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黒いマント(ダークドメイン)(INVブロック構築)について

2021年9月19日、限築杯で「黒いマント」ことダークドメインを使用し、なぜか奇跡の優勝を果たす。このデッキを使用したのは、20年前どうしても使いたかったカードが満足に使えるからである。

20年前は、今のようにスマホどころかインターネットもろくに使えなかった。カード情報の載った本が欲しくても、当時は中学生であり、金銭的に買えなかった。近所の書店でブースターパック買うことが精いっぱい。

そんな中、友人からカードリストの本を見せてもらった。[[クロウマト]]というカードの効果を文字だけで見た。その本に画像は無かった。
5色のクリーチャーということで印象に残った。当時のクリーチャー・タイプは「レジェンド」のみであり、文字だけでは何の生物種かもわからなかった。
そこで思った。[[クロウマト]]は名前の通り(勘違い)、黒いマントを着ている人間っぽい怪物だろう、と。

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それから神河謀反の時期に、東京の大学に受かり、夢見た都内生活が始まる。それによりシングルショップにありつけるようになり、奮発や衝動買いを繰り返す。そんな中、その[[クロウマト]]FOILをストレージで発見。あれ?黒いマント着ていない(笑)

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子供の頃から欲しかった[[合同勝利]]のFOILもたくさん見つけ、購入してはバインダーファイルに保存していた。

それから16年後、とうとうこの2枚を満足に使うチャンスが来た。そう、限築杯。
デッキ名「黒いマント」はこのような思い出から。
必ず[[クロウマト]]と[[合同勝利]]を使うということにこだわった。

このデッキの制作に際しいろいろな情報を集めた。
デッキ制作の経緯を紹介します。


①デッキリスト(写真)

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②MTG wikiのデッキリスト

MTG wikiで、Kai Budde氏の優勝デッキリストを見つけた。
http://mtgwiki.com/wiki/%E3%83%89%E3%83%A1%E3%82%A4%E3%83%B3

このリストに、[[クロウマト]]3枚と[[合同勝利]]2枚を組み込もうと試行錯誤した。その5枚を入れるためにメインから何を抜こうか、フリプを繰り返して決めた。抜いたカードは以下の5枚。

[[俗世の相談]] -1
優先順位を考えた結果、1-1交換になるコレとなった。
他に抜くものがなかった。

・[[地勢]] -1
後半に引くとゴミ感が半端ではない。1ゲームで1回
打てればいいという考えから3枚に減らした。

・[[ゴブリンの塹壕]] -1
サイド後は[[破滅的な行為]]4に増やすマッチが多い
上、1積みでは欲しい時に引けないので逆に不要で
あると考えた。一瞬で5枚並ぶ[[秩序ある渡り]]1枚
あればそれで十分。[[合同勝利]]のために土地は
たくさん必要なため、土地を減らすのは痛い。

・[[草茂る屋敷]] -1
土地で延命している状態はもう負けていると考えた。
土地を減らすのは[[合同勝利]]とアンチシナジー。
Kai Budde氏はメイン1サイド1でこのカードを
積んでいるが、ライフを守るためなら
[[暗影のボブキャット]]だけで十分な気がした。

・[[彩色の宝球]] -1
枠が他になく3積みにしたカード。引きすぎると
結構テンポロスになる。

③テーマデッキ「虹色/Spectrum」

なぜテーマデッキが?と思うかもしれない。しかし、このテーマデッキこそが今回優勝するカギを握っていたと思っている。基本土地の枚数配分は、このテーマデッキで20年前に遊んでいた経験を参考にした。

テーマデッキ「虹色」
http://mtgwiki.com/wiki/%E8%99%B9%E8%89%B2/Spectrum

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このテーマデッキでは、基本土地は森14枚、他2枚ずつという構成。Kai Budde氏のデッキでは1枚しか入っていない基本土地があり、それでは不安であると感じた。1枚しかない基本土地を[[名誉回復]]で破壊されたら後がない。[[合同勝利]]や[[クロウマト]]はそれだけでゴミと化す。

