【日記】「トンカラトンと言え」と言われたら(R3.5.3)

 日記。日記でさぁな。
 今日はGWなので学校の授業も無いしゆっくりしようかな〜……と思って日程表を確認したら普通に授業がある日だったので慌てて学校に行きました。行ったら授業のある日ではあるけど受講している講義自体は休講だったのでトイレだけ借りて帰ってきました。無駄骨!!!
 以下今日の話題です。





トンカラトンに会ったらどうしよう


 人間社会には我々の健全な日常生活を脅かす様々な事象が潜んでいますよね。例えば病気であったり、怪我であったり……どんな人間でも突然そうした脅威に直面するかもしれない、というリスクを抱えて生きているわけです。

 その中でも最も恐ろしく、そして多くの人が接することとなるであろう脅威、それがトンカラトンです。

 皆さん、トンカラトンから逃れたいですよね??トンカラトンから逃れたいのならば、先ずはトンカラトンの事を知らなければならない。君たちはどう生きるか!!!!!

 ……もしやトンカラトンをご存知でない?ならば説明せねばなるまいよ……


 全身に包帯を巻いた人間のような姿をしており、日本刀を持って「トン、トン、トンカラ、トン」と歌いながら自転車に乗って現れるという怪異。他の人間に出会うと「トンカラトンと言え」と言い、その通りにすれば去っていく。しかしその言葉を言わないか、または「トンカラトンと言え」と言われる前に「トンカラトン」と言ってしまうと日本刀で切り付けられ、さらに体中に包帯を巻き付けられて新たなトンカラトンとなってしまうという。
 (朝里樹編著 『日本現代怪異事典』笠間書院 2018年 p264 より引用)

 以上がトンカラトンの主な特徴であり、行動パターンである。この中で特に注視すべき箇所は「“トンカラトン”という合言葉」「トンカラトンの感染性」の二つだろう。

 まず前者の「“トンカラトン”という合言葉」について、こういった都市伝説系怪異にはこのような被害を避ける為の合言葉というものが頻繁に存在する。これは都市伝説怪談の話者が「誰でも遭遇し得る怪異」を流布する際、聴者の話題を惹きつけ、また話題の伝承性を強める目的の為に「怪異から逃れる方法」を付与するというある種の黄金パターンの様なものであり、有名な例で言うと口裂け女に対するポマードべっこう飴などがある。
 しかしそうした口裂け女におけるポマードとは一線を画す要素として、トンカラトンにおける“トンカラトン”という合言葉は特にそのタイミングが重要視されている。上述の通りトンカラトン側からの「トンカラトンと言え」という命令に従う形でその合言葉を言わなくてはならず、寧ろトンカラトンフライング行為を行った場合も言わない場合と同様にトンカラトンがその手に持っている日本刀で切り付けられてしまうのである。(単なる合言葉以上に、例えばスフィンクスの謎かけの様に怪物の「問」に対して適切な「解」を用意する事が求められているのかもしれない。)
 また、トンカラトンは決して単独で現れるのみではなく、集団で出現するというパターンも存在し、そうなった場合上記の「“トンカラトン”と言う」タイミングはhijouにシビアなものになると言わざるを得ない。と言うかぶっちゃけ集団トンカラトンは誰が「トンカラトンと言え」と言い、誰が言っていないのかが判別できない為、ほぼほぼ此方の負け確定パターンである。そうなった場合(聖徳太子の逸話の如く、全てのトンカラトンの発言を聞き分けられるのでも無い限りは)諦めてトンカラトンの仲間入りをしよう。いやだねえ。

 さて、ここまでは「トンカラトンにならない為」の話であったが、では実際に「トンカラトンになって」しまった場合どうするべきなのだろうか。






どうするべきもなにも、もう自転車に乗って日本刀振り回して人間襲えばいいんじゃねーの???



 リチャード・マシスンの『地球最後の男』や藤子・F・不二雄の『流血鬼』みたいにトンカラトンの世界を作ってみるのも、悪くないかもしれない。


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