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タスクシュートと四則演算(第三回)

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 ここは港町。船の出入りが多いこの街には、船員や商人が集まってくる。もちろん情報もたくさんやり取りされる。ということで、少し町中の様子を見てみよう。

「あらぁ、可愛い坊や、ちょっとの間どう?」
「そんなとこより、こっちへいらっしゃいな」
「こっちには美味しいお酒もあるし、食事も美味よ、どう?」

町中では、さまざまな客引きが、うちの店へ、と言わんばかりに引き入れようと頑張っている様子。
賑やかな街ではこのようにどんどん客を増やそうとして店のPRをしているのである。
客引きと言いつつも、客を店に増やす(たす)ために客引きがいるのだが、実際に客が引き下がってしまっては客引きも、顔が立たないだろう。
(ちょっとわかりにくい前振り・・・すいません。)

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 さぁ、前回までは四則演算の「たす」に絡めた「タスクシュート」の説明をしましたが、今回は「ひく」ということになります。皆さんは加算することは得意だとしても、減算することは苦手だということはありませんか?
 私は、幸いにも「整理収納アドバイザー」という資格も持っている関係で、この「ひく」ということに焦点を当てて、これまでに自宅も含めてモノを減らすようにしてきました。
 「モノを減らす」と簡単に言っても、実際にやってみると、これがなかなか難しい、というふうに私は実経験から学びました。そして、増やすことは時間と共に簡単にできるのですが、同じように減らすということは同じ時間をかけてもできない・・・ということが言えると思います。
 要は、杓子定規に減らすということがとても難しいことであるのです。
ここまでは、「整理収納」の観点からの減らすことについて話しましたが、ではどうやったら減らせるのかということになります。それについては、ここでは割愛しますが、気になる方は、私にコメントいただければ、その方法なり、対処法なりをお話しすることもできます。
 ということで、前置きが長くなっていますが、時間についての「たす」に対する「ひく」とはどんなことかということになるのですが、それを次に説明します。

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 皆さんは、プランとして登録したタスクをスパッと簡単に消すことができますか?
 私は、簡単に消している方です。では簡単には消せない、つまりせっかく登録したタスクをどうして消す必要があるのか、など否定的な考え方をされる場合、何が問題になるでしょう。
 これは人それぞれの考え方や、タスクシュートのやり方によるところもあるので、絶対ではないですが、「タスク」に固執していることが1つ考えられます。例えば、毎日実行しているタスク(ルーチン)を、今日は実行出来なかったとします。その時あなたなら、どのようにツールに入力しますか?・・・ということなのです。
普通なら、実行できないのだから「先送り1」にする・・・かもしれませんね。でもちょっと待ってください。
実行できなかったということは、その時何をしていたのでしょう?他のことをしてい他のではないでしょうか?だったら、元々実行しようとしていたタスクに変わって、実際に実行したタスクを登録してログを残して、元々登録していたタスクを削除すれば、解決することだと思います。
この例の場合は「たす」と「ひく」の組み合わせにはなるので結果的に「先送り0」ですし、タスクは名前は変わったものの、実行できていることになります。
 人によってはもっと他の理由もあるあもしれませんが、「タスクシュート」自体は「できたこと」に焦点を当てるため、実行できていないことは消してしまえばなんら問題はないというわけです。そうやってできたことの積み上げを行うことで、自己肯定感が上がって、タスクを実行する意欲も上がり、結果的には生活そのものに対しての肯定感が上がってくるということにつながるのです。

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 ということで、長々と例を交えて説明してきましたが、タスクを「たす」ことも「ひく」ことも同じ感覚だということを感じてもらえれば、タスクシュートのタスクを増やすのも減らすのも苦にはならないと思います。
こうやってタスクシュートのツールを使いやすくできるよう、気持ちの壁を除いてあげるようにしてみましょう。

続く

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