見出し画像

どうしちゃったの?スイス!?——カーリング女子3位決定戦

途中から試合を見ていたが、まさかこんな感想になると思わなかった。

スイス対スウェーデンの3位決定戦。リーグ戦で8勝1敗で首位だったのはスイスだが、そのスイスに唯一土を付けたのはスウェーデンで、熱戦の期待もあった。

とにかく、スイスのショットの精度の悪さが目立った。ショットの曲がりが弱い、曲がりすぎる、テイクアウトの当たり方が悪い、などのミスが相次いだ。副スキップを務めるフォースのアリナ・ペイツのショット成功率が試合終了時点で64%。ストーンを置きに行くドローショットは成功率が一時は25%しかなく、第6エンドはそれが要因となってスウェーデンに3点を奪われた。

一方のスウェーデンは相手のストーンを3つ弾くトリプルテイクアウトに近い(外に出たストーンは2つなので正しくはダブルだが)ショットを中盤で二度も決め、スイスのチャンスを潰していく。

とはいえ、スウェーデンもまた完璧ではなく、不完全なショットが原因で7エンド、9エンドはそれぞれ最大4点奪われるピンチを招く。ところが、それ以上にペイツのショットの出来が悪く、実際に取れた得点は2点と3点にとどまった。

特に7エンドはスイスがナンバーワンからスリーまで占めていたのに、最後のドローショットで4点目を置きに行けないばかりか、自分の石をはじき出してしまった。らしくない。

最終10エンドでスウェーデンのミスによりスイスのスチールのチャンスが生まれたが、ペイツのドローショットがまたしても失敗し、延長戦にもつれるチャンスを潰してしまった。

予選最終戦での日本戦でも、試合は勝ったがショットの精度は決して良くなかった。この3試合で精度が一気に悪化した気がする。日本戦の敗北がよほど尾を引いたのだろうか。

日本チームのコーチを務めるジェームス・ダグラス・リンド氏は準決勝前、選手らに「スイスは本来のスタイルとはなぜか違うスタイルで試合をしている」と分析していたという。「なぜ」なのかはしばらく不明なままなのだろう。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?