マガジンのカバー画像

連載|OPINION

164
『連載|OPINION 社会のココを深く掘る。』は、社会にある様々なテーマにスポットライトを当てて、第一人者などに頭の中にある考えを聞きにいくインタビュー企画です。
運営しているクリエイター

2019年8月の記事一覧

アニメブームを振り返る |アニメ評論家・藤津亮太 第1回

日本のアニメ文化が、国内はもちろん海外の人たちから高い評価を得ているのは、今では議論の余地もありません。 多くの日本のアニメーションが輸出され、世界中から支持を得ています。そんなアニメ業界ですが、1963年の第1次アニメブームから数えて、今では「第4次アニメブーム」の時代だと言われています。 今までのアニメブームを振り返るとともに、これからのアニメ産業はどうなるのでしょうか? 今回は長きにわたりアニメを研究している、アニメ評論家の藤津亮太さんにお話をうかがってきました。

5G、IoT、AIが自然にまぐわう世界?| IoT技術コンサルタント・伊本 貴士 第2話

(第1話の記事はこちら) 5Gの通信環境が整う世界では、「通信速度が速くなり」「超・低遅延」「最大接続数の増加」が実現すると言われています。平たく言えば、今とは比にならないくらい、通信がサクサクになる!というわけです。 そこで注目を集めているのが、伊本さんが専門としているIoTとの連携・連動です。どんな世界が現実になってくるのでしょうか? 伊本 貴士(いもと・たかし) IoT・AI・ブロックチェーンなどさまざまな最新技術に関する技術戦略立案や調査を行うメディアスケッチの代

まもなく実用化!5Gがもたらす日本の未来とは?|IoT技術コンサルタント・伊本 貴士 第1話

最近、さまざまなメディアで見聞きするようになった「5G」という言葉、皆さんどのようなものかご存知ですか? 5Gとは、「第5世代移動通信システム」の略称で、1G、2G、3G、そして私たちが今使っている4Gに続く無線通信システムのことです。 現在、2020年の実用化に向けて、大手通信会社が研究開発に取り組んでいます。 5Gが実用化されると、私たちの生活はどう変わるのでしょうか? WEBサイトに瞬時にアクセスできる、動画がサクサク見られ……それだけではありません。 5Gの

ジョブスの哲学よりもっと大切なこと|遊びと学び研究所 岸本好弘 第3回

前回は5Gをはじめとする、テクノロジーの進化が今後のVRにどう影響を与えるかについて語っていただきました。 最終回となる今回は、「過去から未来を見る」というテーマで、VR業界について語っていただきたいと思います。 岸本好弘(きしもと・よしひろ) アーケードゲームの時代からナムコ(現在のバンダイナムコエンターテインメント)に入社。ゲームクリエイターとして名作野球ゲーム『ファミリースタジアム』をはじめとする数々のテレビゲームを開発。2012年から2017年まで東京工科大学メデ

5GがもたらすVRの明るい未来|遊びと学び研究所 岸本好弘 第2回

前回は、日本のテレビゲームの歴史を紐解きながら、どういうVRゲームなら世界を席巻する可能性があるのか?というお話をうかがいました。 今回はVRのテクノロジーにフォーカスを当ててお話をうかがいたいと思います。 岸本好弘(きしもと・よしひろ) アーケードゲームの時代からナムコ(現在のバンダイナムコエンターテインメント)に入社。ゲームクリエイターとして名作野球ゲーム『ファミリースタジアム』をはじめとする数々のテレビゲームを開発。2012年から2017年まで東京工科大学メディア学

日本人が気づいてない「強み」とは?|遊びと学び研究所 岸本好弘 第1回

テレビゲームでも採用されている、VR(バーチャル・リアリティ)のテクノロジー。 今回は、『ファミリースタジアム』をはじめとする、数々のテレビゲームを開発し、長きにわたりゲーム業界の最前線を見続けているゲームクリエイター・岸本好弘さんの目から見た、VRの現在地を語ってもらいました。 岸本好弘(きしもと・よしひろ) アーケードゲームの時代からナムコ(現在のバンダイナムコエンターテインメント)に入社。ゲームクリエイターとして名作野球ゲーム『ファミリースタジアム』をはじめとする数

日本のアグリテックをアジアへ|農業ジャーナリスト 窪田新之助 後編

様々なテクノロジーの恩恵を受け、種々雑多な新しい取り組みが生まれているアグリテックの世界ですが、これからはどうなっていくのでしょうか? 最終回の今日は、「農業の未来」について、窪田新之助さんにお話をお聞きします。 窪田新之助(くぼた・しんのすけ) 農業ジャーナリスト。福岡県生まれ。ロボットビジネスを支援するNPO法人Robizyアドバイザー。著書に『日本発「ロボットAI農業」の凄い未来』『GDP4%の日本農業は自動車産業を超える』(いずれも講談社)など。 日本の農業の未

