ZAZEN BOYSのライブに行ってきた。

(2019/12/04)

ZAZEN BOYSのライブ。メンバーが出てきてまず思ったのは、この人らってほんまにおるんやなあという感想。1曲目は「Honnoji」。これマジですごくて、インターネットに上がってるライブ映像で見ても「すげ〜〜」ってなる演奏をまさに目の前でやってるので、かなり本当に足が震えて口がぽかーんとなってしまった。なんで合うねんの連続。あたかも一つの精神が四つの肉体をあやつっているかのよう。松下敦のリズムキープ力は異常だし、MIYAさんのベースは(ニコニコ笑いながら)えげつなくゴリゴリ鳴るので、職人技とまでいえるものだと感じた。まず気づいたのは全キャリアから幅広く曲を選んでいたこと。次に、同じ楽曲でもメンバー変更でまったくアレンジが変わったりしたことで、「HIMITSU GIRL’S TOP SECRET」に手拍子が入ったり、向井がキーボードを使わなくなったので、「はあとぶれいく」「ポテトサラダ」が一人カラオケみたいなステージングに変わったりと、とにかく既存の曲が多様に変化し、ライブならでは味わえない旨味というのが感じられた。あと新曲(「杉並の少年」「黄泉の国」)もよかった。特に「黄泉の国」にかんしては複雑で角ばったリズムの上に向井の歌謡曲のような歌い回しやブルージーなギターが乗っかって、こういうアプローチもあるんやなあ、と感心してしまった。「Asobi」もかっこよかったし。ただ気になったのは、カシオメンが途中ふらついて椅子に座らされたことだった。最初見てたときは、ああそういう踊りかなんかかなあ、と思ってたが、向井やMIYAさんがたびたび声かけしたり、ローディーが頻繁にステージに出てきたので、どうもただごとじゃないらしいと気づいた。ただそんなアクシデントのなかでも、メンバー同士が演奏をカバーしあったり、「You make me feel so bad」のブルージーなアレンジが聴けたりして、満足度は100パーセントを決して下らない、素晴らしいライブだと思った。カシオメンの体調が気にはなるが……。

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