マガジンのカバー画像

超短編小説

2
小説家になりたい。昔の夢。 みんなのフォトギャラリーで超短編小説。
運営しているクリエイター

#寝る前に

転がる石ころ

転がる石ころ

チョンっと蹴った石ころは転がり続けるようにみえて、元いた場所のように止まる。
ずっと、そこにいたかのように。

悔しいので、ポンっと蹴っ飛ばす。
でも、やっぱり元いた場所のように止まる。

イライラして、バシッと蹴り飛ばす。
勢いよく弾け飛んだ石ころは、民家の塀にぶつかり、排水溝に落ちていく。

小さく下に届いた音が鳴る。

嬉しいような、悪いことをしたような気持ちで学校に向かって走り始めた。