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「夏椿」ナツツバキの想い 学名/Stewartia pseudo-camellia

・椿(つばき)科。
・学名 Stewartia pseudo-camellia

Stewartia : ナツツバキ属
pseudo-camellia : ツバキに似た

Stewartia(スチュワーティア)は、18世紀のイギリスの
「Stuart(Stewart) さん」の名前にちなむ

・開花時期は 6/5〜7/10頃「椿」の名だが梅雨の頃に開花する。6/30頃が毎年ピーク。

・すっきりした白色のきれいな花。立体感のある5枚の花びらの縁(ふち)にはこまかいギザギザがある。外側はベルベットのような手触り。

・花の形が椿によく似ていて、夏に開花することから「夏椿」

・幹はすべすべしている。

年数が経つと幹の表面が剥がれる

・お寺によく植えられている。

・「沙羅双樹(さらそうじゅ)」と呼ばれることもあるが、お釈迦(しゃか)様が亡くなったときに近くに生えていたことで有名な「沙羅双樹」は全く別の熱帯樹のこと。沙羅双樹」は日本ではあまり育たない。

では、なぜ夏椿がこの「沙羅双樹」に間違われたのか・・・昔、ある僧侶が「仏教にゆかりのある沙羅双樹の樹は、日本にもきっとあるはず」と山に入っていろいろ探したところ夏椿の木を見て「これが沙羅双樹だ♪」と思い込みそれを広めたため。との説

(ちなみに、釈迦が悟りを開いたことで有名な木は「インド菩提樹」)

・別名
「沙羅の木」(しゃらのき)。沙羅双樹とまちがえたためこの別名がついた。

夏椿の愉快なエピソードです。

 冬に咲く椿は多種多様ですが夏椿は検索しても一種(ヒメシャラ)のみです。優等生な花です。

沙羅双樹と沙羅の木。夏に開花して椿に似ている。他の情報は見つからず!

 俳句では夏椿は「沙羅の花」が夏の季語だそうです。

 眺めても飽きない上品な花は、一日で落ちてしまう儚さもあり皆に愛される花です。

ヘッダーの落花は、家の夏椿です。玄関先なので踏まれると気の毒で集めます。

毎朝ついつい数を数えていましたが、数年前1000個を超えるあたりであきらめ木の上から落下する姿を眺めています。

 直近の道の駅は芝の上に落ちます。芝の上の夏椿の落花は、なかなか風流です。

さながら「ニュートンのりんごの木」

夏椿の落花


雄大な石の舞台の両脇に夏椿が植えられいる


 シンボルツリーにこれから考えられているお宅は、この落花の風情を楽しまれる場所をおすすめします。


 ゆるいフリルが入った、5〜6㌢の五枚の花弁の端には、細かい鋸歯がまばらにある。

外面に白い絹毛が密生し、黄色の雄しべ多数、雌しべ1個。

 山法師(ヤマボウシ)の白い総苞片が、風にヒラヒラ飛ばされる頃、梅雨も本格的になり、雨に叩かれる日もあります。

優雅なようで、したたかさもある白い花は、タマアジサイのような小さな丸い蕾から開きます。

やや黄緑色がかった葉は秋にはオレンジ色に紅葉します。(冬椿のようにツヤツヤしていない)

落葉すると美しい樹形が現れます。


今年も落花に夢中です。

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