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【EDH】帰還した探検者、セルヴァラ/Selvala, Explorer Returned

まえがき

かつてエクステンデッドというフォーマットにElves!というデッキが存在した。使いこなすのが難しく、僕自身が使用することはなかったが、傍から見ていてとても美しいデッキだと思った。
コンスピラシーで《帰還した探検者、セルヴァラ/Selvala, Explorer Returned》が登場したことで、EDHでもあのようなデッキが組めるのではないかと考えたのがきっかけで、それから今まで僕は彼女に魅了され続けている。

ジェネラル

《帰還した探検者、セルヴァラ/Selvala, Explorer Returned》

デッキについて

デッキリスト

デッキコンセプト

セルヴァラのマナ加速を利用してクリーチャーを展開し、コンボもしくはビートダウンによる勝利を狙うデッキです。
緑白セルヴァラはアンタップ呪文を連打するチェイン・コンボ型もありますが、対戦相手に大量のカードを引かせるうえ除去1枚で止まってしまうのであまり有効な戦略ではないと考えています。
また以前は《遺産のドルイド/Heritage Druid》や《樺の知識のレインジャー/Birchlore Rangers》などの小粒なエルフを多めに入れて《獣に囁く者/Beast Whisperer》や《孔蹄のビヒモス/Craterhoof Behemoth》を強く使える構築にしていましたが、《オークの弓使い/Orcish Bowmasters》の登場によって横並び戦略が完全に否定されてしまったのでセルヴァラのマナ加速からファッティを叩きつける戦略に変更しています。

勝利手段

  • 3マナ以上出るマナクリ+《鏡の精体/Mirror Entity》+《ワイアウッドの共生虫/Wirewood Symbiote》による無限マナ&無限パワー

  • 4マナ以上出るマナクリ+《暗黒のマントル/Umbral Mantle》による無限マナ&無限パワー

  • セルヴァラ+《野生の魂、アシャヤ/Ashaya, Soul of the Wild》+《クウィリーオン・レインジャー/Quirion Ranger》による大量マナ&大量ドローからの《破滅の終焉/Finale of Devastation》

  • 《太陽冠のヘリオッド/Heliod, Sun-Crowned》+《歩行バリスタ/Walking Ballista》による無限ダメージ

キルターン

概ね4~5ターン目にコンボを仕掛けることとなります。上振れれば3ターン目に仕掛けることもできますが、現在の構成だと《息詰まる徴税/Smothering Tithe》が絡んだときぐらいかと思います。

デッキパワーレベル

公式基準のレベル7~8、晴れる屋基準のChallengeと考えています。

構築思想

主なポイントは以下のとおりです。

  • 《神秘的負荷/Mystic Remora》《エスパーの歩哨/Esper Sentinel》を意識して非クリーチャー呪文を少なめ

  • 《水蓮の花びら/Lotus Petal》《モックス・ダイアモンド/Mox Diamond》《金属モックス/Chrome Mox》《宝石の睡蓮/Jeweled Lotus》などのアド損に繋がりやすく後半に引いてもイマイチなマナ加速は不採用(宝石の睡蓮だけは悩ましいラインにいます)

  • 《剣を鍬に/Swords to Plowshares》などの単体除去呪文で妨害をすると青や黒のデッキにアドバンテージ差で勝てないので全体除去としても使える《遺棄の風/Winds of Abandon》のみ採用

  • 《暗黒のマントル/Umbral Mantle》と干渉する《溜め込み屋のアウフ/Collector Ouphe》《無のロッド/Null Rod》《石のような静寂/Stony Silence》の不採用

  • 妨害が多い卓ではクリーチャーを自由に展開できないので有効に使えるタイミングが少ない《孔蹄のビヒモス/Craterhoof Behemoth》の不採用

僕が遊んでいる環境が若干cEDHに寄っており、自他の妨害を強めに意識しているので構成が少し歪んでいるかもしれません。妨害が少ない環境であればもっと素直な構成で良いと思います。

プレイングについて

基本戦略

1ターン目マナ加速、2ターン目セルヴァラ、3~4ターン目コンボ準備、4~5ターン目コンボの流れを基本に戦略を組み立てます。
コンボ準備の段階では《ティタニアの僧侶/Priest of Titania》《夢の円環のドルイド/Circle of Dreams Druid》《ケイラメトラの侍祭/Karametra's Acolyte》《ニクス咲きの古きもの/Nyxbloom Ancient》のいずれかを場に定着させることを目指します。それが難しい場合は《イーオスのレインジャー長/Ranger-Captain of Eos》や《武勇の場の執政官/Archon of Valor's Reach》で妨害に回って隙を見て仕掛けることになります。

