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イールドカーブ・コントロールとは?

イールドカーブ・コントロールとは??

短期金利と長期金利の誘導目標を操作し、イールドカーブを適切な水準に維持することを指します。

イールドカーブとは
債券の利回り(金利)と償還期間との相関性を示したグラフで、横軸に償還までの期間、縦軸に利回りを用いた曲線グラフのこと。
一般的に、償還期間が長い債券ほど利回りが高い傾向にあります。

イールドカーブ・コントロールは、短期金利をマイナス金利とする「マイナス金利付き量的・質的金融緩和」をさらに発展させたものであり、2016年9月に日本銀行が導入しました。

イールドカーブ・コントロールの目的2選

1,物価上昇率を2%程度に安定的に維持する
2,経済を拡大させる

イールドカーブ・コントロールの具体的な操作方法とは??

〇短期金利の誘導目標は、無担保コールレート(オーバーナイトレート)のマイナス0.1%です。日銀は、当座預金への付利をマイナス0.1%にすることで、この誘導目標を実現します。

〇長期金利の誘導目標は、10年物国債金利のゼロ%程度です。日銀は、10年物国債を買い入れることで、この誘導目標を実現します。

イールドカーブ・コントロールの期待効果

〇景気拡大:長期金利の低下により、企業の設備投資や住宅投資が促進され、景気拡大につながる。
〇物価上昇:長期金利の低下により、将来の金利上昇への期待が後退し、物価上昇率が低下する。

イールドカーブ・コントロールのリスク

〇金融機関の収益悪化:長期金利の低下により、金融機関の債券利鞘が減少
し、収益が悪化する。

〇円安:長期金利の低下により、円の価値が下がり、円安が進む。

日本銀行は、イールドカーブ・コントロールを継続することで、物価上昇率の2%目標達成と経済の拡大を目指すと言っています。

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