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伊集院光「ハーフに寿司を宅配されたくない」

コンにちは。
今日は、少し真面目なお話。

タレントの伊集院光さんが今週月曜、ワイドショー番組「ぽかぽか」で、人種差別の疑いのある発言をしました。

この日始まった新コーナー「どれ呼ぶイーツ」。若手芸人が、人気グルメを生放送中に、番組スタジオにデリバリーする企画です。
今日の配達担当者として中継先で待機していたのは、お笑い芸人の大久保裕オーサーオロナさん。「アツアツのデリバリーを届けさせてもらいます」と意気込みを語り、「横浜市出身。親父がナイジェリア人で、お母さんが日本人」と軽く自己紹介をしました。

その直後、スタジオの伊集院さんがこうコメントしました。
「でも彼がスシ運んできたら嫌だなぁ」

大久保裕オーサーオロナの姿。確かに、テンプレートな日本人と比べる、大柄で、肌の色が濃い様に見えます。
いわゆるハーフ顔ストレートな日本人ではない事が、わかりやす顔つきと言えます。

そんな大久保さんに対して、伊集院さんは「スシ運んできたら嫌だなぁ」と発言したわけです。

問題の発言の直後、司会のハライチ澤部さんは「それは関係ない!」とツッコみ。大久保さんも「スシも運ばせてくださいよ!」と食い下がりました。
反論しかけた伊集院さんですが、最終的には「そうだよね、そうだよね。それは分けちゃいけないよね」とコメントして、このくだりは終わりました。



とっても端的に今回の発言の趣旨をまとめると…
「ハーフにスシは宅配されたくない」
という事になりますね。

これは、差別発言になるのでしょうか?

これは完全に差別発言だ、とお怒りの方もいるでしょう。
この程度で騒ぐな、と思う方もいるでしょう。

Twitterをフォローしてくれている方は、身の上の話を頻繁にするのでご存じかも知れません。コンもハーフです。レズ性癖もあるからニューハーフでもあります、笑。関係ないけど、言いたくなったので言っておきます。
会ったことも、戸籍の記載も、認知もないので、ナニ人なのかさえ不明ですが、コンのパパは白人の男性だったそうです。
パパの遺伝子はパワフルだったようで、コンはかなり強くパパの血の影響を受けて産まれました。様々な日本人らしくない形質を受け継ぎましたが、その中で一番目立つのがです。

現在、コンの髪は灰色です。
白髪と言うには濁っていて、金髪と言うには輝きが足りない。

産まれたときはオレンジっぽい茶髪で、成長と共にどんどん明るくなり、成長期に金髪となって、思春期には灰色化し始めました。
現状を、コンは自分で「やる気を失った金髪」と呼んでいます。

日本人風でないルックスを、差別的に貶された回数は数えきれません。今だから言えますが、コロナ問題の最初の頃は「ガイジンだ!」「日本から出ていけ!」「お前たちのせいで日本がおかしくなった!」と、見知らぬ人から罵倒され、襲われ事もありました。
学生時代は、悪目立ちする髪色を地毛だとは信じてもらえず、同級生からは白い目で見られ、先輩には目を付けられ、教師陣には不良の烙印を押されました。ママが白人と子供を作った自慢の為に、コンの黒への髪染めを禁止したのが諸悪の根源ですが。

ココでは語り切れないハーフ苦労をしてきたコン。もしもコンが「ハーフにスシは宅配されたくない」と言われたら、差別発言だと感じると思います。



でも、今回はどうだったのでしょうか?
発言を受けたのは、お笑い芸人。
大久保裕オーサーオロナさんは、ハーフあるあるを得意とする芸人さんで、「見た目がオバマ元大統領に似ている」という持ちネタもあります。つまり、芸風としてハーフを武器としている、ハーフ芸のお笑い芸人さんなのです。芸名も「大久保裕」で終わらせず「オーサーオロナ」もつけて、ハーフであることを強調しています。

問題とされている発言をしたのは、伊集院光さん。彼もまた、お笑い芸人さんです。テレビのクイズ番組では知的で優しいおデブちゃんですが、ラジオでは狂気豹変、特に深夜ラジオでは毒舌全開のDJとして爆弾発言を連発します。大物芸能人をツマラナイと一蹴したり、人気アイドルをブスと言い切ったり、名指しでタレントを酷評することは珍しくありません。元師匠の円楽さんの不倫を弄ったり、人気低迷に悩むTBSラジオの社長さんを失策をネタにしたり…怖いもの無しラジオの帝王なのです。

