ヒプノシスマイク履修の仕方

私は流行りに疎いオタクである。そもそもキャッチするのが遅いと言う話もあるが、知っていても手を出すのが遅いし、ハマるのにめちゃめちゃ時間がかかる。なんなら一回「興味ないわ〜」とか言ってみたりする。
ハイキュー!!は2018年だったし、鬼滅の刃を読み始めたのは18巻発売の前日だった。
2.5次元舞台も弱虫ペダルとかテニミュとかで散々話題になり切ったあとでは演劇ハイキュー!!きっかけでハマった。2018年だ。おせぇ。
今や生き甲斐と言っても良い刀剣乱舞、2020年でリリース5周年だ。刀剣男士たちが紅白に出てお茶の間を賑わせた2018年の年末、刀剣乱舞なんて全く興味なかった。2019年の映画から刀剣乱舞にハマった。ド新規である。おせぇ。

そして2020年。ヒプノシスマイクにハマった。

悲しくなるほどおせぇ。私はミュージカル刀剣乱舞が気が狂うほど好きなのだが、その"刀ミュ"で膝丸役を演じている高野洸くんが舞台ヒプノシスマイク(以下ヒプステ)で主人公の山田一郎役を演じると聞いてからなんとなく気になったくらいだ。高野洸くんは私の人生の光である。彼の写真集を眺めていたら母性がビッグバンを起こし、自分が高野洸くんを産めなかったことに絶望してしばし茫然自失したくらい高野洸くんが好きだ。
しかし最悪なことにヒプマイの履修がヒプステの大千秋楽に間に合わず、ライビュにすら行かなかった。

最悪だ。

ヒプマイの履修が遅れたことには理由がある。それは、「一体何から手を付けたらいいかわからなさすぎるコンテンツ」であること。
沼の住民に聞いても、「とりあえず公式YouTubeチャンネル見ろ」とか、「公式HP見て推しを作れ」とか、いつも鮮やかな手口で他人を沼に引き摺り込むオタクたちの説明も要領を得ない。
そんなわけで「開始2分でチケット代のモトが取れる」と話題になったヒプステに間に合わなかった。そんな悲劇を私以外の誰も経験しないよう、ここにド新規なりの「ヒプノシスマイク履修の仕方」を記しておこうと思う。前振りが長くてすみません。

そもそもヒプノシスマイクとは

キングレコード内レーベル・EVIL LINE RECORDSが手掛ける男性声優18人による音楽原作キャラクターラッププロジェクト。通称「ヒプマイ」。 当初は12人だったが、2019年9月7日・8日に開催された4th LIVEにてメインキャラクターが18人となる。(Wikipediaより)

いやぜんぜんわからん

声優が好きでラップが好きなら食いつくかもしれん。わたしはどちらにも造詣が深くない。むしろ全く知らん。
何やら、ストーリーもあるらしい。

ヒプノシスマイクのストーリー

武力による戦争が根絶され、女性が覇権を握るようになったH歴。男性を完全排除した中王区（ちゅうおうく）と呼ばれる区画で、女性による政が行われるようになった。そこで定められたH法案により、人を殺傷するすべての武器の製造禁止、及び既存の武器の廃棄が命じられた。しかし、争いは無くならない。争いは武力ではなく、人の精神に干渉する「ヒプノシスマイク」にとって代わった。このマイクを通したリリックは、人の交感神経・副交感神経等に作用し、様々な状態にする力を持つ。

男性は中王区外イケブクロ・ディビジョン、ヨコハマ・ディビジョン、シブヤ・ディビジョン、シンジュク・ディビジョン等の区画で生活をしている。各ディビジョン代表のMCグループは、争いに親和性のあるラップを使ってバトルをし、勝った地区は決められた分の他の領土を獲得することができる。(Wikipediaより)

いやまったくわからん

余計わかんなくなった。精神に直接干渉するマイクってなんだ。なにがどうなったらラップバトルでテリトリー争いするようになるんだ。千歩譲ってこのストーリーがあったとして、アニメもないコミックもないあるのはYouTubeとCDだけ？で、どうやってこんなにデカいコンテンツになるんだ。どちらにしろ理解する必要はないので履修するステップにいっちゃいますね。

