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コロナウィルスが教えたこと

非常事態宣言が39県で解除されましたが、コロナショック自体はまだまだ続くと思われます。
今年に入ってからの数ヶ月で、世界は大きく変化しました。
良い面もありましたし、悪い面もありました。
その辺りも含めて、個人的な意見をまとめてみました。


改善された点

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一番に挙げられるのは、テレワークという新しい働き方ができたことでしょう。

 ※ 通勤する必要がない。
 ※ 時間が節約される。(使える時間が増える)
 ※ 人混みでの感染が減る。
 ※ 仕事に集中できる。

インターネットの普及で、テレワークができる環境が整っていたにも関わらず、多くの企業はそれをやっていませんでした。
でも、今回のコロナショックで、テレワークという新しい働き方が生まれたことで、多くの企業がその働き方に目を向けています。

実際に、会社側としては通勤費や駐車場の準備等の経費削減ができますし、通勤途中の労災も減ります。
これは企業側にとって、大きなメリットになります。
また働く社員にとっても、通勤そのものが必要なくなるので、体力的にも時間的にも余裕が生まれます。
家族と過ごす時間も増えますし、小さなお子さんを抱えている家庭でも、仕事と育児が両立しやすくなるでしょう。

ただ、まだ始まったばかりのテレワークには、デメリットも存在します。
とはいえ、それらはこの新しい働き方が浸透すればするほど、改善していくと思います。

テレワークが新しい働き方として認められたことは、今回のコロナショックの中でも、非常に良かった面だと思われます。

テレワークできる仕事とできない仕事が見えた
もう一つの良かった点として、このテレワークができる仕事とできない仕事に別れたということが挙げられると思います。

私自身が従事している製造業は、テレワークができない仕事の最たるものですが、では「今のままで良いのか」という疑問は多くの人が抱いたと思います。
以前にも書きましたが、この疑問を持ち続ける企業は、今後大きく伸びていくと思います。
逆に、この非常事態宣言が解除されたことで、ただ元に戻ってしまう企業は今後、衰退していくと考えています。
実際に製造業であっても、テレワーク化するために必要な技術は、もうすでに開発されています。
AI(人工知能)やIoT(Internet of Things)などの技術を使えば、半年後、1年後には、テレワーク化した製造現場を構築することも可能なはずです。

実際、農林水産業は人出不足を解消するために、ロボット化が著しく進んでおり、足りない部分に人出を集中するやり方になっています。
将来の人口減少も見越した上で、今から製造現場もテレワーク化していく舵取りが必要だと思います。

人は環境に適応できる
今回のコロナショックでは、様々な制約が市場にあふれました。
 ※ マスクの着用
 ※ 朝夕の体温測定
 ※ 時差通勤
などなど、挙げればキリがないほどです。

でもそうした変化に、私たちはいち早く対応することができました。
元々、人間は環境に適応できる生命体であることは事実なのですが、それにしても変化に対応できるスピードの速さには驚かされます。

特に、社会の仕組みそのものが変わっていく速度に、人間がついていけていること自体に、驚きを隠せません。
例えば、品薄になっていたマスクですが、多くの人がネットで情報を得て、マスクを自作するという自衛手段を取ったことは、一番身近なことですが、一番驚かされたことでした。
そうした常識の変化に対応できる強さこそ、今回のコロナショックで「人間って強いんだなぁ」と感じた点でした。


足りなかった点

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足りなかった点としてあげられるのは、政府の初動が悪かったとか、各自治体の動きが鈍かったなど、いろいろなことが挙げられると思います。
ただそれって全部、いつものことなんですよね。
今でこそ、地震が起こったとしても、自衛隊が出動し、各地からボランティアが集まって、迅速に対応することができます。
でもそれって、阪神・淡路大震災から始まったこと何ですよね。

阪神・淡路大震災が起こった時の村山政権は、本当に対応が遅かったと言われています。
でも、それって何十年ぶりのことで、戦後初めてのことだったわけです。
初体験に等しいことに、手探りで対応せざるを得ないことは、ある意味仕方のないことであり、誰もが経験しているはずです。
そして、その失敗を元に、改善していって今があるわけです。
改善できた今から見て、その経験がなかった時点を責めるのは、間違っている気が常にあります。

今回のコロナショックも同じだと言えます。
たった一つの病気が世界中でこれほどの感染に至ったのは、人類が現代医学を手にして以来、初めてと言っても良いのではないでしょうか。
国としても、どのように対応して良いのか、かなり手探り状態だったことは間違いありません。
様々な補償や援助も、すぐに対応できないところもあったはずです。
こうしたことも、今後はどんどん整備されていくと思われます。

ただ、どうしても緊急性が求められるものである以上、早急な対策が必要になる部分があるのは仕方がありません。
そうした対応が遅れたことは、確かに否めないと思います。

変わっていない日本人
これは、良い点で挙げた「人は環境に適応できる」と真逆になりますが、各地で起こったマスクやトイレットペーパー、洗剤やアルコールの買占めは、オイルショックを彷彿させるものでした。
SNSという新たな情報媒体によって、「アレが足りなくなる」と言われれば、アレがなくなり、「コレが足りなくなる」と言われたら、コレがなくなるということが起こりました。

そうしたオイルショック以来の様子を見るたびに、人は成長してないなぁ・・・と思ってしまいました。
不安に対する、感情の制御という面では、どうしてもそうした行動に走る人がいることは仕方がないことです。
とはいえ、そうした不安を煽るマスコミの報道にも問題があるように感じる今日この頃です。


制約を受けやすい希少リソースにパワーを集中する

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今回のコロナショックで言えることは、問題が集中したところや、制約を受けたところは、希少なリソースであり、問題が集中しやすい箇所であるということのように思えるのです。

対策を決める政府や行政の決定機関もそうですし、買い占めに対応する売り場や流通経路、強いて言えば製造現場もそうです。
コロナショックのような、急激な変化に対応しなければならない。
けれど、リソースが足りてない上に、問題が集中しやすい希少なポイントが今回一番話題になっていると思うのです。

行政などで言えば、大阪府知事の吉村氏がかなりリーダーシップを発揮して、様々な施策を打たれたこと。
それと共に、『できること』と『できないこと』があることを発信されたことが、非常に大きなことだったと思うのです。

今の日本は、『できない』=『悪』という部分があるように思います。
でも、『できない』=『悪』ではないのです。

『できない』理由を探し、解決していくことが大事であり、それを責めるのは間違っていると思います。

今回のコロナショックで、多くのことを私たちは学んだとともいます。
その中でも、制約のかかった希少リソースを今後どのようにしていくのか?

その点が一番大きな課題であり、それに取り組むところが、今後大きく成長していくと考えられると思います。

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