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Take up the Gauntlet ~決闘の流儀~

名刺を投げてgive you satisfactionって、意味は何?

 さっき見ていた映画で2人の男が女をめぐって言い争いになった。

 すると片方の男がポケットから出した名刺を投げ、「I'm willing to give you satisfaction.」と言った。「お前に満足を与えたい」ってどういう意味?

 辞書を引いて分かった。「決闘したければ喜んで受けよう」とケンカを売っていたのだ。

 なぜ名刺を投げたのか考えてみた。たぶん、相手が名刺を拾ったら決闘の約束が成立ということになるのだろう。

『アパッチ砦』ではジョン・ウェインが手袋を投げる

 ジョン・フォード監督の『アパッチ砦』では、上官のヘンリー・フォンダの命令に耐えかねたジョン・ウェインが手袋を投げる。これをヘンリー・フォンダが拾えば決闘になる。「take up the gauntlet(鎧のこてを拾い上げる→挑戦に応じる)」の語源だ。

 部下に「At your service, sir.(喜んで受けましょう)」と言われたヘンリー・フォンダだが、挑発には乗らず「I'm no duelist, captain.(私は決闘などしない、大尉)」と冷静に返答する。

地道に頑張るしかない

 決闘は現代にはないのだから、以上のような風習を知らないと外国語が上手だとしても何のことだか分からない。現代以外の作品を理解したい時はその時代に関する広範な知識が必要だという当たり前の結論に達した。地道に作品に当たっていくしかないんだよなあ。

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