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カードローンの借り換えが推奨される理由とは

カードローンの借り換えとは

カードローンの借り換えとは「契約しているA社のカードローンを、別会社であるB社のカードローンに乗り換えること」で、A社からB社への「一対一の手続き」です。

また、複数社のカードローンを新たにC社のカードローンの借入れで返済することで借入先を乗り換える手続きもあります。

この複数社のカードローンを新たな借入先一社のカードローンに乗り換える「複数対一の手続き」は「おまとめ」や「一本化」と呼び、「借り換え」とは区別するのが一般的です。

ただし、「借り換え」と「おまとめ」は異なる手続きです。ネット上には「借り換え」と「おまとめ(一本化)」を区別しない記事がありますので、情報収集の際には注意してください。

カードローンの借り換えで得られるメリットは?


カードローンを適切に借り換えると、次のようなメリットを得られる可能性があります。

①より低金利のカードローンに借り換えることで、毎月の返済額や返済総額を減額できること

②借換先のカードローンによっては、申込者の都合にあわせて比較的自由に返済日を設定できること

③借換先のカードローンによっては、利便性(便利さ)の向上と返済コストを削減できること

これらのメリットのうち、借り換えを希望するカードローン利用者の多くが期待しているのは①です。



つまり、カードローンの借り換えは、月々の返済負担を軽くしたり総返済額を削減したりできるメリットを得ることを目的に行われます。

借り換えたカードローンの金利や返済期間にもよりますが、現在より低金利のカードローンに借り換えることで毎月の利息を減額できる可能性があるのです。

月々の利息が減額されることは、返済期間を長くしない限り返済総額の減額にもつながります。

借り換えメリットの具体例

返済中の「金利18%(年)・借入金額150万円・返済期間6年」のカードローンを、3年経過時点(借入残高は約95万円)で「金利12%(年)・借入金額95万円・返済期間3年または6年」に借り換えた場合に得られる金額上のメリットは次のとおりです。


①返済期間6年のカードローンに借り換えると、返済月額は約半分にまで減額されるが総返済額は約10万円増額(6年間の月額に換算すれば、約1,400円に相当)する。
②返済期間3年のカードローンに借り換えると、返済月額は2千円程度しか減額されないが総返済額は約10万円も減額(3年間の月額に換算すれば、約2,800円に相当)する。

カードローンの借り換えを消費者金融と銀行で考えた時

消費者金融から銀行のカードローンへの借り換えが一般的
カードローンの借り換えを消費者金融で考えるか銀行で考えるかは悩ましい問題ですが、消費者金融から銀行のカードローンへの借り換えが一般的です。

消費者金融の金利は、最初の契約時は年18%前後で設定されることがほとんどです。

そうすると、返済計画は次のようになります。

次に示すように金利は銀行よりも消費者金融のほうが高く設定されていることにあります。

銀行 → 金利|年4.0%~14.5%
消費者金融  → 金利|年3.0%~18.0%


このように、カードローンの金利には、最低から最高の一定の幅が設定されています。

通常、カードローンの初回貸付ではこの金利幅の最高金利が適用されるので、銀行カードローンより消費者金融カードローンの方に高い金利が設定されているのです。

このことから、カードローンの借り換えは、高金利の消費者金融カードローンから低金利の銀行カードローンへの借り換えという方式で行われます。

とはいえ、金利によっては「消費者金融同士や銀行同士」といった方式で行われるケースもないわけではありません。

返済月額を削減するためだけの借り換えに注意



借換先が消費者金融であれ銀行であれ、カードローンの月々の返済負担を軽くする方法は金利の低いカードローンへの借り換えだけではありません。

具体的な方法としては、金利や返済総額などには目をつぶり、「長い返済期間の設定が認められるカードローン」に借り換えるのです。

消費者金融のカードローンの中には、ローン額ごとに返済回数・返済月額を設定した次のような「ローン返済早見表」を提示しているカードローンが提供されています。

+--------+-----------+-----------+-----------+-----------+-----------+
|返済回数| 72回払 | 60回払 | 48回払 | 36回払 | 24回払 |
+--------+-----------+-----------+-----------+-----------+-----------+
|返済月額| 21,200円| 24,000円| 28,200円| 35,100円| 49,100円|
+--------+-----------+-----------+-----------+-----------+-----------+
|返済総額|1,526,400円|1,440,000円|1,353,600円|1,263,600円|1,178,400円|
+--------+-----------+-----------+-----------+-----------+-----------+
(この早見表のカードローンは、借入金額100万円・金利15.0%の商品)

この早見表で分かるとおり返済期間(返済回数)と返済総額は反比例の関係で設定されているので、こうした早見表を利用して希望する返済月額のカードローンへ借り換えるのです。

なお、借り換えが実現すれば当面の問題は解決しますが、返済期間の長期化と返済総額の増額など新たな問題が発生することを忘れないでください。

借り換え審査の難易度と借り換えの際の注意点


ネット上には「カードローン借り換えの審査は初回申込みの審査よりも甘い」とか、「消費者金融より銀行の方が審査をクリアし易い」といった記事を見かけます。

しかし、金利の低いカードローンへの借り換え審査は、現在返済中のカードローンを申し込んだ際の審査よりも厳しいのが現実です。

特に銀行カードローンへの借り換え審査は、2017年3月に全国銀行協会から自主規制が発表されたことにともない、従来よりもはるかに厳格化されています。

近頃は、「銀行カードローンへの借り換え審査は甘い」などと言えるような状況ではないことを知っておかなければなりません。

消費者金融であっても銀行であっても決して甘くない借り換え審査ですが、カードローンの借り換えを考える時には次の点に注意してください。

・正式申込みをする前に入念な返済シミュレーションをすること
・借入先が設定している申込条件を満たしていること
・消費者金融のばあいは総量規制を超える金額の借入はできないこと
・審査をクリアできない場合でも申込みについては個人信用情報機関に登録されること

まとめ

カードローンの契約をする際は、最初が肝心です。

・カードローン以外で低金利のローンはないか?探してみる(教育ローンやマイカーローンなど)

・金利が高くても低くても、必要以上の借入をして借金を増やさない

少なくとも、この2つは頭に入れて行動してください。借入が増えすぎると、借り換えしたくても、審査に通らずできない可能性が高くなります。

ローンの利用の際には、事前に計画して余裕をもって利用できるように心がけてください。

●記事執筆・監修者

iAnswer株式会社 加藤明久

2005年から「ユーザーにとって有益となる情報を調査しWEBサイトを使って情報発信する」ことを目的としたWEBマーケティング事業を開始。記事執筆・監修からサイト運営までをオールインワンで手掛ける。家電・コスメ・不動産・トラベル・自動車・士業案件など様々なジャンルで展開。2016年から金融ジャンルに特化したWEBサイトの執筆を手掛ける。

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