バリューチェーンが日本の農業を変える|農業ジャーナリスト 窪田新之助 中編

農業ジャーナリスト・窪田新之助さんに、日本の農業とテクノロジーについてお聞きしているこの連載。 第2回目は、テクノロジーと日本の農業についてお聞きしたいと思います。 窪田新之助(くぼた・しんのすけ) 農業ジャーナリスト。福岡県生まれ。ロボットビジネスを支援するNPO法人Robizyアドバイザー。著書に『日本発「ロボットAI農業」の凄い未来』『GDP4%の日本農業は自動車産業を超える』(いずれも講談社)など。 IT技術が協働・連携の敷居を下げる――それにしてもなぜ、日本の

農業の未来は、「作って売る」のその先へ|農業ジャーナリスト 窪田新之助 前編

――日本の農業は斜陽と言われる時代が長く続いています。 補助金漬けだと非難されたり、「3ちゃん農業」(おじいちゃん、おばあちゃん、おかあちゃんの三人で行う規模の小さな農業)だと揶揄されたり。未来についても、悲観的に見られてきました。 しかし最近では、野菜や穀物、果物、畜産物で世界中から注目される品種を開発したり、最新テクノロジーを用いて、生産性も付加価値も追求した新しい農業の形を作りつつあるなど、ポジティブなニュースも耳にします。 いったい実情はどうなのでしょうか?

環境にも、ビジネスにも優しい素材を目指して|産総研・機能化学研究部門・研究部門長 北本大 後編

前回はナノセルロースの「機能」に着目した商品についてお話をお聞きしました。 今回も産総研の北本大さんにお話をうかがいます。果たして、セルロースナノファイバーは地球を救うのでしょうか? 北本 大(きたもと だい) 産総研・機能化学研究部門・研究部門長。1988年通産省工業技術院・化学技術研究所入所。2005年産総研・環境化学技術研究部門バイオケミカルグループ・研究グループ長、2014年同部門・研究部門長、2015年より現職。研究テーマは、再生可能資源からの機能性化学品の製造

ナノセルロースを生かすには?|産総研・機能化学研究部門・研究部門長 北本大 中編

環境に優しい次世代素材のセルロースナノファイバー、実現化にはまだまだ「高額なコスト」という高いハードルがあることを前回聞きました。 果たして「ただの夢」で終わるのでしょうか? 今回も国立研究開発法人 産業技術総合研究所・北本大先生にお話をうかがいました。 北本 大(きたもと だい) 産総研・機能化学研究部門・研究部門長。1988年通産省工業技術院・化学技術研究所入所。2005年産総研・環境化学技術研究部門バイオケミカルグループ・研究グループ長、2014年同部門・研究部門

「夢の素材」のリアルって?|産総研・機能化学研究部門・研究部門長 北本大 前編

セルロースナノファイバーをご存知ですか? 天然由来の素材で、軽くて強いと、様々な業界から注目を集めています。「夢の素材」と呼ばれているナノセルロースファイバー、果たして実際のところどうなのでしょうか? 今回は、国立研究開発法人 産業技術総合研究所で、長きにわたり研究を続けている北本大先生にお話をうかがってきました。 北本 大(きたもと だい) 産総研・機能化学研究部門・研究部門長。1988年通産省工業技術院・化学技術研究所入所。2005年産総研・環境化学技術研究部門バイ

「5G」って、どこまで進んでいるの!? NTTドコモ・奥村幸彦氏インタビュー|第2話

5Gが世の中に普及するためには、基地局の整備とともに端末(移動機)が普及して行くための時間がかかるということがわかりました。 では、この技術が社会に実装された後、人々の暮らしにはどんな変化が起こるのでしょうか? 第2話では、NTTドコモ5Gイノベーション推進室・5G方式研究グループ担当部長の奥村さんに、その秘められた可能性を聞いてみます。 医療問題も5Gが解決する?5Gが普及すれば、テレビ会議などの映像を介したコミュニケーションがさらにグレードアップできるかもしれませ

「5G」って、どこまで進んでいるの!? NTTドコモ・奥村幸彦氏インタビュー|第1話

新時代の通信システムである「第5世代移動通信システム」(以下、5G)。その、商用化が刻一刻と迫ってきました。 2019年4月、総務省は5Gを利用するための周波数をNTTドコモ、KDDI(au)、ソフトバンク、楽天の4社に割り当てを行いました。各社は今後、割り当てられた周波数を使用する基地局の設置を進めていき、いずれも2020年の春頃をメドに本格的に5Gサービスを開始する予定だとしています。 5Gの特徴はまず「超大容量・超高速通信」「低遅延」です。YouTubeなど生活に不