以前書いた「僕らはみんな死んでいる」という替え歌が好評だったので それを膨らませて一大イベントにしてみました… さあ楽しいハロウィンだぜ〜 坊ちゃん、嬢ちゃん、おっ父さんも、おっ母さんも ギャルもチャラ男も、魔女も美魔女も 生きてるやつも死んでるやつも! バスドラ…ド・ド・ド・ド… ワン・ツー・スリー・フォー! イェ〜イ! レッツ・パーリー!! さあ、ラテンのリズムだ踊ろうぜ! パーカッションの強力なグルーヴに スピード感満載ブラス・セクションのイントロ 飛び出て
朝、東京駅の新幹線ホームや羽田の出発ロビーで、なんとなく遊び人風の格好で、楽器を抱えてたりする人間を見かけたとしたら、それは多分ミュージシャンが地方に仕事に出掛けるところだろう。ミュージシャンと旅の仕事はつきものだ。以前はビータという、いささか品の無い言い方でそういった仕事を呼んでいた。最近そういう業界用語的な言葉を使う人をほとんど見なくなった… 典型的なドンバ(バンド・マン)用語… 例えばギャラの金額…C万(ツェー・マン)というと1万円、D万(デー・マン)は2万円、E
夢の話… 心に仕舞い込まれている美しい風景… 普段は跡形もなく忘れているのに… ふとした拍子に浮かび上がる… その一つが…君と行った大原三千院… はるか昔の話だね… 僕らはまだ高校生… 僕にとってはあれが初めてのデートと呼べるものだった 春先…今にも降り出しそうな曇り空の一日… そして夕暮れ時になると 雨ではなくて結構な勢いで雪が降り始めた… 二人は三千院門前の茶屋の座敷に 大きなガラス戸の向こう 木々の間を雪の風が吹き抜ける その光景を黙って二人で見つめていた… そん
2024年9月27日@神戸元町Always 朗読・滝沢ミナコ 作・中村善郎 ピアノ・鶴来正基 小説集「異界・サウダージ」の発売記念ライヴの一コマです (動画提供・YYさん) 僕が書いた冗談ショート・ストーリー ミナコさんが朗読してくれました
滝沢ミナコさんが、作ってくれた字幕付きヴァージョン 僕のやっつけ的な動画に字幕 最後に帰っていく男の後ろ姿と 海の情景を足してくれてます 僕の小説集「異界・サウダージ」の一編 「あなたと二人で来た丘」 と同じ風景を共有しています
昔、タワーレコードのフリーペーパーに書いた原稿です。 座布団一枚の上で繰り広げられる小宇宙。小道具は基本的に手拭いと扇子だけだ。しかし扇子は蕎麦をたぐる箸になり、代書屋が手紙をしたためる筆になり、あるいは武将が携える槍や刀といった武器、さらには船頭が漕ぐ船の櫂にもなる。手拭いも、間抜けな泥棒の頬かむりから、ケチで小言ばかり言っている大旦那の台帳、おかみさんが間男に渡す紙入れ、ご隠居の煙草入れと、様々なものに形を変える。背景に余計なものはなく、演目のめくりが高座の脇に置かれ
一子さんが笑うと頬から顎の線がミッキー・マウスの恋人のようにハート型になった。 一子さんは黒いハイネックのセーターに、黒いジーンズを穿いていた。ポニー・テールにした髪が午後の日差しを浴びて少し赤っぽく見えた。その姿が妖精のようだった。でもいい事をする妖精なのか、悪い事をする妖精なのかは分からない。僕がそう言った時、一子さんは「さあ、どっちでしょうね」と言って笑ったのだ。 一子さんはハーブ・ティーを入れたマグ・カップを僕にくれた。でも自分はカップをテーブルに置いたままピアノ
むかし、むかし、あるところにおじいさんとおばあさんが… おじいさんは裏山のエスコーラでサンバ… おばあさんは黒いビキニ姿でイパネマ海岸へ… ボンキュッパで小麦色のおばあさん 白い砂浜にタオルを敷きその上に腹ばいに 後ろ手にブラの紐を解くと、まわりの男達から歓声 男たちはおばあさんを放っておいてくれません …一緒にマテ茶どう?…と誘ってきます サングラス越しにおばあさんはちょっと微笑んでみせるだけ… 手をひらひらさせて… …坊や、あたしゃあんたの何倍も生きてきてるだよ あっち
霊柩車に煽られた…と云うところまでは事実です… なんかシュールで面白かったので、こんな話しに 真後ろのクルマが煽ってきている。 交通量も多いし僕のクルマを追い越してもその先スムーズに走れるわけでもないのに…ずっと周りをイライラさせるような運転をしていたのだが、今ははっきりと僕に悪意を向けてきている。 少し前、道が三車線になった時左側の車線から追い越しをかけようとしていた。でもそこはすこし先には交差点があり、左折するクルマが溜まってしまう。この道に慣れている人はそのことを知っ
ボサノヴァ・ギタリスト中村善郎初の小説集 あてもなく彷徨った思い出の風景は異界へと 少し怖くて切ない…4つの旅 サウダージ・ダ・バイア ブラジル滞在も残り僅か、印象に残った街を再訪すべく訪れたバイア 偶然通り掛かった酒場で繰り広げられる強烈なリズムに引き寄せられふらりと入った僕 アフリカ文化の影響の強いバイア、客のほとんどは黒人 ギターを弾けた僕は恐る恐るギターを弾かせてくれと頼んだ 見も知らぬ東洋人の出現にみんな驚いたようだったが 一曲演奏したところで、圧倒的な歓迎