1.とりあえず全体曲を聴く

声優にもラップにも興味なくていいので、ちょっとでも音楽が好きだったら何曲か聴いてください。そう、YouTubeで。このへんがオススメです。

待って！1回めで諦めないで！！せめて3回ずつ聴いて！！そしたら「あ、この曲ちょっと好きかも」と思えるやつが出てくるから！！

2.各ディビジョンの曲を聴いてみる

ディビジョンっつーのはチームのことです。2020年2月現在、イケブクロ・ヨコハマ・シブヤ・シンジュク・ナゴヤ・オオサカの6チームがあります。ディビジョン曲にはその地域の特性が少なからず入ってるので、「これは◯◯の曲なんだなぁ」って思いながら聴けば良いです。

シンジュクとイケブクロはちょっと癖が強いかなと思ったので割愛しました。ちなみに私はイケブクロ推しです。

3.登場人物のキャラクターを知る

聴いた？ディビジョン曲聴いた？なんとなく好きなチームできた？ヨォシ偉いぞ！
そしたら次は、登場人物のキャラクターを知って行きましょう。え？名前が読めない？大丈夫なんとなくわかってりゃいいから！いつか覚えるから！各ディビジョンがどんな人たちで構成されてるのか理解すれば良いです。

イケブクロ…長男、次男、三男
ヨコハマ…ヤクザ、警官、元海軍
シブヤ…デザイナー、小説家、ギャンブラー
シンジュク…医者、ホスト、社畜
ナゴヤ…僧侶、ミュージシャン、弁護士
オオサカ…漫才師、教師、詐欺師

ツッコミ所が満載すぎる

そう思った人はもう沼に半分足突っ込んでる。いいよいいよその調子。ヨコハマの警官が汚職警官だったり、ギャンブラーって職業じゃないよねとか、シンジュクのホストは女嫌いのホストとか、ミュージシャンは"十四"て名前の中二病ビジュアル系なんだよとか伝えたいことは色々あるがそこらへんはもういい。
詳しいキャラクター説明は公式を見てくれ。

4.もう一度曲を聞く

ここまで来たらもう一度今までの曲を聴いてみてください。ほら…見える景色が違ってきたでしょ…？
いやでも実際、なんか作詞作曲とか編曲もすごい人がやってるらしいんだよね。よく知らないけど。オリラジの藤森慎吾くんとかが作詞してる曲もあるし、nobodyknows+が楽曲担当してたり。
やっぱりリリック(イキってリリックって言ってみた)がめちゃくちやかっこいいし、本当にキャラクターを踏まえた歌詞になっててすげぇ。キャラクターを理解して聴くとめっちゃすごい。めっちゃすごいし深みがある。
このコメントに深みがない。

5.相関図を理解する

このラップバトル、ただディビジョン同士でやりあってるだけじゃない。基本的に対立しているわけだが、イケブクロ・シブヤ・シンジュク・ヨコハマの各リーダーたちは昔実はチームを組んでいて、それが伝説のチーム"The Dirty Dawg"だったりするのだ…！

エモ…！！

6.あとは自由に楽しめ

ここまで来たらあとは自分の好きな曲を好きなように聴くだけだ。CDに入っているドラマパートをしっかり聞けば、ちゃんとストーリーが進行しているし、なんならもう結構すでに地獄だ。私は徐々に各キャラクターの理解を深め、各キャラのソロ曲を聴いて深読みをして勝手に「エモ」と頭を抱えており大変楽しい。そしてなんならまだ私はドラマパートを全部聴いていない。嬉しいのがサブスクの音楽配信アプリで大体聴けること。私はAWAのユーザーなんですがドラマパートも聞けちゃいます。

ちなみにヒプステ第二弾はシブヤVSシンジュクなのだが、ここでも私の推しが出るので今度こそ観に行こうと思う。