え?妙に伊集院さんに詳しくないかって?
そうです、ナニを隠そう、コンのお姉ちゃんが伊集院さんのラジオのファンなのです。その影響で、伊集院さんの深夜ラジオは女性聴取率0%と言われていますが、お姉ちゃんは何十年も前から、コンは数年前から毎週欠かさず聞いています

コン姉妹の伊集院さんファンぶりはいいとして…
ラジオリスナーなら誰も知る所なのですが、伊集院さんの芸風「タブーを恐れない毒舌」なのです。

「ハーフ芸が得意なハーフ芸人」「タブーを恐れない毒舌芸人」が顔を合わせたわけです。その結果『ハーフ顔をイジル』という流れが発生したのは、自然なことなのです。
コンは、思いました。伊集院さんが大久保さんの「ハーフ顔をネタにした事」悪くえば「ハーフ顔を笑いものにした事」これは彼なりの芸人としての仕事であり、礼儀であり、先輩としての優しさだと思ってしたのでないかと。

伊集院さんは昔こう言っていました「お笑い芸人である以上、どんなコンプレックスも武器になる」「イジらないと失礼だし、もったいない」
その時の話の流れは、こんな感じでした。伊集院さん自身の「デブ」や、友人芸人の「ハゲ」、後輩芸人の「ブス」、そういったマイナス面も芸人である以上武器になる。イジってもらいたいし、イジってあげたい。イジるのが芸人としての仕事だし、芸人同士の礼儀。そして先輩から後輩への優しさ。そう力説していました。

「明らかに外人顔の人が、スシを日本人にデリバリーしてきた」
コレが面白いかどうかは別として、ちょいとした小ネタの小話になることは理解できますよね。
自分をギャグ貧乏と呼び、なんでもネタにしたがる伊集院さん。悪意なく、大久保さんのハーフ顔をネタにしたことが、予想できます。

でも、言い訳やフォローをする時間がある自分のラジオ番組でならまだしも、地上波のお昼のワイドショーでは、問題発言としか処理されませんでした。

番組終盤には、女性アナウンサーが頭を下げて
「外国人の方に対する配慮にかける表現がございました。お詫びするとともに、訂正させていただきます。申し訳ございませんでした」
と、伊集院さんの発言に対する謝罪がありました。

伊集院さんのファンで、彼の毒舌に魅力を感じ、今回の発言の意図も分かるコンですが…
「彼がスシ運んできたら嫌だなぁ」やっぱり、この一言は言うべきではなかったし、差別発言と判断されても仕方ないと思います。

もっと正確に言えば、この番組で言うべきではなかった、です。
さっきも言いましたが、自分のペースで言いたい事を最後まで言い切ることが出来る場であれば、伊集院さんはこのくだりを爆笑トークに変えたはずです。スシ

「彼がスシ運んできたら嫌だなぁ」から始まったとしても、「でも俺もデブだから…」とか「中卒だから…」とか、自虐類似差別トークを展開した事でしょう。そして、それはきっと面白く、イジられた大久保さんにとっても、語った伊集院さんにとっても、聞いたリスナーにとっても大満足な、WIN×3な関係が築けたことでしょう。

見た目と食べ物に関わる差別発言を、コンは数えきれないほど受けてきました。その多くが給食のタイミングでした。「アメリカ人のクセに米食うんだ」「ロシア人が給食を食べていいの?」と同級生に言われた事もあります。「農家の方々の苦労が分からないから、君は野菜を残せるんだ。日本人にはできない事だ」と教師に言われたこともあります。

そんな、見た目と食にまつわるコンプレックスやトラウマ満載のコンですが、逆にネタにすることもあります。愛する姉妹との関係では、ネタにすることが出来ます。

3姉妹の内、長女三女は純血の日本人です。コンだけがハーフです。
お店でご飯かパンが選べる時、コンは絶対ご飯を選びます。でも、他にパンを選んだ人がいると、必ずコンの前にパンが置かれます
つい先日もそうでした。その時、妹はこう言いました「ブロンドだからブレッドだと判断したのは甘いね。白人米国人だから白米くらいのセンスは持ってほしいね。髪だってよく見れば銀だしね。銀シャリヘアーだもんね。あれ?お姉ちゃんもしかして、白米の妖精?うそー?」。

