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ツエーゲン金沢 vs いわきFC戦 (23シーズン第9節)

今シーズン初めてのミッドウィークのマッチデー。
いわきFCは、土曜日にホームで雨の中のデイゲームを戦って金沢へ移動。
一方の金沢は、日曜日にアウェイの熊本でデイゲームを戦い、中2日でホームで本節を戦うという、いわきFCよりも、さらにタフな日程で本節を迎えた。
タフな日程、そしてけが人をかかえている、いわきFC。ニューヒーローの誕生を期待したい一戦。

試合結果

ツエーゲン金沢 3 - 0 いわきFC
 ツエーゲン金沢: 杉浦(6分)、杉浦(14分)、杉浦(37分)
 いわきFC: なし

完敗!!!

はまらないプレス

いわきFCは、前節に負傷交代した嵯峨に代えて石田が右SB、有田に代えて坂元がCFでスタート。

スターティングラインナップ (第9節)

金沢は完全なターンオーバーを敢行。中2日の日程で決まっていたスケジュールのため、ターンオーバーの準備はできるだろうが、決断して実行した柳下監督の胆力はお見事。
村主監督はターンオーバーはしないタイプの監督ではないか、と第3節のレビューで考察していた。

本節はターンオーバーはなし。
良し悪しではなく、タイプの違いだと思う。村主監督は、中2日でも、家泉、遠藤、山下、宮本は先発させていたように思う。僕たちは監督やスタッフの判断を尊重して応援するのみ。

本節は、特に前半、いわきFCの前プレスが、はまらない。簡単に、ミドルサードからディフェンシブサードまで前進を許す。
金沢が狙っていたことの1つは、過去に対戦したチームと同じ狙いで、ボールサイドと逆サイドに素早く展開をして前進するというもの。ボールサイドに人を寄せてストーミングを起こす、いわきFCの狙いに対する対策だ。
今節、有田がいないフィールドで、有田の凄みを思い知った。
有田は、相手のビルドアップのコースを(外に)限定するポジションを取って、2度追い・3度追いをしての相手の時間を奪う。有田(や谷村)の動きの後方で、機動力のある宮本、加瀬、永井が連動してボールを刈り取り、ショートカウンターを発動する。ポイントは、いわきFC(有田)がボール方向を誘導して刈り取っていること。
本節では、このようなシーンが見られず、金沢に配球の主導権を握られて、SBからCB経由で簡単に逆サイドに展開された。そして、余裕をもってSBやMFから、いわきFCのディフェンシブサードに配球を許していた。

1失点後、試合を落ち着かせるために、例えば、前半は永井や加瀬がボールサイドに寄って行くこと自重して、バランスを重視して、後半に勝負をかける、というのは、どうだっただろうか。結果論でしかないけれど。

今季加入のストライカー

今節にスタメンで出場をした坂元、そして途中出場をした近藤には、これからも貪欲にゴールを狙ってほしい。
いわきFCには、良いパスの出し手は複数いる。山下、嵯峨、加瀬、石田、辻岡などだ。
坂元には、相手DFと駆け引きをして、良いボールを引き出してほしい。何度も動きなおしをして、ボールを呼び込んでほしい。セルティックの古橋、セルクル・ブルージュの上田綺世のように。
怖さが出てくると、自分の動きで、相手DFを中央から引きずり出すことができる。有田が、町田戦で池田をゴール前から引きずり出したように、そして、今節の1失点目、豊田の動きに家泉がつられて引きずりだされたように。
今節の坂元は、どフリーでも、ボールもマークもつかない時があった。これが現在地で出発地。上昇あるのみ。

近藤には、攻撃の起点になるための引き出しを増やしてほしい。ポストプレー、レイオフする、ファールをもらう、など。現状では、短い残り時間での起用されることが多い。有田や谷村がベンチに下がってしまうと、MFやDFがラインを押し上げる「溜め」の時間を作れなくなることが多く、終盤に失点をするリスクを高めている。
近藤は、速いボール、遅いボール、空中戦、地上戦、足元、裏のスペース、どのボールが得意なのだろうか。上背があるからといって、ヘディングが1番得意とは限らないだろう。高木和、家泉、遠藤など、チームメートにしっかり要求をして、まずは得意分野で勝負してほしい。

坂元も近藤も、一朝一夕ではなくても、一戦ごとに成長できるはず。若きストライカーの成長を見つけて、取り上げていきたい。

あとがき

次節は、ザスパクサツ群馬とホームで対戦する。監督は、組長こと大槻監督。モチベータであり、ベガルタ仙台の分析担当コーチを務めた頭脳をもっており、人格者でもある。スターです。

J2には、たくさんのスター監督がいて、とても眩しい。大槻監督の他にも、大分の下平監督、今後対戦をする東京VのJFKこと城福監督もそうですね。大分戦の試合前、まだ選手がアップをはじめる前に、下平監督がダウンジャケットを着てフィールドに出てきたのを目にしただけで、とても気分が上がりました!
組長も、いわきの地で見れるのだなーと思うと、何度も言いますが、いわきFCのクラブ、選手に感謝しています。

さて、次節。
群馬のクロスボールの対応に注意したいところ。ゴールラインに並行ではなくマイナス方向にクロスを入れて、そこに後方から走りこんでシュートを決めたシーンをハイライトで見た。いわきFCは、速攻を受けて帰陣するとき、ボランチの山下と宮本もDFラインまで下がって吸収されることが多く(家泉や遠藤がSBのカバーで中央を空けていることもあって)、マイナス方向にクロスを上げられると、全員で身体を投げ出してシュートブロック!というシーンが何度かあった。クロスはフリーで上げさせない、ゴール前だけではなく、後ろから走りこむ選手のケアも忘れずに。

一方で、コーナーキックはチャンスと見ます。群馬はゾーンディフェンスを採用しているようなので、上背が高くはないゾーン(ニアやファー)に、精度の高いボールを山下が供給する。身長差のギャップを突いて坂元が競り勝つ。Jリーグで初シュートにして初ゴールゲット!
ゴールシーンのイメトレができましたね。

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