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夢は、身の丈に合うはずがない

人生で大きな博打を打ったことがない
私の人生がいっぺんポシャるだけならいい
いずれ人は死にゆくのだし、どん底を見たとて死ぬとも限らない
けれど、私は知っている
私の人生がいっぺんポシャろうものなら、そうなりそうなものなら助けようとしてくれる人がいることを
だから私はリスクを考える
その人の人生をも巻き込んでまでの博打を打ちたいかどうか
そしてそれが私の身の丈に合っているのか
この選択が間違いだとは思わない

ただもう一度立ち止まって考えてみる
結論を急ぎすぎるのはいつだって良くない

博打を打てる人がいる
それは傍から見て博打に見えるだけで、実は勝機があるから打って出ているのではないか
勝機が更々ないのに博打を打つとなると、とんだギャンブラーか、もう人生背水の陣か、という想像である
つまり私が博打に出ないのは、勝機がないからであって、
おこぼれがあるかもしれない餅拾いには参加するものの結局おこぼれで満足してしまうような程度なのである
勝機があると自分で思えるほどのものを何も持たずして、何に向かうのか、と思う
それが今の私の動機の根源なのではないか

そして、つまるところ、私は私なりに守るべきことがあるから大きな賭け(挑戦)には出ないのですよ、と保険をかけて身の丈に合わない夢を夢のままにして腐らせてしまった
夢に自分の身の丈を合わせにいけばいいだけのことを、私はそれなりにもっともらしく、体の良い理由をつけて、何もできず、只々無能を思い知るかもしれないという恐怖から逃れて生きてきた
自分が無能であると気づくことを恐れていた
どうせ無能なら知らないままでいるほうが幸せだ
そう思っていたし、今でもそんな気持ちはある

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ただ腐ってしまった夢たちはずっと部屋の隅にいて日々腐食をしてもなお消えることはない
捨てられないままでいるこれを、また輝かせることはしなくとも、成仏させることくらいは今からでもできるだろう

今はなぜだか漠然とした夢さえ描けない
昔から今あることに満足しようとして、保険を掛け続けた結果がこれだ
結局そうしてなお今に満足できずに揺蕩えている

どうしたらもう一度夢を持ち、部屋の隅に転がり続けている夢を成仏させられるだろう
この先に何があるのかわからない
わからないけれど少しでも糸を手繰り寄せられるなら、もう後悔しないだけの日々を重ねたい
何も思い出せなくても、私に残っていくものがあるのなら、無能さを思い知るのも悪くないかもしれない
見える世界が少し変わったら
私の選択や行動が変わったら

そしていつかまた夢を見つけたとき、博打と思える選択で、博打を打てるだけの実力を持っていたい
きっとそれは誰かの人生を良い方向に巻き込めるはずだと思うのです

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