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ねこも歯槽膿漏になるのであーる

我が家に待望のねこが来たのは、2013年の12月23日でした。
縁あって、大阪のアニマルレフュージ関西というシェルターとつながりがあって、いつか猫を飼うときは、必ずここから迎え入れようと決めていました。

その年のある日、里親募集中のねこちゃんたちの写真を見ていた時、ピン!ときた子がいました。ちょっと偉そうな、ふてぶてしささえ感じるポーズで写っているその写真を見た瞬間に、運命を感じた一目ぼれでした。

トライアルのため大阪からはるばる飛行機に乗ってやってきたその子は、いったん東京の事務所に入り落ち着いてから我が家に来ることになりました。それが12月23日の夜でした。クリスチャンではありませんが、クリスマス直前に来るなんて神様からの贈り物にちがいないと思いました。

家に着いてすぐキャリーから出てソファの後ろに隠れた、のちに我が家の王子となるその子は、1時間もしないうちに家の中を探検し始めました。こんな短時間で見知らぬ家の中を歩き始めるなんて、やはり写真通りの大物に違いありません。驚かせないように見守る私たちも、なぜかハイハイしながらねこの周りをついて歩いていました。すぐに我が家になじんだその子はその日からずっとうちの子になりました。

あれから8年8ヶ月が経ち、3歳だった王子も2021年の誕生日を迎えて11歳になりました。人間なら60歳ということなので還暦祝いに赤いちゃんちゃんこを着てもらいました。20代で我が家の一員となりましたが、いつの間にか私と同い年になっていました。その時撮った写真がこちら。嫌がる王子にむりやり着てもらい、写真嫌いでなかなか正面さえ向いてくれない王子の会心の還暦ショット。

還暦を迎えた王子

そんな王子、今年の春ごろから変な口の動かし方をするようになりました。食事のあと、口を開けたり閉めたりして、まるで奥歯になにか詰まっで気になっているようなしぐさ。2月に健康診断を受けたばかりでしたが、すぐにかかりつけの獣医さんを予約して診てもらったら、なんと歯槽膿漏だったのであーる。

「猫も歯槽膿漏になるのか・・・。」衝撃でした。
そういえば去年の健康診断で歯石がたまっていると言われ、病院で紹介された歯石予防のサプリ、スウェーデンケア社の「プロデン デンタルケア for キャット」を使っていました。これはふりかけタイプなので、歯磨きをさせてくれない王子にはとてもありがたい商品でした。おかげでずいぶん進行は抑えられてはいたようですが、やはり歯磨きにはかなわなかったか……。

猫の歯槽膿漏とはどんなものかといえば、ズバリ人間と同じです。
歯茎が赤くはれて、ひどくなると痛みが出て食事ができなくなるようです。
猫はとても我慢強く人間に弱みを見せないので、痛い素振りを見せることはありませんが、あの口の動かし方は、やはり痛みが出ないまでも何かしら違和感があったのだと思います。

さて、原因はわかったものの治療方法は特にありません。
子猫の時から歯磨きに慣らしておけばできたかもしれませんが、いまさら歯磨きも無理ですし、自然に任せるしかないということでした。
ごはんが食べられなくなるくらい悪化したら抜歯することもあるそうですが
そのころには自然に抜けてしまうことも多いようです。
人間と同じですなんですね。

考えた末、歯を抜いてしまうのも可哀そうで、今使っているサプリメントを継続しながら様子を見ることにしまました。その後少し腫れは引いたようで、多少口の動きに気になる様子はありますが、ご飯ももりもり食べています。

去年腎臓も悪いことが分かったので、今後ますます王子の健康には気を付けて、観察を怠らないようにしようと心に誓うのでした。


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