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「ジョブチューン」コンビニスイーツを一流職人がジャッジ、ローソン6品、ミニストップ9品の考察

こんにちは。フードライターの笹木です。

飲食専門誌に加え、近年はコンビニスイーツ関連の執筆をさせていただいているので、ジョブチューンのこのコーナーは毎回欠かさず見ています。プロのパティシエや和菓子職人が、コンビニのスイーツを食べて合否をジャッジする内容で、8月22日の放送は、満を持してローソンのスイーツが登場しました。

これまで、他のコンビニが出演した際の結果は、登場した順に、セブンイレブン7品、ファミリーマート8品、そしてミニストップが9品合格という内容。結果だけ見ると、おそらく一般的なイメージとは異なっていたのではと思います。特に今回のローソンは、「コンビニスイーツの牽引役なのに、最下位の6品!?」と感じた方も多いのではないでしょうか。が、日ごろ取材をしている立場から商品のラインナップを見ると、なるほどね~と思うことも多々ありまして。

まず、今回ローソンが出品した10品を見てみます。

1位のバスチー、2位のプレミアムロールケーキは当然として(でも、この1、2位が入れ替わっていることに、この10年の歴史と世代交代を感じました)、3位は和菓子部門の売れ筋商品「どらもっち」、そして、4位はこの夏の新商品「ブリュレパイシュー」。5位「チョコクランチエクレア」6位「マカロン(あまおう苺&ショコラ)」7位「生ワラモ」8位「ミチプー」9位「フローズンパ―ティ」10位「生バウム」、そして前哨戦の「くちどけティラミス」という内容。10品中、近年ローソンが推していてる「新食感スイーツ」が6品も入っていることになります。

この「新食感スイーツ」、きっとプロの方のジャッジは厳しいだろうなと感じていました。だって、ローソンが目指しているのは、プロのお店にはない、オリジナルのスイーツをローソンで買えることだから。スタジオで試食したゲストたちが口々に「何これ!?めちゃくちゃおいしい!」と盛り上がっていた様子こそ、ローソンの商品開発が目指していたお客さんの姿なんだなと。でも最近は、(プロの指摘にもありましたが)新商品を出すことが目的になってしまって、肝心の「おいしさ」が置き去りになってしまったこともあったかもしれない。コンセプトありきの商品も確かに最近は多かったので、今回の放送を機に、きっとさらにおいしくて楽しいスイーツを作ってくれるはず。

一方、コンビニスイーツ市場9品合格を獲得したミニストップは、上位1~3を看板商品のコールドスイーツ、いわゆるパフェやソフトクリームが占めています。ミニストップのコールドスイーツは、私も常々もう少し価格を上げてもいいのではと思うほどコスパも品質も高いので、プロの方々も合格をつけてくれたのはとても嬉しく、納得の結果。そして5位は、こちらもミニストップがずっとこだわっているベルギーチョコレートを使ったカップタイプのパフェ。その他も、プリン、チョコバナナクレープ、ショートケーキ、とろけるティラミス、白玉ぜんざいと、奇をてらわない内容が中心で、きっとプロの方もシンプルにおいしいと感じる内容が多かったのではないでしょうか。唯一、変わり種のもっちさんども合格をもぎとり、ティラミス以外の9品合格という結果でした。個人的には、全国に店舗数がないという理由で最近は自分の記事であまりミニストップを紹介できていなかったので、こうして改めて注目が集まるのはとても嬉しく、多くの人に食べてもらいたいと感じました。

その他、私が記憶に残ったのは、合格となったファミリーマートのフィナンシェ。ファミリーマートは昔から焼き菓子に力を入れているのですが、いまいち浸透せず…とくにフィナンシェは、思い入れのある商品だと取材時にも聞いていたので、開発担当者さんの涙を見て、私もじーん。不合格となった宇治抹茶のバウムクーヘンは、まあ商品選択的に仕方ないかなという印象。抹茶のお菓子はとてもデリケートなので、本当においしく作るのは難しいと思います(実際に、おいしくない抹茶のお菓子は量販店には結構多い…)。もう1品、不合格になったデビルズチョコケーキに関しても(私は結構好きなのですが)、最近は消費者の舌が超えてきていて、本格感を求める流れはあるのかなあと感じました。

以上、あくまで(商品と番組に対しての)個人的な感想でした!

最近は、身元が特定されないのをいいことに、SNSなどで個人を誹謗中傷するケースが増えていることに、本当に憤りを感じています。みんな3年A組観たほうがいい。軽い気持ちの投稿が、鋭い刃となって人を傷つけてしまうことを、今一度考えてもらいたいです。

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