ヒゲと男装
「女装」で画像検索すると本当に女性と見紛う装いをした男性がたくさん出てくるのだけど、
「男装」で画像検索すると男性と見紛う装いの女性は出てこないのだよ。
なんだったら髪がショートカットなだけで、男性っぽさはどこに?って感じが多い。涙袋ギラついてるけど、そんな男子おるかいな。
SNSで男装を調べると「さわやか美青年」または「かわいい坊や」「メンヘラ男子」の方向性で、「男性」というよりは「中性的」にとどまっている。私が思う男性らしさの象徴の
もじゃもじゃ髭!
ムキムキ筋肉!
ウオオオオオ!
って感じの男装はサッと見た感じでは見当たらない。
そもそも「装う」という言葉を辞書で引いてみると、「飾り整えること」と表記されている。そうなると私の思う「男性らしさ」の
もじゃもじゃ髭!
ムキムキ筋肉!
ウオオオオオ!
は、確かに「飾り整える」とは真逆の方向を行っている気がする。
女性の多くは顔に下地塗って、ファンデして、アイメイクして、シャドウ塗って、髪にアイロンあてて…と飾り整えるのが通常運転なので、男性も女装するにあたってメイクやファッションなど多数のコンテンツを自身に追加していく。男性ベースに「女性み」を追加しくことで女装は女性に近い見た目が出来上がる。
しかし、男性は通常運転だとほとんどの人がすっぴん。髪も短い。そう、女性が男装するにあたって追加できる「男性み」のコンテンツが圧倒的に少ない。「スーツとネクタイ」ぐらいだろうか。オプションで「つけ髭」かな。
そうなると女性が男性の通常運転に近づけたら寝起きでネクタイ締めたらほぼ終わりで、飾り整ってるとは言い難い。そして少ないコンテンツでは持ち前の「女性み」は隠しきれず、男性というより中性的な仕上がりにとどまることになる。
そもそも「装う」ということ自体、男性に向いていないのかも。
辞書の言うとおり、装うことは飾り整えることが目的である。つまり男装は「男性になる」ことが目的ではなくあくまで「男性風に自分を飾る」ことが終着点なのだ。
そう考えると私はこれまで「男装・女装」は「他方の性別になりきること」だと思っていたけど、そういうことではないようだ。好きな花になりたいのではなく、花を好きなように生けたいのだな。
なるほど。
ってことは、今この日本で、SNS上で、
もじゃもじゃ髭!
ムキムキ筋肉!
ウオオオオオ!
って感じに花を生けたい女性はいないってこと?
追加コンテンツが少ないから中性的でとどまっているんじゃなくて目指したい終着点が中性ってことだよね。では男装ではなく中装では?(?)
私が男装するなら
もじゃもじゃ髭!
ムキムキ筋肉!
ウオオオオオ!
になりたいのだが、同志はいないってこと?
絶滅危惧種?
ムキムキ髭ニキ(女性)とかいう
希少種になるってこと?
そうか。
とりあえずつけ髭買ってみようかな。
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