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ミューレオタク・現場の変遷

お世話になっております。
5月ももう下旬、いつまでも五月病を引きずっている元フランス人です。

5/19(日)に日々荘3号館~みんなでどこいく?~に参加してきました。
3か月ぶりのにちにちさんということでしたが、いつもの場所に帰る安心感を感じるイベントでした。

イベントの内容について書いていくのも良いのですが、
今回はミュージックレイン所属の声優が出演するイベントにそこそこ参加してきた立場から見る、オタクや現場の変遷について考えたことをぽつぽつと。


今回、ついに(?)にちにちさんの現場にビブスを着た方々が現れました。


財布(@Rei_macarons)さんのXより引用
(引用が迷惑な場合、ご連絡ください)

前にいらっしゃったかもしれませんが、私が認識したのが今回でした。

先に言っておきますが、私はこの格好に否定的な意見を持っているわけではないです。あしからず。

元々この界隈にはビブスはおろか、うちわや痛バの文化すらなかったんですよね。
それが乃木坂や日向坂といった坂道がリハで着ていたものをオタクが真似して着だし、今はイコノイジョイの系譜まで派生した(と思っている)ビブスが、今や3期生現場で本人たちがビブスを全く着ていないなのに着るオタクが現れたというのが非常に興味深いです。

要因として考えられるのは2つ、1つ目は3期生界隈が今までのミューレのオタクにはいなかった層も入ってきているということ、そして2つ目は昨今の推し活ブームの活発化と踏んでいます。

1つ目について、スフィアやTrySailはアイドルに近しいことはやっているものの、一応”声優ユニット”と定義しているのもあってか、アイドル現場のライブシーンとは少し雰囲気が異なっていると思っています。
具体的には、コールの違いや振りコピがかなり顕著な点が挙げられます。
この2グループがデビューして2,3年の時期もAKBや乃木坂など、もちろんアイドルはたくさんいましたが、そこらのオタクの文化と混ざる印象が無かったのに対して、
3期生の現場は他の現場、とりわけアイプラを筆頭に流入し、穏やかに混ざっている印象を受けます。
会場を見渡しても、にちにちさんが始まった当初は「今までと雰囲気が違うオタクがたくさんいるな」と感じました(最近はまたクラシックなオタクが増えている気がしますが、本題から外れるのでこのくらいに)。
具体的に説明しろと言われると難しいのですが、ファン層の変化は2点目の推し活ブームも大いに関係していると思います。

推し活ブームは昨今いろんなところで叫ばれていますが、具体的には今までの偶像とその他大勢のファンという構図で応援する形から、SNSやイベントを駆使して推しとの関係性を構築していく形や、推しのグッズを持ち歩いて出かけ、日常生活の一部に推しを共存させていく形など多様化が加速、そこに世の中が経済効果を見出しているというところでしょうか。

推し活を始めた時からうちわやネームプレートといった推し活文化がそばにあった世代がオタクになっていることも大きいかなと。
スマホやインターネットが物心ついた時から存在することによる優位性、デジタルネイティブと同じ理屈で、推し活文化がSNSの影響もあり周囲に普及しているからすんなり受け入れられた世代、年齢にして高校~大学生あたりが「今までのミューレのオタクにはいなかった層」の文化を持って遊びにやってきたということです。

今までミューレ現場では見られなかった痛バやうちわを持つ人が現れた時、私は純粋にこの流れを非常に面白いと感じました。
だって新しい風を吹かせて変化をもたらしているわけですから。

停滞は退化だとはよく言いますが、この言葉はあながち間違いではないと私は思っていて、ファン層も流動が無くなるとファン同士での不要なローカルルールができたり、凝り固まることにより新しいものに対して拒否感を覚える人も増える傾向にあると思っています。

実際、初期のにちにちさんで痛バ(だったはず)を持ち込んだことに対して、X(旧Twitter)上でめちゃくちゃ叩かれたって人の話を聞いたことがあります。
だけど喉元過ぎればなんとやら、今ではにちにちさんの会場に行けば痛バやうちわは普通に見られるようになりました。
実際、自分もうちわを作ってみたことがあるのですが、これが案外楽しい。
推しのことを考えながら作っていく過程に楽しさを感じているんだなと理解できたのは収穫でした。

混ざった文化はスフィアやTrySailにも派生しています。
実際、ファンサ回収型(夏川椎菜さん命名)は今までのスフィア・TrySailのライブにはいなかった印象ですが、夏川さんの投稿も相まって徐々に増えてきました。
「豊崎愛生のおかえりらじお」の番組イベントではうちわを持ってきた人を見かけていますし、
夏川さんのライブの前後では、スケッチブックや痛バを自作したというXでのポストが多数見たのを記憶しています。

ファンサ回収型ヒヨコ群

段々と移ろいゆくミューレオタク・現場は市場の推し活ブームの煽りを受けつつも、未だ独自の雰囲気を纏っていると思っています。スフィア、TrySail、3期生でそれぞれの色はあれど、共通して推しているオタクも多い関係で、オタクの特徴が重なる部分も多い印象です。それゆえに互いに文化が影響し合い、良い方向に作用していたらなと願うばかりです。
これからさらにどのように変容していくのか、文化的な側面で興味が尽きません。

これからも自分のペースでライブ・イベントに参加して、その様を見ていきたいですね。

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