セルヴァラの能力

セルヴァラの能力はマナ能力であるため、対応して《師範の占い独楽/Sensei's Divining Top》の能力を起動したり《フェアリーの黒幕/Faerie Mastermind》《オークの弓使い/Orcish Bowmasters》をプレイしたりすることはできません。
メインフェイズの最初に能力を起動することが多いので、ドローステップの優先権確認はしっかり行う必要があります。

余ったマナクリ

マナクリは全除去をケアして展開しすぎないようにします。セルヴァラが定着しているのであれば、1マナのマナクリはプレイするより手元に持っておく方が良い場合もあります。特に1/1のマナクリは《野生のつがい/Wild Pair》の受けにもなります。

カードの役割について

マナ加速:15枚

《極楽鳥/Birds of Paradise》
《喜ぶハーフリング/Delighted Halfling》
《アヴァシンの巡礼者/Avacyn's Pilgrim》
《ラノワールのエルフ/Llanowar Elves》
《フィンドホーンのエルフ/Fyndhorn Elves》
《エルフの神秘家/Elvish Mystic》
《ボリアルのドルイド/Boreal Druid》
《東屋のエルフ/Arbor Elf》
《繁茂/Wild Growth》
《楽園の拡散/Utopia Sprawl》
《魔力の墓所/Mana Crypt》
《太陽の指輪/Sol Ring》
《ティタニアの僧侶/Priest of Titania》
《夢の円環のドルイド/Circle of Dreams Druid》
《ケイラメトラの侍祭/Karametra's Acolyte》

2ターン目セルヴァラに寄与するマナ加速が12枚、無限コンボに関係するマナ加速が3枚です。エルフシナジーを重視するならば《遺産のドルイド/Heritage Druid》《樺の知識のレインジャー/Birchlore Rangers》《エルフの大ドルイド/Elvish Archdruid》あたりも選択肢に入ります。《花の絨毯/Carpet of Flowers》は上振れると強いが2ターン目セルヴァラに貢献しないことがあるので不採用。

アンタップ:4枚

《賦活/Instill Energy》
《Nature's Chosen》
《みなぎる活力/Vitalize》
《動員/Mobilize》

サーチ:12枚

《護衛募集員/Recruiter of the Guard》
《森林の怒声吠え/Woodland Bellower》
《俗世の教示者/Worldly Tutor》
《森の教示者/Sylvan Tutor》
《エラダムリーの呼び声/Eladamri's Call》
《自然の秩序/Natural Order》
《緑の太陽の頂点/Green Sun's Zenith》
《破滅の終焉/Finale of Devastation》
《イコリアへの侵攻/Invasion of Ikoria》
《野生のつがい/Wild Pair》
《悟りの教示者/Enlightened Tutor》
《輪作/Crop Rotation》

《鏡の精体/Mirror Entity》か《ワイアウッドの共生虫/Wirewood Symbiote》をサーチすることが多いです。
《森林の怒声吠え/Woodland Bellower》は3ターン目に出して《夢の円環のドルイド/Circle of Dreams Druid》を準備しておくのによく使います。
《悟りの教示者/Enlightened Tutor》は《魔力の墓所/Mana Crypt》《暗黒のマントル/Umbral Mantle》《調和の中心/Concordant Crossroads》《野生のつがい/Wild Pair》あたりをサーチします。《鋼打ちの贈り物/Steelshaper's Gift》まで採用するかは悩みどころです。
《野生のつがい/Wild Pair》は3マナ以上出るマナクリがいる状態で1/1クリーチャーを出すことにより、《護衛募集員/Recruiter of the Guard》→《ワイアウッドの共生虫/Wirewood Symbiote》→《鏡の精体/Mirror Entity》と無限コンボに繋げることができます。《ワイアウッドの共生虫/Wirewood Symbiote》を出し直す際、誘発に合わせて《鏡の精体/Mirror Entity》をX=2で起動すると《堂々たる撤廃者/Grand Abolisher》を持ってくることができます。

