ドラフトルーキー4巡目 阪口 樂

<フォックストロットの野球語りたいラジオ 1/13原稿>

・岐阜第一高校、もともと投打の二刀流でやっていた選手。
187/90、右投げ左打ち。投げてはMAX143キロ、打っては高校通算27HRというマルチな才能を見せるが、もともと野手としての評価が高く、美しいスイングから魅力的な飛距離を稼ぐ内野手。中学時代はサード、高校では一塁に定着し、逆方向へも強い打球が飛ばせると評判。
ファイターズでの背番号はアーリンがつけてた#44。
高校通算の公式戦打者成績は18試合.302 5HR 16打点。露骨に勝負を避けられる場面もあってあまり数字的には参考にならないかも。

・バットの軌道を意識しているというだけあってスイングは無駄がなく美しい。フォロースルーまでしっかりと意識が届いている。腕の一番伸びる位置で捉えた時の美しさはなるほど大谷翔平に準えられるだけのものは見える。バットを大きく使えるということだけで打てるとは当然思わないが、形が綺麗な分だけ伸び代もあるだろうし、怪我も少ないだろうというのもある。
前方への体重移動が滑らかで、右足の位置がきまったらいわゆる壁をしっかりと作って貯めたパワーをきちんとバットに乗せ切ることができている。腕の力で振るのではなく、腰の上に乗っかたエネルギーをきちんとバットからボールへ伝えることができる。ミートポイントはやや投手よりなので、タイミングずらし系の球に対する対応力が今後の鍵になりそう。右左も苦にならなそうだし、窮屈にならずに逆へおっつけるテクも持っている。
・コロナの影響もあって公式戦の中止やら独自大会やらとこの世代はロクな目に合っていないが、阪口選手も2年次の東海大会で10打数無安打だとかちょっと怪しい数字がまあ並んだりする。とはいうものの、勝った負けたの話や、打った打たないの話は誰にだってついて回ってくるので僕はそんなに気にしていない。むしろ公式戦で小さいものながらスランプを経験したというのは強みでもある。悩み苦しんで自分のプレイを見つめ直した経験は絶対に入団してからも役に立つ。若い時の苦労は買ってでもしろっていうしね。

・守備の面では高校在学時にもやっていたサード、ファースト、外野の3つのグラブを入寮時にも持ち込んだことからも、複数ポジションをそこそここなせる器用さが評価できる。投手をやっていたこともあって肩の強さ、送球の速さも折り紙付き。サードの守備はまあまあ軽快であるということだけは確認。

おまけで投手としてだけど、高い身長で真上から投げ下ろす角度と、急速の割にしっかり伸びる直球を主体に丁寧に変化球で攻めることのできる点もあってかなりまとまった印象。ただ、圧倒的な球威だったり、必殺と言えるような代表的な変化球のような武器はちょっと見つけられなかったので、高校レベルでいえば上位に値するとは思うけれど、プロでやっていくほどの色の強さは感じられなかった。
やはり彼の魅力はバッティング、飛距離にある。

ちなみに・・・高校野球ドットコムのようつべ情報によると阪神ドラ4の前川右京君、広島7位の高木翔斗くんとは仲良しなんだってさ。ふーん

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