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【大人ピアノ】死ぬまでに弾きたい課題曲

昨年4月4日のピアノ調律の日に自分の部屋にやってきたYAMAHA N1Xは、在宅勤務が続く毎日でも、心を豊かにしてくれる良きパートナーです。

小学生5年生の頃に、友達に誘われて習い始めたピアノ

音楽家系でもなく、決して裕福ではない家庭でしたが、友達に誘われたことがキッカケで、才能も無い自分にピアノを習う機会を与えてくれた母親には今でも感謝しています。

当時の父親や父方の祖父なんかは、自分がピアノを習うことの意味が最後まで理解出来ていなかったと思います。

与えられたのは必要最低限の練習環境

ピアノ教室に通い始めた頃は、自宅にピアノはもちろん、電子ピアノすら無かったので、バイエルはいつもピアノの先生の家でぶっつけ本番な感じで弾いていました。
もう数十年前の話なのでハッキリと覚えてはいませんが、ピアノの先生からはいつも『次から家で練習して来てね。』と言われていたような気がします。(笑)

その後、ブルグミュラーだったかツェルニーにだったかまで進んだ頃に、母親が61鍵の電子ピアノを与えてくれました。
今考えると、当時は結構無理をして買ってくれたのではないかと思いますが、正直当時の自分は、母親の想いをちゃんと理解出来ていなかったですね。

運命を変えたデモ曲との出逢い

これは今でも奇跡的だと思っているのですが、母親が買い与えてくれた電子ピアノには、デモ曲が1曲だけプリインストールされていました。

曲のタイトルは「渚のアデリーヌ」
フランスのピアニスト、リチャードクレイダーマンの名曲中の名曲です。

最初にこのデモ曲を再生した時、曲途中の32分音符のメロディに感動し、『この曲だけは絶対に弾きたい』とピアノの神様のようなものが降りて来た瞬間でした。

ただ当時、電子ピアノのマニュアルも実際はあったのか、既に捨ててあったのかさえ忘れてしまいましたが、とりあえずそのデモ曲のタイトルが分からず、楽譜を入手しようにも、為す術がありませんでした。
(今なら『OK, Googleこの曲のタイトルを教えて』で済みそうです。)

頼れるのは自分の耳だけ

今考えると、何で誰にも相談もしなかったのか自分でも理解出来ないのですが、当時は『楽譜が無いなら耳コピしかない』と思い込んでいて、デモ曲を再生しては音を探して弾いてみる、を永遠と繰り返していました。

流行りの言葉を使うとしたら、アジャイル練習とでも言うべきでしょうか。
楽譜はありませんでしたが、それでも少しずつ日々弾ける小節が増えたので、朝も夜も夢中になって弾いていました。

音楽室で起きた2回目の奇跡

自分が通っていた中学校では、音楽の授業前後の休み時間に、勝手にピアノを弾いても先生には怒られなかったので、家で耳コピした「渚のアデリーヌ」をタイトルを知らないまま、よく弾いていました。

ある日、たまたま授業が始まる数分前に音楽の先生が音楽室に入って来て、自分がいつものようにピアノを弾いていると、「リチャードクレイダーマンの渚のアデリーヌだね」と偶然にも教えてくれました。

あの時、あの先生じゃなかったら、ひょっとして今でも知らないままだったかもしれませんし、今日の投稿ネタにもなっていなかったかもしれません。

少し話が外れてしまいましたが、それまでは曲名すら分からず、楽譜を入手することさえ出来なかったので、先生に教えてもらったその日の内に母親に伝え、その週末にはとてもワクワクしながら、楽譜を買いに行ったと記憶しています。

今でも持っている当時買った楽譜です。

消費税が3%の時代です。もう27年近くも経つんですね。

楽譜を手にしてからはひたすら猛練習

好きこそ物の上手なれの諺通り、朝起きてからも夜寝る前も、とにかくひたすら弾きまくりました。(笑)
耳コピの才能があったわけではないので、楽譜は自分にとって宝物でした。

また、練習する時はヘッドホンなんて便利なものも無かったので、早朝も気にせずスピーカーで音を出しながら弾いていたのですが、母親から「ピアノ演奏で心地良く目覚めたいのにいつも途中でつまづくね」と冗談をよく言われていたのを今でも覚えています。

その時に練習した量は、今では考えられないくらいの時間だと思いますが、その努力もあって、今でも指が勝手に動く程身体に染み付いています。

かつての夢を自分で叶える

若かりし頃は、グランドピアノの本物の鍵盤で練習して、もっと上手くなりたいと思っていましたが、それは流石に贅沢過ぎた話でした。
自分にとってのピアノは夢のまた夢の話だと割り切り、距離を置くことを決めました。(当時14,5歳くらいだったと思います。)

ピアノを習うのを止める頃には、鍵盤も61鍵しか無かったので、弾きたくても弾けない曲も増えていましたが、丁度その頃に、YAMAHAのEOS B900というシンセサイザーに出逢えたことで、興味が一気に作曲に転向したことも大きかったと思います。

あれから20年以上のブランクは空いてしまいましたが、1年でも1日でも早く再始動すれば、残りの人生の楽しみ方も変わると考え、昨年の3月に人生でも1番に近しい高い買い物をしました。

曲のレパートリーは、ストリートピアノを弾いてYouTubeで公開するレベルに程遠いですが、1曲ずつ課題曲を決めて練習を続けて行こうと思います。

一応、弾けると言っても嘘ではないレパートリー
●渚のアデリーヌ
●愛しのクリスティーヌ
●星のセレナーデ
●午後の旅立ち
●レディー・ディー
●ザナルカンドにて

今後、死ぬまでに弾けるようになっておきたい曲
●TAKUMI/匠
●Love Song探して
●ほほえみのバネッサ

生きた証を残したい

一応、博士論文を書いた時に、国会図書館に1部寄贈したので、生きた証を一つは残せたと思っているのですが、もう少し何か人の役に立つような物をデジタルという形でも良いので、この世に残しておきたいと考えています。

よく考えれば、演奏映像を撮る機材や高音質で録音できる環境は既に揃っているので、あとはひたすら練習して公開作品を作るだけですけど。(笑)

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