【レビュー】リバプール対ブライトン 素晴らしいプレス回避
現在2位のリバプールと6位のブライトン。ハイプレスを強みとしていた前者とハイプレスを外しての擬似カウンターを強みとしていた後者の対戦。面白そうな対戦だったので観戦しました
ブライトンのリバプール対策とそれに対するリバプールの修正
フォーメーションは両チームとも4231
ブライトンは周到なリバプール対策を敷いてきました。まず守備面でリバプールの要である相手のダブルボランチに対して、CFとトップ下が中を締めてパスを出させないようにします。そして中にパスを出さないリバプールがサイドにパスを出したタイミングで一気にプレスをかける形。特にリバプールのSBからWGにボールが出た瞬間に刈り取ります。右WGのガクポ選手のパスをフェルトマン選手がカットすることが多かった
この対策が功を奏し、リバプールの攻撃はなかなかチャンスに繋がりません。チャンスに繋がったのはファンダイク選手からWGに対角のロングパスが出た時ぐらい。プレミア2位に居るとは思えない出来だったと思います
後半のリバプールは修正を施しました。アーノルド選手が中央に入り、中央の受け手を増やしてブライトンのプレスを回避しようとします。これにより挽回しましたが、その辺りの話は以下記事に綺麗に整理されていたので割愛。スロット監督の修正力が見られた試合でした
ブライトンの素晴らしいプレス回避
攻撃面でもブライトンは素晴らしかったです
まずリバプールの大きな特徴がハイプレス。トップ下のソボスライ選手を前に押し出し、ブライトンの4枚のDFラインに同数でプレスをかけます。そしてブライトンがGKまでボールを戻せばGKにまでプレスをかける形
対するブライトンのプレス回避策がとても興味深かった。ボールとは逆サイドのボランチがボールサイドの斜め前方に動き、縦パスをもらってプレスを回避します
相手のプレスのベクトルとは逆方向に、しかもボールサイドの逆サイドという見えにくい場所から動くので、リバプール側はマークできずに縦パスを通されがちでした。もしボールを失えばボールサイドと逆サイドがスカスカになり大ピンチになる策ですが、非常に効果的で勉強になりました。流石ブライトン
ハイプレスを交わしたブライトンは擬似カウンター的に一気に攻め込みます。前半は同様の形からいくつか擬似カウンターを繰り出しました
ただ、フィニッシュの質が足りずに1得点のみで試合終了。リバプールの修正力は流石ですが、ブライトンが未熟だった部分も大きそうです
リバプールは本当に大丈夫か
これでプレミア首位に躍り出たリバプール。しかし前半の戦い方はかなり酷いものでした。アウェーのブライトンにコテンパンにされるのでは、というレベル
後半には修正できましたが、アーノルド選手が中に入る戦術は以前から試しており、なぜ今回試さなかったのかが不明です。判断の質がなかなか上がってこないのかもしれません。今は他の競合が調子を落としているので助かっていますが、この調子では優勝は厳しい気がしました