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サーモンラン完全に理解した

サモラン完全に理解しました。6~7割くらい。

こんにちは。かL(かえる)と申します。バイト回数約6000回、執筆直前にタワーの金バッジを、そして執筆中にカタパッドの金バッジをそれぞれゲットしたので、浮かれています。

さて、SNSなどで発信されているサーモンランに関する情報は、「カタパッドを一瞬で倒す方法」や「新ステージのグリルの安全地帯」などキャッチ―でたのしい「テクニック」についてのものが多い印象があります。一方で、「ひとつのWAVEが始まってから終わるまでに何を考えて行動するべきか」という「戦略」について書かれたものは少ないように思えます。

なんだこのビジネス書みたいなふわっとした図は

この記事およびシリーズは「テクニックとは立ち回りの実現手段にすぎない」という思想のもと書かれています。極端に言えば、「サーモンランのクリアに本当に必要なのは、バズってるようなテクニックより、俯瞰でものごとを考える力じゃね?」という感じです。
バイトチームコンテストやビッグランなど、イベント限定の見知らぬ状況に放り出されたとしても、あるいは新しいブキや新しいステージがぽんと与えられたとしても、サーモンランのルールの中で最適な行動をするのに役に立つかもしれない、やわらかい話を複数回に分けて書いていきたいと思います。



よくわかる サーモンランのしくみ

せっかくサーモンランを完全に理解したので、初回はサーモンランというゲームのしくみを分かりやすく説明しようと試みます。
「自分もすでにサーモンランを完全に理解しているのですが……」という方にとっては退屈な説明でしょうから、自信のある方は適宜読み飛ばしてもらっても大丈夫です。


・まずは「バクダンラン」からはじめよう

ものすごく単純化して、サーモンランの登場人物を、2人のプレイヤーとバクダンのみに絞りたいと思います。シャケではなくバクダンが登場するので、今日からこのゲームはバクダンランです。
金イクラがあるとややこしいので、金イクラも発生しないことにします。ステージはざっくり「シャケの湧く海」と「プレイヤーの行動できるせまい陸」があることだけ考えてください。

このルールでのWAVEクリア条件は「制限時間までにゼンメツしないこと」としましょう。そうすると、ゲームをクリアしたいプレイヤーはどのように行動するでしょうか?

たのしいバクダンラン

じゅうぶんな技量を持ったプレイヤー2人なら、「海岸まで行ってひたすらバクダンをリスキルする」が最善の行動となるはずです。
バクダンはプレイヤーたちを目標に前進してきますが、陸地には限りがあるので、プレイヤーの行動できる範囲にバクダンたちが多くいる状況では、ゼンメツするリスクが多少なりとも高くなります。

なので、このバクダンランの例から、

サーモンランでゼンメツを免れたいと思ったら、陸地を奪われないように敵を倒し、前線を押し込み続けることが、リスクの排除に最も適した行動である

ということがいえるわけです。


・バクダンランに金イクラを追加してみる

では次に「バクダンを倒すと金イクラがその位置に出現する」というルールと、「金イクラの納品先であるイクラコンテナ」をバクダンランに導入してみましょう。
この金イクラは「たくさん納品するとうれしい、しかし地面に落ちている金イクラは3秒で消滅する」という特徴があるものとします。

納品するとうれしいバクダンラン

バクダンランには忘れてはいけない「ゼンメツで即負け」という厳しいルールがあるので、さきほどの最善の行動である「リスキル作戦」で対抗すると、とりあえずはリスクを取らずに済みそうです。
金イクラを納品してうれしくなりたいプレイヤーたちはここで、ひとりはバクダンのリスキル、もうひとりは納品作業と、分担して金イクラを集めることにしました。
しかし、これでは倒したそばから金イクラが消滅してしまい、ほとんどの金イクラは納品されず無駄になってしまいます。あるいは、先ほど2人で成立していたリスキルが、1人では担いきれずにゼンメツしてしまうかもしれません。

ゼンメツは免れたい、しかしもっとたくさん納品してうれしくなりたいプレイヤーはどのように行動すべきでしょうか?

