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29歳-32 通いの効用

 能登に来ている。本当に山深く、土地が人を受け付けていないように感じる。被害は広範で、誠実に考えるならこの地域にずっと沿っていく必要があるんだろう。
 先輩に聞くと、何年か住んだとしても土地の人にはなれないし、ならないためにも、少し離れて通う、という選択をしたということだった。彼女は小野和子さんを尊敬しているとのことで、目指しているところがちょっとわかったように感じた。
 もう一つ、ドキュメンタリー映画の世界、フェスティバルの世界も結構ドロドロしているというか、どんな世界とも同じようにドロドロを生み出す人、好きな人は一定数いるし、認められたいということになれば、ある種のネットワーキングもいるみたいだった。
 先輩の話で参考になったのは、悩んだ時、この人だと思ったら、連絡をして、会いに行ったということだ。それは坂口さんと同じ。とにかく会いに行って、その人に習い、習いながら最後の結論まで、成果物までパッケージして出す、ということ。それから、やってみたいと思ったら、それを口に出していると、なんとなく繋がっていく、ということだった。

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