妹のこのイジリ。嫌なわけがありません。
「白米の妖精なのに、見た目が白人」というルックスと食べ物の関係を使っジョーク。ネタの構造としては、今回の伊集院さんの発言と変わわりません。言い換えれば「彼女が白米の妖精だったら嫌だなあ」ってことです。

でも、モチロン問題にはなりません。誰も怒っていません。
言った妹と言われたコンの信頼関係。それはそれは深く濃厚な関係
聞いていたのは、2人の関係を理解したお姉ちゃん。
全員がこの発言に悪意がない事、貶す気がない事を共有しているからジョークとして成り立っています。

でも今回、伊集院さんが発言したのは地上波のワイドショー番組。伊集院さんファン以外の方も、彼の芸風を知らない、クイズ番組で見る博識おデブちゃんとしての伊集院さんしか知らない、たくさんの方が見る番組で言ってしまった事が、問題を大きくしてしまっていると思います。


お得意のブログ迷子です。
思いついたコトをだらだら書いていたら何だかよくわかなくなってきたので、改めてコンの言いたい事を明記します。

・コンは伊集院さんのファン。毒舌芸も大好き。
・コンもハーフで、差別は受け続けている。
・でも関係性によっては、ネタ化できるし、コンもしている。
↓つまり
地上波であの発言はダメだった!仲間内の井戸端会議的なノリが通用するラジオと同じ感覚で、イジッた対象の後輩芸人以外の人にも刺さる特徴をネタにしてはいけなかった。
これが、コンの感じたコトです。

わざわざ「オーサーオロナ」というカタカナ部分も芸名につけているハーフ芸のお笑い芸人を、外人ルックスでイジるのは、お笑い芸人同士の関係としてはOKでしょう。
でも、「ハーフに寿司を運んで欲しくない」「外人顔は日本食に関わるな」に拡大解釈され、大久保さん以外のハーフや、日本に住む外国人への罵倒の言葉として問題視されるようになっています。

実際『伊集院光、ハーフ芸人に「彼が寿司運んできたら嫌だ」と差別発言』という、ネット記事を読み。同じハーフとして、コンも差別された気分になりました。でも、実際の放送の録画を見ると、ネタフリの様にも感じ、記事を読んで感じたような嫌悪感はありませんでした。

こんな長々ブログ書いているヤツがいう事ではないかもしれませんが、本物を見ずにネット記事など他人の要約を見て判断してはいけませんよ。
まぁ、今回は、本物を見ても「差別発言要素を含んでいた事」を否定することはできませんが…


さて、長々語ってきましたが、コンの結論はコチラ!

「地上波はアウト判定がキビシイぞ!
だからこそ、深夜ラジオとか、
YouTubeとかの過激さが好評なんだね!
あと…
地上波では言えない生々しい話とか、
本音とか言っていくから、
今後もコンのブログをヨロシクね!
です

コンのコトをこれからもヨロシク。
結局は、コレだけが言いたかったのです。

うそです。
一番言いたいのは、みんなも、コンも気をつけようね、という事です。
仲間内や身内で通用するネタも、公の場で言ったらアウトなコトってありますからね。差別とは違いますが、コンは本格的なシスコンなので、姉妹エピソードを何の気なく話してドン引きされる事があります。ハッキリと気持ち悪いと拒絶されたこともあります。
例えば「どうしてもお姉ちゃんとキスがしたくて、リップクリームを探す姉の前で、リップを自分に厚塗り残りを食べて飲み込み。コンとキスして、リップをシェアしようと提案しようとしたら、リップがのどに詰まって死にかけた話」など。

イジリと侮辱、どこで線を引かれるか分かりませんね。
コンは思った事を素直に正直に語るのが信条なので、作品の酷評や、誰かの失敗を自分なりに分析した結果を記事にしたりします。それを、侮辱と取る方もいるのかもしれません。
細々やってるブロガーですが、改めて自分の発言について考えたいと思います。

では、今回はここまで。
おしまい。
ばいばい、またね。


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