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Bundesliga Matchday 26 Borussia Dortmund vs FC Schalke04 ~日常~

皆さんこんにちは。
お久しぶりです。

ついにフットボールが戻ってきました。
新型コロナウイルスで中断していたブンデスリーガがヨーロッパ各国に先駆けて再開されました。

国によってはリーグ戦終了が発表されたリーグもありますが、昨日はリアルタイムで観るフットボールの楽しさを噛み締めながら試合を観ました。
しかもレヴィアダービーということで、伝統のダービーというだけではなく色んな意味で世界が注目する試合でした。

ここでは試合の感想と僕なりの考察を書いていこうと思います。
試合の中身だけでなく、無観客の雰囲気、試合の雰囲気など観て感じたことを言葉にしていきます。

今回も最後までお付き合い願います。

▼試合前

ガイドラインが定められ、かなり多くの''やるべき事''の整理が必要でした。

試合前だと…

①.スタジアム入りの際の選手、スタッフのマスク着用
②.両チーム、到着時間をずらすこと(もちろん導線も別)
③.ロッカールームでは最低1.5mの距離を取り、滞在時間は1人30~40分
④.食事は全てクラブのシェフが用意し、ケータリングは禁止
⑤.整列、入場、集合写真の撮影はなし。

主にこんなところが定められたガイドラインだそうです。

あとは試合に挑むメンバーですが、交代が5人までできるということでベンチ入りのメンバーが少し増えました。

ドルトムントはw-upでケガをしたレイナに変わってアザールが先発。
お互い、3-4-2-1でスタート。

正直、戦術面の予習に関しては今年ブンデスリーガを見れていなかったので知識はほぼ0で挑みました。

それ以上にやはりこの日常的に当たり前のように楽しんでいたフットボールの面白さを存分に楽しもうと思っていました。
まぁプレビューみたり勉強すればいいんですけど…笑

▼試合中

ゲーム中もさまざまな決まりごとがありました。

①.ボールの完全除菌
②.水は全て自分専用
③.選手のw-up時はマスク不可
④.ベンチに座る際の選手、スタッフのマスク着用の義務(交代してベンチに下がるときもマスク着用)
⑤.ソーシャルディスタンスを守れば、監督のみマスク着用をしなくて良い。

とはいえ試合中ですし、選手との距離は近くなります。
正直、FKで壁を作るときに密になるけどいいの?と思ったりもしましたがこういったことを言い出してはキリがありません。
ファブレ監督がブラントとそれなりに近い距離で指示を出していましたし、意識しないといけないとはいえ、試合をやっている以上限界があるなぁと感じました。

あとはやはり再開してから選手のなかで感染者が出ないことを祈るばかりです。

・普段聞けない「音」

ここからは実際の試合を振り返ります。

まず一番感じたのは選手たち、特にドルトムント(以下BVB)の選手たちのキックのインパクトの音です。
1つひとつのパスの際のしっかり当てている音がかなり大きいという印象がありました。

もちろんあれだけ大きいスタジアムだから響くというのもあると思いますが、インパクトの音があることでシュートのときに迫力が出たりするのでそういったことは無観客ならでは発見でした。

・1st Half

前半の立ち上がりはシャルケがある程度前からプレスをかけて追い込んで蹴らせて回収する形が上手く行っているシーンが幾つかありましたが、奪ってからの展開が乏しく、せっかく奪ったにも関わらず勿体ない失い方が多いように感じました。

原因としてはWB含めた前の5人が段差を作る動きがなかったからだと考えています。
BVBが5-4でブロックを作るのに対してライン間で受ける動きがあまりにも少なく感じました。
これにより前との距離がある3CBの逃げ道が裏に蹴り込むことしかできなくなってしまったのは原因としてあると思います。
全員が裏を狙ってしまうことで中盤は基本的に同数なので限定されるとプレスにはまってしまいます。

2点目なんかはまさにGKがはめられて奪われたとこからのショートカウンターでした。

反対にドルトムントはスペースやライン間に積極的に人が入って引き出すことで3CBを助けていました。
シャドーの2人や左のゲレイロがライン間に顔を出してフリーになったのを見逃さない3CBの上手さにも衝撃を受けました。
彼らは必ず縦パスが蹴れる立ち位置に身体を動かして次の場所と常に接続できていました。
入ってくる選手は違えどライン間を常に意識しているからこそその体の向き、立ち位置になるんだと改めて感じました。

前後しますが、1点目はまさにライン間を取ったことでマークのズレを生み、最終的にBVBが一番取りたかった''3CBの両サイドの背後''を取り、最終的にクロスから得点を奪いました。

3CB→ライン間の2シャドー の形を作ることでボランチの2枚がレイオフでより前向きでプレーできていました。
また、ハーランドが常に背後を狙いながらDFラインと駆け引きすることでDFをピン止めし、よりライン間を開かせていました。
これをやり続けたBVBが時間と共に主導権を握り、2ゴール奪って後半へと折り返しました。

・2nd Half

後半、シャルケは2枚代えを行い、4バックへとシフトします。
しかし、僕は反対によりライン間をつかれた印象でした。

カウンターから3点目を失い試合が決してからはお互いトーンダウンした印象がありました。
そんななか、62分に再びカウンターからゲレイロが持ち込んでハーランドとのワンツーから4点目。

勝負が決まり、無理する必要がなくなったのでBVBはボールを持って時間と体力をコントロールしているように見えました。
まぁまだ100%ではないので今後の過密日程を考えても無理をしすぎない判断はとても大事だと思います。

なので後半はこれといったコメントはございません!笑

▼試合後

試合が終わってからも早めに退散していました。
ホントに試合だけして帰るみたいな感じでした。
実際はストレッチしたりクールダウンしてケアしてから引き上げたりすると思いますがそれができなくなるのは少し厳しいのかなぁと思います。

選手たちは、数少なく満足な調整ができないなかでのゲームでしたが思ったよりも体のコンディションが良さそうに見えました。

調整が遅れていたり、100%でない選手も多くいましたがこの試合に向けてゲームをこなせるコンディションまで戻してきたのはプロだなぁと思いました。

攻撃面で言えば、スペースの整理の重要性を改めて感じました。
最終的にどこのスペースを突くのか。そのためにどこのスペースでボールを引き出すのか。

守備面でいえば、ボールホルダーに一番近い人からどのようにプレスをかけていくのか。

そういった基礎的な部分がいかに大事にできるかを改めて学ぶことができました。

チームとしての完成度や組織の構築はシーズンを通しての積み重ねなのでこの試合だけで評価することはできないし、だからこそ基本に忠実だったBVBの盤石の勝利だったと思います。

90分、あっという間でした。
とても楽しかったし、日常にフットボールがあるありがたさを身に染みて感じたゲームで、早くスタジアムで見たい気持ちが強くなりました。

このブンデスリーガの再開が世界のサッカー界の模範になることは間違いないし、今後もリーグ戦を進めていく上で本当に選手やスタッフから感染者が出ないことを祈るばかりです。

選手たちだけでなく、我々観戦者側も気を抜かずできることをやって「日常」が戻ってくる日を楽しみに待ちましょう。

ありがとうございました。

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