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刑務所出所からFXトレーダーまでの道のり

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20××年。僕は刑務所を仮釈放で出所した。そこから社会の荒波に揉まれ、刑務所内で夢見ていたキラキラ生活を現実の生活に打ち砕かれながらFXでトレーダーとなるまでの道のり日記です。 … もっと読む
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#FX

いざFXの世界へ

研修を終え出勤一日目。 仕事は車で指定されたエリアを走行しKDDIの携帯電波の測定をする仕事だ。 本当は二人一組で行う仕事らしいが、僕が雇用された下請け会社は業務委託料をピンハネしたいのだと思うが、一人でその業務を行わせていた。 もちろん元受けには二人分の業務委託料を請求していたと思うが。 でも僕にとってはそんなことはどうでもいい。 お金をたくさん稼ぐのが目的ではなくて、生活費を稼ぎながらFXにお勉強ができる環境を手に入れることが最優先事項だ。 仕事の内容は基本的には勤務時間

待ち受けていた現実④

次の日から僕は仕事探しに着手した。資金調達がダメとなった今、明日からの生活費を稼ぐためにも何か仕事をする必要があった。 まずはネットでindeedにアクセスして求人情報を検索してみた。結構いろいろある。年齢も対象内のものもある。給料はあまり安すぎても養育費を払って生活する事はできないので最低でも手取りで25万以上のものに絞って検索した。 それでも結構あった。 僕は逮捕される前から営業が得意だったので主に営業関係の求人に応募していった。僕の中では営業は結構採用されやすくすぐに決

待ち受けていた現実③

僕がA社長にビジネスプランを説明して資金を貸して欲しいとお願いするとA社長の表情が明らかに曇るのがわかった。 僕がお願いした金額は700万。社長にとっては屁みたいな金額のはずだ。なのに昔と違い、二つ返事で引き受けない。 うーん。うーん。と唸りながら上を向いたり、ビールを飲んだりして、何かを考えている。 フリをしているように見えた。 あのなぁ。〇〇。お前まだ出てきたばっかだし少しゆっくりして周りの状況みてからにしたらどうだ?そんなに焦って始めることないだろ? えっ?断られた

待ち受けていた現実②

留置所や拘置所、ましてや刑務所から出所してきた人は全然夜寝れないと聞いたことがあったのだけどその噂は本当だった。 身体は疲れ果てていたはずなのに何時になってもまったく寝れないのだ。 刑務所では毎日21時消灯でその30分後には眠りについていた。毎日8時間以上寝ていたのに。それが刑務所のようなせんべい布団でもぺったんこの枕でもなくふわふわの布団でフカフカの枕で寝れるのに全然寝れない。電気も真っ暗な部屋で寝るのも数年ぶりだったので最初はなんか怖かった。 ちなみに刑務所や拘置所、警察

待ち受けていた現実①

20××年 9月×日 僕は刑務所を仮釈放で出所した。 判決で5年の実刑を言い渡され、未決期間という裁判で量刑が確定するまでの警察や拘置所で拘束されていた期間の約40%くらい(例えば180日拘束されていたとすると約70日)が刑期から差し引かれ実際に服役する刑期となる。僕の場合約4年ほどの刑期になり、仮釈放ももらえたので刑務所に服役していたのは正味3年と少しだった。 僕はシャバでの生活であれもやろうこれもやろうと希望に満ち溢れて刑務所を出所した。 逮捕される前は自分で数社会社を

受刑者から一般人へ

刑務所からの仮釈放いざ夢を抱いて社会復帰へ 20××年刑務所で刑務作業をしていた僕のもとについに仮釈放の可否と判断する面接のお呼びがかかった。 「331番 〇〇 作業を止めて〇〇先生の後についていけ。」 来たっ!残り刑期や呼ばれた時刻、僕を連行しに来た刑務官を見てこれは仮釈放の面接だ!とすぐにピンときた。 刑務所へ移送されて約3年僕は懲罰も受けたことのないいわゆる模範囚(実際にはそんな名称はないのだが)世間ではいわれる受刑者だった。 もちろん些細な違反はたくさんある。とに