色々考えた結果、島と沼は結構使うために4枚にし、平地と山も2枚入れることとした。Kai Budde氏は土地は21枚構成のため、引き算して森は9枚にした。この構成であれば、トップドローで5色の土地が揃う可能性が上がったと感じた。テーマデッキもバカにはできない。

ちなみに、Kai Budde氏はダメランである[[ラノワールの荒原]]や[[ヤヴィマヤの沿岸]]を数枚使用していたが、それは必要ないとみた。島沼森は枚数が多い上、ダメランは版図でカウントしてもらえないのが辛かった。

実際に何度も回してみた結果、4積みしている島や沼は素引きも期待できた。[[地勢]]でサーチに迷った場合は、2枚積みの平地か山をサーチするといい。平地や山を初手にダブって引いてしまうと困ることもあったが、それは「交通事故」と割り切ればいい。トップで森か[[彩色の宝球]]を引けばいい。

④サイドボード

サイドボードについては、以下のカードについて考えてみた。

・魂売り
Kai Budde氏はサイドボードに3枚の[[魂売り]]を入れ
ていたが、他のカードとの枠の優先度から、抜いた。
メインから既に[[クロウマト]]がいるから不要。

・十二足獣
限築杯の開催が発表されてから、各ショップでインベイ
ジョンブロックのカードが売り上げ上位となった。
その売り上げリストを見ると、[[はね返り]]、
[[燃え立つ死霊]]などハンデス系がよく売れていた。
そのため、ハンデス系のデッキにはよく当たりそうだと
思い、このカードを入れることにした。

・暗影のボブキャット
Kai Budde氏がなぜこのカードをサイドボードに取って
いるのかが最初はわからなかった。[[集団監禁]]さえ
あれば防御は完璧だと思っていた。しかし、サイド後は
エンチャントは結構簡単に対処されてしまう。しかも
[[集団監禁]]は青いため、[[反論]]や[[頭の混乱]]
で対処されやすい。そのため、2度もブロッカーに
なるこのカードは必須であることがわかった。
売り上げtop10に入っていたのも納得できる強さ。

・世界の荒廃
Kai Budde氏は[[破壊的な流動]]の3枚目をサイドに
1積みしていたが、2色デッキ相手には刺さりにくいこと
がフリプでよくわかった。3色系のデッキは半分近く特殊
地形だが、2色デッキは特殊地形4枚程度。そのため、
サイドには代わりに[[世界の荒廃]]を取ることにした。
3色系相手にも「特殊地形をすべて処分」になるため、
追加の土地攻めとして十分機能する。自分の土地も数枚
犠牲になるけれど、2色デッキを使う人がいる以上はこの
カードを取らざるを得なかった。さらにドメインの苦手
な打消し系のデッキも多いとみたので、ランデス手段は
4枚必要とみて、このカードはサイドに2枚採用した。
白単色ということも実はポイントで、[[頭の混乱]]で
白はほとんど指定されないため、安心できる。

・頭の混乱
打消しの多いデッキやドメインミラーで必須。たいてい
は青を指定し、打消しやドロー系を捨てさせる。

・破滅的な行為
旧エクステンデッドや、レガシーでもお呼びがかかる
レベルのカード。パーマネントをマナ域を調整しながら
根こそぎ破壊できるのは強すぎる。さらに、ドメインの
天敵である[[不寛容な仮面]]への回答にもなる。

・虚空
指定したマナ域の生物とアーティファクトをすべて破壊
した上で、相手の手札のそのマナ域も根こそぎ捨てる。
相手の状況を見て、指定マナ域を外さないようにしたい。
これも[[不寛容な仮面]]への回答になる。

・レガシーの兵器
ミラーマッチでサイドインする。ドメイン同士では、
このカードをブン回した方が勝利するといっても過言
ではない。さらに、マナカーブ的には[[合同勝利]]
より1マナ低いため、まずはこのカードを出そうとして
相手に対処手段があるかどうか確かめて、次のターン
に[[合同勝利]]を狙うことも可能。

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