御客様とのメールの実際 ~TTポジションについて~
こんにちは。
つくば市のスポーツバイク・プロショップ
BIKE SHOP FORZAの東(アズマ)です。
ポジションは
セールスメカニック&バイクフィッターです。
今日は先日、SPECIALIZED TARMAC SL7 に
エアロバーを導入いただいた御客様との
メールでのやりとりを御紹介させていただきます。
同じような悩みを持っているかたは
多いかと思います。
ということで
御客様に相談し掲載許可をいただきましたので
御覧いただけることになりました。
お役に立てますと幸いです。
では。
【実際の御客様とのメール】
◯◯様
おはようございます。 FORZAの東です。
さっそく、様子を教えていただき
ありがとうございます。
TT沼へようこそ!!
角度の話では、
肩の位置に対して垂直に紐を垂らしたとして
そのちょっと前くらいに肘があるのが
楽なことが多いです。
すみません。
ここの角度の意味が理解できませんでした。
紙の落書きのスクショなど
簡単な絵で教えてもらえますと幸いです🙏
付属のパーツを使ってください。
これで角度調整&落差をへらすことができます。
角度がつくことで肩を
楽にできる効果も期待できます。
TTポジションは基本的に前乗りになります。
(前乗り=ペダルの軸よりも膝が前)
ロードの場合には、-5~-35mm
くらいが一般的です。
TTの場合には、+30~+70mm
トライアスロンの場合には、+50~+90mm
となります。
トライアスロンに比べて、
TTが前のりじゃないのは
UCIの規定的にサドルを前に出せないので
自由なトライアスロンに比べて小さい値になります。
ということで、
ロードとTTでポジション併用となりますと、
どこかで妥協する必要があります。
TTメインにするならば、
サドルを前に出して調整します。
たとえばですが。
20mm前に出せたら
サドル高は、10mmアップしてください。
前乗りすることで
(実効的な)サドル高が下がるからです。
(比率はざっくりです)
TTポジションについて、
・キツイ
・痛い
というのは、
「伸びしろ」と考えることもできます。
認識されているとおり
「身体が硬い」(可動域が小さい)
というのが原因です。
原因がわかっている。
ということは対処が簡単です。
可動域を増やす。
ことで
今のセッティングでも
姿勢維持ができるようになります。
シートは、やや前傾がオススメです。
しかしながら、TTポジションにおいても
腹筋(体幹)を使って、上体を保持して
脚を上げる。
※下げることを意識する前に
まずは上げることを意識する
という基本動作は、
ロードポジションと変わりません。
アームパッドへの荷重が増えすぎてるようでしたら
ハンドリングが不安定になりますので
バランスを考えていただくのがオススメです。
可動域に加えて、
体幹の強化も改善のための手段となります。
まとめますと。
・アダプタを使って、アームパッドの位置を上げる
(高さを上げて落差を減らす)
・サドルを前に出す
・可動域を増やす取り組み(ストレッチなど)を行う
・上体を保持しやすくするために体幹を強化する
となります。
FTP向上を目指してインターバルトレーニングなど
キツイ練習を頑張る
というよりも、
普段やっていない(と思われる)
・ストレッチ
・体幹トレーニング
を行うほうが。
短時間で速度アップの効果が期待できます。
このあたりがTTの楽しいところです。
現状の身体的パフォーマンスで
速度維持を最適化する。
という作業としては、
・身体の使いやすさ
(痛くない、脚を上げやすくパワー発揮しやすい)
・エアロ効果の最大化
(前面投影面積を小さくする。乱流を減らす)
となります。
これは、バランスになりますので、
良いポイントがありますので。
逆に、悪い状態を確認していくことで、
良いポイントを探すことができます。
イメージとしては、上の画像のイメージです。
グラフの上にいくほど、
姿勢が楽で(エアロが悪くて)
パワーが必要(省エネじゃない)
グラフの右にいくほど、スピードが速い
となります。
参考までに、
先日の「第二回しろさとTT」の
自分のデータを添付します。
まぁまぁ省エネだと思います(たぶん)
参考になりましたら幸いです。
他に気になっていることや
リクエストなどございましたら
些細なことでも遠慮なく御相談ください。
それでは、今日もステキな1日を☆彡
【御客様からの返信】
東 様
お世話になっております。
返信いただきありがとうございます。
TT沼!!!サドル沼、ポジション沼からやっとこさ
抜け出せたと思いきやTT沼があったのですね!!
