ナポリピッツァといえば「ターヴォラ」、を目指して。
note編集部の横関です。
ナポリピッツァ専門店「ラ・フィーリア・デル・プレジデンテ」の【出店ストーリー編】と【ナポリピッツァレッスン編】は、お楽しみいただけたでしょうか。
ナポリピッツァの世界がとても興味深くて、続編を企画してしまいました。
今回は、日本のプレジデンテに繋がったお店「トラットリア ターヴォラ」をご紹介します!
お邪魔したのは川崎駅すぐの atré (アトレ)の中にある、「トラットリア ターヴォラ」アトレ川崎店。プレジデンテの矢口シェフとともに世界大会を目指す、遠藤シェフにお話を伺いました。
― 落ち着いた雰囲気のお店ですね。入口からワインがたくさん見えるのですが、お酒は豊富にあるのですか?
遠藤さん
そうですね。イタリアのビールやワインを中心に取り揃えています。
ターヴォラは、御殿場、たまプラーザ、川﨑の3店舗ありますが、ここ川﨑店は他店舗と違って、お酒を飲みながらゆっくり過ごされるお客さまが多いのが特徴です。
家族でピッツァをシェアしたり、ひとりでふらっと飲んだり、様々な使い方ができます。
― あちらのカウンターの女性は、コーヒーとケーキを召し上がっていますね。カフェとしても利用できるんですか。
遠藤さん
11時〜23時でずっとオープンしているので、カフェとして利用されるお客さまもいらっしゃいます。
― そうなんですね。駅チカで使いやすいのはとても便利です! 早速食べてみたいのですが、おすすめを教えてください。
遠藤さん
「マルゲリータ」や「トマトとシラスのピッツァ」等のトマトベースは人気です。
あとは、「ゼッポリーネ」というフリッタ(揚げ物)なんていかがでしょう。
― 「ゼッポリーネ」は初めて聞きました。ぜひお願いします!
― どれもとても美味しいです! プレジデンテの釜と火が違う気がしたのですが、ターヴォラのピッツァの特徴を教えてください。
遠藤さん
ターヴォラの釜はガスを使っているので、火が違って見えるのかもしれません。
450℃に調整してピッツアを焼くのですが、ただ、どうしても薪の香りが付きません。そこで何度もテストして開発したこのオイルをかけて、薪の風味を加えています。
― へぇ、そんな工夫が! てっきり薪の香りだと思っていました!! ナポリピッツァはやはり難しいですか?
遠藤さん
シンプルな素材を組み合わせていくので、「気圧」「気温」「状態」を見ながら、火加減や焼き具合、生地の伸ばし方等を調整するのは難しいですね。
温度を何度にしてから焼くといった、そういう一手間で仕上がりがまったく異なってきます。
しかしそこが、ナポリピッツァの魅力でもあると思います。うまくできた時はとても嬉しいです。
― そうなんですね! 遠藤さんでもうまくいかない時ってあるのでしょうか?
遠藤さん
そういう時もあります。しかし実は、そこが自分の課題だと感じています。
本当に美味しいピッツェリアは、いつ行っても絶対に美味しいんです。
なので、私自身のコンディションはもちろん、私がいない時でも同じように美味しいものを提供できるようにしたいですね。ナポリピッツァへの思いは誰よりも強いと思っています。
― 熱いですね、、やはり、世界大会を視野に入れていらっしゃるのでしょうか?
遠藤さん
もちろん、自分の実力を知るために大会に出たいという気持ちはありますが、まずは、目の前のお客さまに向き合いたいと考えています。
先ほども言いましたが、いつでも美味しいものを提供できるお店にしたい気持ちの方が強いです。
そのためには、アルバイトスタッフも含め、みんなが良いものを作れないといけないので、違いがわかってもらえるように教えたり、何度も練習させたりして工夫しています。
― お店や、お客様に対する思いが強いのですね! では、お店としての今後の目標を聞かせてください。
遠藤さん
日本でナポリピッツァのチェーン店といえば、「サルヴァトーレ」を思い浮かべる方が多いと思うので、ターヴォラもそうなれるよう、まずは関東でチェーン展開していければと思っています。
― ターヴォラも今後に期待ですね。お話ありがとうございました!
ターヴォラ アトレ川崎店は、ナポリピッツァへの秘めた情熱を持つ遠藤さんをはじめ、スタッフの方々がとても丁寧で、居心地の良いお店でした。
これまで3部作でお届けしてきたフォーシーズのナポリピッツァブランド、プレジデンテもターヴォラも、とても本格的なピッツァを味わえるお店でした!
皆さんもぜひ、釜の見えるカウンター席でピッツァを味わってみてください。
〜おまけ〜
ちなみにナポリには、プルチネッラという守り神がいるらしく、どのお店にも置かれているそう。
ターヴォラにも、どこかに置き物が2体隠れています。ぜひ探してみてください!