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シアーライン「両側」の考察!【第59回-実技1-問4(1)② 気象予報士試験の解説】

第59回気象予報士試験の実技1を解説していきます。
全ての記事を無料で公開します。
1人でも多くの人に、気象について興味を持ってもらえたらうれしいです。


問題

② 図11には破線でシアーラインが示してある。シアーラインを挟んだ両側の風と気温の分布の特徴について、それぞれ55字、50字程度で答えよ。

(一財)気象業務支援センターの掲載許可済
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風の分布

まずは、シアーライン両側の風の分布の特徴を、
55字程度で記します。

「風の分布」といえば、次の2つ両方に触れることが基本です。

  • 風向

  • 風速

また、どの地点の風向や風速を考察すればいいのかですが、
次の3か所に触れるといいと思います。

  • シアーラインの東側 =東南東の風で、比較的強い

  • シアーラインの西側 =北西の風で、比較的弱い

  • シアーラインのそば =風がぶつかり、収束している

問題文では、
シアーラインを挟んだ両側の風と気温の分布の特徴」とのことで、
シアーラインの東西それぞれの特徴はマストです。

そのうえで、東西の風がぶつかるシアーラインそばの特徴も述べると、
満点だと思います。

出題者の解答例は、次のとおりです。

シアーラインの東側は東南東のやや強い風、西側は北西の相対的に弱い風で、シアーライン付近では風が収束している。

(一財)気象業務支援センターの掲載許可済

気温の分布

続いて、気温の分布です。
先ほど同様、3か所について、図ありのままを考察します。

そうすると、次のように考察できます。

  • シアーラインの東側 =比較的高温

  • シアーラインの西側 =比較的低温

  • シアーラインのそば =温度傾度(温度差)が大きい

シアーラインの東側は相対的に高温、西側は低温で、シアーライン付近では温度傾度が大きくなっている。

(一財)気象業務支援センターの掲載許可済

まとめ

いかがでしたか?😀

この問題のポイントは、おそらく2点あって、

  1. 「風」の分布 =「風向+風速」の分布

  2. 「シアーライン両側」の特徴 =「シアーライン付近・東側・西側」の特徴

記述問題とはいえ、図から読めることを、そのまま書くだけです。
落ち着いて対処しましょう!

出典など

※ 本記事における解答や解法は、個人の見解であり、(一財)気象業務支援センターとは関係ありません。