いやぁ〜〜〜〜(笑)笑っちゃいました。
東さんのアドバイス読みました!!
確かにおっしゃる対処法で
何とかできそうな気がします!!
私も乗りながら、ネットで調べたり
色々昨夜調べたのですが、
東さんと同じ考えに行き着きました。
ただ、素人なので、
今のバランスを崩してしまったら
後戻りできないと心配で。
東さんにお伺いして正解でした!
シートも1.5cm前へ移動ができそうです。
エアロバーの付属品を使って調整してみます!
昨日乗っていて、
東さんのアドバイスにもあるように、
1.5ヶ月乗れていなかったので、
柔軟性が全くなくなっていたり、
体幹も
無くなってしまっていますし、
心地よかったはずのポジションが
ちょっと違和感を感じて
しまったりしているので、
体の柔軟性と体幹を強化すれば解決できる
可能性が一番大きいと私も思います。
股下筋肉も無くなっているので、
ここも改善ポイントかと。
エアロバーをつけていないとき、
肘はハンドル位置に普通に置けていましたし、
息苦しさも何もなかったので、
体をまずは以前の状態に戻せれば70%近くは
改善できるかと思います。
昨日は、後半体がほぐれ、
上半身をエアロバー基準の位置に持っていくと、
息子の股下筋肉にサドルの先端が
刺さり痛さのあまり修行になっていました。
サドル基準に(骨盤を起こすと)すると、
エアロバーが遠くなる感じでした。
ハンドルとエアロバーの両方に合わせると、
背中のアーチが無くなり、
しばらくすると骨盤が倒れて
球が潰れかけ股下筋肉がぁ〜〜〜〜〜!!
っと言った感じになります。
サドルをTT用のショートノウズにすれば
解決できそうなのですが…せっかくの
ミラーサドルを排除したくなく…。
サドルを前にずらして、
サドルの先を下に傾けて、
エアロバーの高さを上げ、
傾きを上向きにすれば大丈夫かな?
っと思います。
TT用のサドルにしなくても
ポジションが出せれば大丈夫ですよね?
東さん!東さんが前回のトライアスロンで
使用したバイク、
DHバーの先端に紙やすりが貼られていましたが、
あれは100均のヤスリに
両面テープで処理されましたか?
TT専用のヤスリテープを探してみたのですが、
商品が見つからず。
滑り止め加工したいと思うのですが、
普通の紙ヤスリですと、
濡れると悲惨なことになるので
耐水があったら欲しいな〜っと思いまして。
ご紹介頂くことは可能でしょうか?
今回のエアロバーは位置づけとしては、
TTですよね?
設定次第では、トライアスロンのように、
リラックスに一定リズムという
使い方もできますでしょうか?
東さんに伝わる絵は、描いてみますね!
ありがとうございます!!
終わりに
まだやりとりは続きますが
少し参考になりましたでしょうか?
参考になりましたら幸いでございます♪
ちなみに
御客様の書かれている
「ヤスリテープ」というのは
下記リンクの商品です。
プロ選手で使ってる選手もいらっしゃいますね
こんな感じで、薄い状態で強いグリップ力を得られます。
・バーテープのように汗臭くならない
・貼るだけなので交換も簡単
・バーテープよりも安い
というメリットも、あったりします。
TTポジションや、TTバイクが気になる方は、
気軽に御相談ください(^^)
併せて読みたい
御注文いただきましたバイクは、
1台1台丁寧に組立・調整させて頂いております。
以下リンクのブログで
実際の例を紹介しております。是非、御覧ください。
トライアスロン や TTバイクの 記事 も更新しています。
よろしければ御覧いただけると嬉しいです(^^)
今日も最後まで読んで頂きありがとうございます。
BIKE SHOP FORZAの東(アズマ)でした。
それでは。また、
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