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(雑記)AIと著作物の無断利用について軽く考察 2023.3

Twitterに投稿しようと考えをまとめていたら、なんか膨大になってしまって連投するのも気が引けるし、かといって破棄するにも時間をかけすぎたので、ここに置いておきます

・AI学習において著作物の無断利用が許されているのは、あくまでAI技術の発展を後押しするための施策で、実用段階においても同じ条件で運用する道理はないと思う

・生成されるAI画像に著作物の一部が切り取って使われているわけでなくても、学習画像を機械処理して作成されている以上、著作物を利用していることには変わりない

・人間は人の絵を見て盗んでもいいのに、AIが同じことをするのはダメなのか? →行為の本質は同じでも、それをする主体が人間と機械という違いがある。人間が何かを見て感じ取るという行為と、機械がデータを処理して解析するという行為を同等と言えるか

・SDを用いて生成した画像を商用利用するなどのケースにおいて、これは法律(セーフ)や倫理(グレー)の問題以外に、その技術の元となった著作者に対して正当な報酬(取り分)が支払われるべきではないか? という問題がある

・一方、オプトイン学習でも十分な性能を発揮できるようになったとき、いよいよAI反対派には突けるポイントが無くなってくる。新しい技術に古い技術が淘汰されるのは自然の摂理として、現実的にこれまでのクリエイターは今後の進路を考える必要がある。とはいえ道は多いと思える(現イラストレーターであれば、デザイナーか、コンサルタントか、アーティストか、など)

・初心者が筆を折ってしまうという問題についても、同じかそれ以上に、初心者がAI利用で創作の道に入りやすくなると言える。もちろん少し触って希少性のなさに飽きることも多いが、そもそもAIなしで創作をするような狂気的なクリエイターは、AIありでも手を加えずにはいられないと思う

・AIイラストばかりになって新規の絵が出なくなる→学習できなくなって進歩が止まる、というのもないと思う。実際には競争社会においてAI加筆がなくなることはありえないし、仮にAI出力のみでも、人間が審美して新たな名目を付与した絵が出続ける

・AIが自己評価で進化していくこともありうるが、イラストはゲーム(将棋)と違って評価が審美なので、人間の価値観に合うかの問題がある。実際には、AIが様々な方向に審美したものを社会が審美しなおし、それをフィードバックして価値観を添わせていく仕組みになりそう

・世論として、SDは反発されているが、一方GPTは許容されている。ここで無断利用をロックするとGPTも巻き添えを食らうし、どちらかというとより社会発展に寄与するGPTが止まるのは痛い(つまりここはトレードオフ)

・核のように不毛な未来が見えていれば世界的に留まることはできるかもしれないが、今のAIは社会をより発展させる期待が大きいため、足並みをそろえて止めることは現実的ではないし、だとすると自国だけ止まるのも不利なため、綺麗事を言える段階ではない気がする

・著作物の無断利用を取りやめるのではなく、他の方法で著作者の利益を守れるような仕組みが考案できればいいが、特に文章においては世界中のインターネット発信者が対象となるため、現実的には思えない

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