ブロック構築で活躍してた

コンボ関連:11枚

《鏡の精体/Mirror Entity》
《ワイアウッドの共生虫/Wirewood Symbiote》

《暗黒のマントル/Umbral Mantle》
《野生の魂、アシャヤ/Ashaya, Soul of the Wild》
《クウィリーオン・レインジャー/Quirion Ranger》
《太陽冠のヘリオッド/Heliod, Sun-Crowned》
《歩行バリスタ/Walking Ballista》
《ニクス咲きの古きもの/Nyxbloom Ancient》
《息詰まる徴税/Smothering Tithe》
《豊穣の力線/Leyline of Abundance》
《調和の中心/Concordant Crossroads》

セルヴァラで生み出すマナの期待値が3マナ弱なので《暗黒のマントル/Umbral Mantle》とのコンボは難しいですが、《ニクス咲きの古きもの/Nyxbloom Ancient》《息詰まる徴税/Smothering Tithe》《豊穣の力線/Leyline of Abundance》のいずれかがあれば大丈夫です。
《調和の中心/Concordant Crossroads》はコンボには直接関係ないですが、準備段階で展開がうまくできなかったときに重宝します。

対話拒否:8枚

《堂々たる撤廃者/Grand Abolisher》
《イーオスのレインジャー長/Ranger-Captain of Eos》
《アロサウルス飼い/Allosaurus Shepherd》
《落葉の道三/Dosan the Falling Leaf》
《武勇の場の執政官/Archon of Valor's Reach》
《龍王ドロモカ/Dragonlord Dromoka》
《沈黙/Silence》
《夏の帳/Veil of Summer》

《武勇の場の執政官/Archon of Valor's Reach》の指定は基本的にインスタント、次点で全体除去ケアのソーサリーです。

リソース補充:9枚

《エルフの幻想家/Elvish Visionary》
《森のレインジャー/Sylvan Ranger》
《永遠の証人/Eternal Witness》
《復活した精霊信者、ニッサ/Nissa, Resurgent Animist》
《数多の声/Voice of Many》
《鎮まらぬ大地、ヤシャーン/Yasharn, Implacable Earth》
《ヴォリンクレックス/Vorinclex》
《威厳の魔力/Regal Force》
《儚い存在/Ephemerate》

小粒のクリーチャーが少ない現在の構成だと《威厳の魔力/Regal Force》は出力が落ちていますが、コンボに行けそうもないときに雑に投げるのには最適です。《調和/Harmonize》や《一つの指輪/The One Ring》も採用候補ですが、今はクリーチャーである《数多の声/Voice of Many》を優先しています。

妨害:5枚

《再利用の賢者/Reclamation Sage》
《忍耐/Endurance》
《有毒の蘇生/Noxious Revival》
《遺棄の風/Winds of Abandon》
《活性の力/Force of Vigor》

ファッティ:5枚

《スーラクと殺し爪/Surrak and Goreclaw》
《大修道士、エリシュ・ノーン/Elesh Norn, Grand Cenobite》
《テラストドン/Terastodon》
《頂点のアルティサウルス/Apex Altisaur》
《獣の統率者、ガラク/Garruk, Caller of Beasts

《テラストドン/Terastodon》《頂点のアルティサウルス/Apex Altisaur》は《自然の秩序/Natural Order》用です。《進歩の災い/Bane of Progress》は自分の場に割れないものがあって使えないときがしばしばあるので不採用としています。《孔蹄のビヒモス/Craterhoof Behemoth》はつい先日までは採用していましたが、最近これで勝ったことがほぼなかったのでスタメン落ちとなりました。
《大修道士、エリシュ・ノーン/Elesh Norn, Grand Cenobite》は《金粉のドレイク/Gilded Drake》が怖いので抜きたい気持ちもあります。

土地:30枚

《変わり樹の共生/Turntimber Symbiosis》/《うねる森、変わり樹/Turntimber, Serpentine Wood》を含みます。
《堂々たる撤廃者/Grand Abolisher》《イーオスのレインジャー長/Ranger-Captain of Eos》の(W)(W)を供給するのが大変なので、マナベースはまだ調整の余地があるかもしれません。

あとがき

僕は他人のデッキ解説記事を読むのが好きなのですが、たまには自分で書いてみるのも良いかなと思って公開してみました。
現在の構築が良いものかはわかりませんが、愛と情が詰まった形に仕上がっているかと思います。

本記事はファンコンテンツ・ポリシーに沿った非公式のファンコンテンツです。ウィザーズ社の認可/許諾は得ていません。題材の一部に、ウィザーズ・オブ・ザ・コースト社の財産を含んでいます。

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