バクダンを海岸で倒し続けられるほど上手なプレイヤー2人なら、前線をすこし下げて敵を自陣に誘導する、すなわち「バクダンをイクラコンテナの近くに寄せる」のが最善の行動になります。
そうすれば、2人ぶんの戦力でバクダンの処理をしつつ、金イクラが消滅する前にコンテナまで運ぶことができます。これで納品がしやすくなったわけです。
その反面、常にコンテナの近くにバクダンが集まることになるので、ゼンメツのリスクを伴っています。

このバクダンランの例から、

サーモンランにおける「寄せ」とは、「敵を自陣に招き入れる」リスクと引き換えに「納品の効率を上げる」というリターンを得る行動である

ということがいえるわけです。


・バクダンランからバイトの本質へ

最後に、バクダンランにタワーを追加してみましょう。いよいよバクダン以外も登場してしまいましたが、引き続きこのゲームはバクダンランです。
タワーは海岸に居座って、やられていないプレイヤーのうち、海から離れた1人を攻撃し続けることとします。プレイヤーが2人しかいないバクダンランにおいては、タワーは別格の存在です。

バクダンとタワーが海から一体ずつ出現したとしましょう。
ここで、「ゼンメツで即負け」「金イクラは3秒で消滅」という厳しいルールは引き続き課せられているとします。
このとき、プレイヤーは最善の行動を模索しますが、これまでと違って一筋縄ではいかなそうです。

どうしようバクダンラン

どのようにうまくいかないかというと、

・バクダンを寄せたいけど、タワーが攻撃してきてゼンメツしそう。
・タワーを処理したいけど、海岸に行くとバクダンの寄せが成立しない。
・寄せを放棄してしまうと、納品ペースが下がる。

という3重の板挟みに陥ってしまうのです。
このタワー入りのバクダンランから言えることは、

「寄せ」と「処理」と「納品」というトリレンマの中で「どのように行動するのが最適か」をチームで考え、目標を達成する遊びこそがサーモンランの本質だ

ということです。「寄せ」は、サーモンランの本質にかかわるとてもデカい要素だったんです。

タワーが現れたからといってゲームを諦める訳にはいかないので、プレイヤーたちは最善の行動を模索します。
バクダンランは、はじめの仮定から「ゼンメツで即負け」という厳しいルールがデカく貫いています。なので、このタワー入りバクダンランでの妥協策としては「海岸まで2人で前進してバクダンとタワーを倒し、とりあえずは生き残る。金イクラは少ししか持って帰れないが、ゼンメツするよりはよい」というところに落ち着くと思います。


・本質を破壊しよう

一転して「スペシャルウェポン」という元も子もないものをタワー入りバクダンランに導入するとどうなるでしょうか。

これでいいじゃんバクダンラン

タワーという脅威を素早く排除しつつ、バクダンの寄せを続行することができました。あざやかな解決ですね。
このようにサーモンランにおける面倒くさい状況も、スペシャルウェポンを使えばいとも簡単に打破できるんです。

だからみんな「迷ったらスペシャルをつかえ」と言っているんだよ。

それでも本物のサーモンランでは、スペシャルを発動しようと思った時に「本当に今使うのが最適なのだろうか」という考えがよぎります。なぜなら、「スペシャルウェポンの発動回数に限りがある」からです。

もしスペシャルウェポンがサーモンランに導入されていなかったら、「前線の押し引きによって、寄せと処理と納品をコントロールする」だけのゲームになるのですが、ここに「面倒くさい状況が劇的に楽になる、2回限りの切り札」が与えられることによって「いつ最強の手札を切るべきか」という駆け引きが生まれるわけです。
人間は常に「次のWAVEが満潮グリルだったらどうしよう」とか、「最終WAVEにタツマキかハコビヤが来さえすれば」など、極端な未来を想像してしまいます。あるいは「さっきのスペシャル、使わずにとっておけば」とか、「クリア後に祝砲を撃つくらいならスペシャルを余すな」など、変えられない過去を嘆くこともあります。悩ましいですね。

ひとりに2つ、4人で8つと、3で割り切れない数しかスペシャルパウチを与えてくれないクマサンも本当にいい趣味してます。

サーモンランって面白いですね。


以上、「よくわかる サーモンランのしくみ」でした。

次回は納品と処理って結局どっちが大事なの?というテーマで書きたいと思います。

ではまた。


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