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等温線を作図しよう!【第59回-実技1-問4(1)① 気象予報士試験の解説】

第59回気象予報士試験の実技1を解説していきます。
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1人でも多くの人に、気象について興味を持ってもらえたらうれしいです。

問題

問4 図10は18日11時と12時のレーダーエコー合成図、図11は18日11時のアメダス実況図、図12は18日12時のメソモデルによる鉛直断面解析図(図の範囲は図8の太線AB)、図13は18日12時の土砂災害の危険度分布(キキクル)である。これらを用いて以下の問いに答えよ。

(1) 図10(上)によると、関東地方には弱いエコーが広く分布しており、楕円で囲んだ埼玉県から東京都、神奈川県の一部には強いエコー域が見られる。この強いエコー域は9時頃からほぼ停滞しており、この周辺では低気圧中心の接近前から局地的に強雨となっている。このことに関して以下の問いに答えよ。

① 図11には等温線が2℃間隔で引いてあるが、12°Cの等温線は引かれていない。解答図に12°Cの等温線を実線で記入せよ。

(一財)気象業務支援センターの掲載許可済
図10
(一財)気象業務支援センターの掲載許可済
図11
(一財)気象業務支援センターの掲載許可済
解答図
(一財)気象業務支援センターの掲載許可済

等温線を引こう

さて、12℃の等温線を引きます。

詳しい引き方は専門書にゆずりますが、
私が考えるポイントは次のとおりです。

  1. 12℃未満の地点と12℃超の地点が、きれいに線で分かれるようにしよう。
    → 今回の場合は、12℃未満の地点が線の北西・左側、
      12℃超の地点が線の南東・右側に来るようにします。
    → 10℃線=12℃線の間に、例えば13.2℃の地点を入れてはダメです。

  2. わかりやすい端から攻略しよう。
    → 今回でいうと、茨城県の11.9℃(北茨城)、12.1℃(日立)の間から
      攻めていくとスムーズです。

  3. 周りの等温線のカーブを真似しよう。
    → そばにクネクネしている別の等温線があれば、
      自分も真似してクネクネ引くのが無難です。
    → 今回でいうと、12℃線の群馬県付近、神奈川県相模原市付近のクネクネ

以上を踏まえると、出題者の解答例は、次の図のとおりです。

解答例
(一財)気象業務支援センターの掲載許可済

なお、等温線を解答図の枠まで伸ばすべきかどうかですが、
まったく指示がありません。
14℃線を真似して、枠にまで伸ばさなくてよいと思います。

また、引いた線のそばに「12」と表記すべきかどうかですが、
これもまた、まったく指示がありません。
14℃線を真似して書いても、解答例のように書かなくても
どちらでも良いと思います。

まとめ

いかがでしたか?😀

超ざっくりとした解説ですみません。
このあたりは、参考書におまかせしたいと思います。

ただ、上記のポイント3点は、
私がこの手の問題で常に意識していますので、
参考にしていただけるとうれしいです!

出典など

※ 本記事における解答や解法は、個人の見解であり、(一財)気象業務支援センターとは関係ありません。