ふらばるーからしか得られない栄養、あるよね

注:めっちゃ主観的、勝手な分析が含まれます。意見しようとかじゃなく思っただけのことなので許して。

結構いろんなグループ見てきて思ったんですけど、集まるオタクの傾向ってあるよなーっていう話です。で、その傾向ってメンバーの実力とか規模の大きさより、単純にグループの運営方針とかコンセプトがキーになってるなと感じるんですよ。当たり前かもしれないけど。
大きな括りで言えば王道か、ロック系か、JPOP系かとか、ビジュアルメインか歌メインか、お祭り系かとかもう分類が大変な程に多様化と陳腐化を繰り返しているのが今のインディーズアイドル現場なのかな~などと思ってます。

そんな中で、HULLABALOOはやはり異色だったなと。ぽんぽこぱらぴっぽん系アイドルですよ。……なにそれ。
個人的に一番異質だったのは、楽曲のジャンルの豊富さというか方向性の多様さ。
単純に曲の種類が豊富とか以上の問題で、これほどまでに多彩な表情を見せる曲を表現してしまうメンバーの能力とプロデューサーのセンスがこれでもかと見えるんですよ。演劇を見ているような気分にすらさせる、そんなステージ。
yikes!の最高に朗らかな顔とか、Nolka Solka Polkaのありえん狂った表情、Breath meの心むき出しにした歌声や、バカンスの情景が見えるTropical wave、まだサブスクで聞けるしライブ映像もあるんで全人類みんな見て。

こういう異様さがオタクの傾向にどんな影響を与えたのか(以下めっちゃ主観。異論は認める)、まずはただ暴れて騒ぎたいだけのつまんねーやつが消えます。何度か見たんですけど(exhausting)Shit Zeusとかで騒げるぞって来たオタクはほかの曲以降で騒げなくてどっかに消えました。ずっと暴れられるグループに行ったんでしょうか。
逆に厄介オタク文化が極端に苦手な人も少ないように思います。まあキュルキュルきゃぴきゃぴなアイドルだけが好きな人にはきついよね。。。

その結果残ったオタクは、やたら順応性が高いおもしれーオタクと色んな良さを味わえる寛容オタクが多いな、という印象。
色んな曲の色んな良さと、メンバーの色んな表情を、色んな楽しみ方で楽しめる大変愉快なフロアでした。不思議なのは、リリースパーティーとかで観た現場が苦手な在宅のオタクも同じような良い人(さすがにバイアスかかってる気がする)だったんですよね。

ただ同時にアイドル業界の難しさも痛感したんですよ。売れることを考えたらもっとオタクのプリミティブな欲求やスティグマに寄り添った方が簡単なんですよ。きつい表現かもしれないけどよく言われる「青春リベンジ」とか「疑似恋愛」とか。なんなら歌とダンスがへたでも、「一生懸命頑張る少女」像を狙って作り上げてしまえば一定のオタクはつくんですよ。あとは事務所パワー。大きい事務所でも売れることは簡単じゃないんですが、そこにはやはり知名度バイアスがある。より多くの人を巻き込むには「誰かが良いと言っている担保されたクオリティ」と「輪に参加しやすい単純なコンセプト」が鉄板の武器になる。この構造はなかなか崩れない。

アイドルが多様性を持つ一方、対象の客層は根本的に変わらない状況がある中で、王道以外のアイドルが売れていくにはもっと別な客層に売り込める場所も必要なのかなあとも思ったり。だいぶ脱線したのでこの話はここでやめます。

タイトルに戻るんですが、異色さ故に出来たフロアとステージは唯一無二だなと。最善管理的なのもいないんですよ。メンバーのいい場面でそのメンバーの推しを最善真ん中に突っ込ませる動きはほかのとこであまり見ない。オタクがそれぞれなだれ込むようにメンバーに向かって突っ込む現場はよく見るけど。
まあ多少の出血や物損(主にメガネ)もあったので全部が全部褒められた現場ではないんですが、それでも唯一無二のめっちゃおもしれーグループです。あほらしいほど多彩な歌と表情のステージと、笑えるくらい色んな遊び方してるフロアと、全部ひっくるめてHULLABALOOなんですよね。

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