来ないのですが・・・」という相談事例

           相談業務を行うFPとして看板を出す前、実は一番多い相談ではないか、という想定をしていたのだが、(意外に思われるかもしれないが)この相談は実はそれほど多くはない。  FPによるネット記事などで家計破綻の事例紹介など多くあるが、現場感覚からすると、耳目を集めやすい極端な話が多く、正直少し盛りすぎではないか、という感想を持ってしまう。  一方で、相対的に事例が少ないとはいえ、「どうしたらお金が貯まるか?」という問いは、主な相談内容ではなくても顧客から聞かれることも多く、雑談でも

          ~課題解決型FPの家計改善相談①~ 「貯金が出来ないのですが・・・」という相談事例

          ~課題解決型FPの住宅相談①~ 「この金額の住宅を買っても大丈夫か」という相談事例

           住宅系の相談の中で、最も多いのがこの事例ではないだろうか。  私も10年前に住宅を購入したが、当初のイメージより高額になったため、かなり躊躇したのを覚えている。単価で考えれば人生最大の買い物であるのだから、誰しも慎重になるであろうし、営業パーソン以外の専門家から「大丈夫」と言ってほしい、という心理は誰しもあるのではないだろうか。  事例ごとに状況は異なるが、最初の面談では下記のポイントに絞ってヒアリングを行う。 ① 夫婦の年齢とキャリアプラン ・今後収入が上がっていくのか

          ~課題解決型FPの住宅相談①~ 「この金額の住宅を買っても大丈夫か」という相談事例

          ファイナンシャルプランナーの存在意義 ~ブログ開始にあたり~

          職業FP(ファイナンシャルプランナー)として独立し6年、これまで800世帯を超える方々の対応をしてきました。その中で確信を得たのは、FPという「職業」が顧客の人生にとって欠かすことが出来ない重要な「専門職」であるということです。 現在、所属FPが増え、私の元に集まる相談者の事例が増えるたびに、その確信はさらに強まっています。 お金は人生にとってすべてではありませんし、経済的な豊かさが人生の豊かさではありません。そのことを大前提としても、資本主義という経済システムと貨幣経済であ

          ファイナンシャルプランナーの存在意義 ~ブログ開始にあたり~