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ハイコンテクスト VS ローコンテクスト

新しくお友達になった子から、「君は、なんでも説明するね」と指摘された。例えば自分の素敵なところとか、私に映るあなたがどんな感じか、とか。え、だって言わないと分からないよ、と反射的に思ったけど、ちょっと考えてから、友達の抱く違和感は、文化の違いに由来することに思い至った。

私の頭の中はこんな感じ:
誰かに対して、私はこんな人間です、私のことを知ってください。という風に思えるのは嬉しいことだ。それはあなたのことを知りたいのです、という意味であるけど、実際は、あなたのことをゆっくりと知っていくだろうか、または知らないままなのかもしれない、それは神のみぞ知る。未来には不確定要素が多すぎて、今日で会うのが最後かもしれない。そもそも何もコントロールしたくない。時間軸はわからない。だからこそ、今あなたのことを急いで知ろうとするのはおかしな感じがする。あなたの今は私の幻想だとしても。それで私は自分のことを喋る、せめて今のところ、私は知っていることを伝えようとする。あなたに映る私という存在の幻想が、少しでも立体的に見えるようにと。それと照れ隠しで、どうでもいいお喋りしたくなっちゃう。嬉し恥ずかし楽しすぎるよ。照れて挙動不審になってるんだってば。

コンテクスト・アウトサイダー
文脈を暗黙の了解で受け取り合う、「阿吽の呼吸」的環境をハイコンテクスト文化といい、日本はぶっちぎりでハイコンテクスト文化圏である。「言わなくてもわかってるでしょ」というのは私にとって難しい。海外生活のせいなのか、日々英語を使って海外とやり取りをしているせいか、私の脳は完全にローコンテクスト、つまり「具体的に言語で伝える」ことが私のコミュニケーション手段なのである。だから人見知りしないのである、他人は絶対に自分を理解していないという感覚があるからだ。人見知りというのは、言語外のコミュニケーションに頼るから成立するのではないだろうか。自分のことを知ってもらう努力をしないと自分は社会で存在しなくなる、という恐怖がないのはいいこった。これはサバイバルなんだ、というような危機感がないから人見知りできるのだ、羨ましい。注:バカにしています

ローコンテクスト文化圏民のアメリカ人達と多く付き合っていたことも関係していると思う。これは今に始まったことではなく、私は日本人の異性と仲良くなっても、その都度フラグをへし折ってきて、お付き合いまで至ったことがない。「あの頃好きだったんだ」と後になって言われても、「言われなきゃ分からんやんけ!」と複雑な気持ちになる。情緒がないのか?これはハンディキャップなのか?とも少し思う。そしてさらに気づいたけれど、私は「具体的に言語で明確に自分に向けて伝えられた」こと以外を無視する傾向にある。相手の気持ちや意思は予想はできるけれど、確定はしない。信じない、と言うのとは少し違う。相手が言うことは「わたし」へ明確に向けられた言葉以外は一般論として、または抽象概念として無限の可能性を秘めている、そのため個人に向けられたメッセージとして受け止めていないのだ。勝手な決めつけ・思い込みをするのは失礼だとすら思ってしまう。この思い込み文化圏で、私はアウトサイダーなのだ。

マコちゃんは外国人だね、と(寛大な)友人たちが言う時、それは私の「ハイコンテクストを理解しない無粋さ」を指していたのかと思い至って少し赤面する(嘘)。痒いところに手が届かない私。阿、といえばおん?と聞き返してしまう私。そして主体性の問題もある。私はどこまでいっても自分( I )のことを話す。彼は常に、あなた達や君(YOU )の話をする。でも、どちらも相手に聞いて欲しいから話している。そうよね?どっちがいいではなくて、そういう違いがある。あなたはどうなの?って本当はもっと聞きたいし、本当は、もっと自分のこと話してほしい。聞いてなくないよ。全部聞いてる。でもそれ以上に、you're so amazingly beautiful and magicalって思っちゃう。May your days be filled with joy and happinessって今この瞬間しか伝えられないって頭に浮かんじゃう。それを日本語に訳して話してるから、映画のセリフみたいに聞こえるのかな?

また自分のこと喋ってる
日本人だけど日本人らしくない・私は本当にヘンテコで・言語外のやり取りの隙間を許さないので、君は私に幻滅しちゃったかな?とも思うけど、私は、気づかなかった自分を見せてくれる相手なんて最高すぎるから君を大切にする。今日、君が私にとって素敵な理由はそれ。明日は別の理由が生まれるし、君のこと忘れてまた思い出したら別の理由が浮かぶだろう。それは一方的にせよ私は思う、誰かがどこかで自分のこと大切に思ってくれているなんて最高じゃないの。君はそんなこと慣れっこだとしても、そこに順位はないんだからさ。

目標ができた
今後は、もっとエナジーを意識しようと思う、これはそのことを知るためのレッスンなのだ。エナジーは言語外、ハイコンテクストの極地。もっともっと進化して成長するのだ、私は・テレパシーを・使えるように・なるのだ!そしたら、友達がどこにいても「君は最高だからいまこの瞬間も楽しんでいてくれ」って伝えられる。これから新しい場所に移動する。キャラ変して新しい自分デビューだぜ。テレパシっ子になるのだ。そして、もう一つの目標。あなたのことを良く知らないし、知ってるつもりなんて絶対にできないけど、お互い健やかでいようぜ、long live myかわいこちゃん。

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