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目に見えないコトがわたしに教えてくれること 〜おそうじさん〜

ずっとおうちにいるようになってからの

毎週金曜日、わたしはおそうじをするようにしている。

土日に家族で
「あ〜やるか〜や〜ヤーーアアアー」
「ソコドイテ!!!」
とか、言いあうのが嫌だったからだ。

やる前のもやもや。正直だるい。
ここ最近動いていないから尚更。

コロナ太りから体重は減ったのに見た目は変わらず、
足は細く感じるけどタルタル。

あー運動しなきゃなー。

そこでおそうじさんに相談してみた。

おそうじさん「ナンカヨウカイ?」

わたし「もやもやします。朝ヨガしたのにスッキリしません。身体はタルタルで。。」

おそうじさん「ソンナノカンタンナコッチャ。」

わたし「おそうじさんそのものが面倒じゃないですか」

おそうじさん「ダマサレタトオモッテハジメテミチャエバオマエサンノモンダヨ」

わたし「一回寝るわ」

おそうじさん「マカセル」

わたし「(30分睡眠)」

おそうじさん「.....」

わたし「寝てもスッキリしないんじゃが」

おそうじさん「サッサトヤッテマエ」

わたし「しゃあねえな」

わたし「(おそうじをする)」

ハタキをかけていたとき、
ピアノの上の写真にうつる
亡くなったおばあちゃんと目があった。

なんだか微笑まれた気がする。

京都のおしとやかな
やさしいやさしいおばあちゃんだったのに、

おばあちゃん「ノリニノッテンジャンケ」

わたし「(...ジャンケ?)」

わたし「おうよ!!やってんの!ほめてー!
ほめて!ほめて!ほめてだれかほめてー!」

掃除機をswipeさせるたび
おばあちゃんと目が合う。

おばあちゃん「オウヨ!」

どんどんノリに乗ってきた。
おばあちゃんは隠れロッカーだった模様。

そうじがおわった。

さっきと通る風が変わった気がする。

そして、わたしはこの家の全てを知っている気持ちになった。

あのテレビボードの角も、机の足の後ろも。

目が大きくなった?
視界が広がったようだ。

脚も少しばかりムクっとした。


わたし「あざま」

おそうじさん「ナンカノメ」

冷蔵庫からお中元のオレンジジュースを取り出し
お気に入りのグラスに注ぐ。

わたし「風呂上がりか」

おそうじさん「オメデトウゴジャイマス。キテクダサイ。」

わたしはクリアエアキューブをもらった。

もらって何より嬉しかったのは
明日、家族と過ごせる時間だった。

オチマイ


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