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都市対抗野球組み合わせ抽選会のシステムについて

すみません、長らくnoteを空けてました。都市対抗野球も32代表が出揃いましたが、皆さんがこの後気になるのは補強選手はもちろんのこと、やっぱり組み合わせがどうなるかですね。そこで今回の組み合わせ抽選会がどんな感じで進行するかを解説したいと思います(写真は2017年のもの)。

まずは例年の都市対抗野球の組み合わせの仕組みについて説明します。都市対抗野球はいくつかの条件を照らし合わせグループを均等に4つに分けて、そこから組み合わせを決めるという仕組みです。そして従来のトーナメントと違い、一回戦が左から右の順に消化されるものではないという点です。
これは特定試合シード制度という主に大手企業チームがお客を沢山入れる代わりに希望の日時に試合を組むことができるというのがあるからです。それがこの大会を盛り上げると同時に大きな収入源ともなるわけです。

その特定試合シードのチームを均等に振り分けたのちに、同一企業関係チームを序盤で当たらないように4つのグループに均等に振り分け、そして初戦で同地区の対戦を避けるべく出場枠の多い地区から均等に振り分け、各8チームで計4つのグループに分けて、その後組み合わせを決めるという仕組みです。これは都市対抗野球とともに社会人野球の二大大会となる日本選手権も近年取り入れられてます。
ただし今年は皆さんご存知の通りコロナの影響で密になるのを避けるために特定試合シードについては今大会はなし、そしてトーナメントの試合も例年だと初戦は虫食いでしたが今回は左から右へ順に消化されるものになってます。

それでもTwitterのフォロワーさんがJABAに問い合わせところ、同一企業チームおよび地区の振り分けについては例年通りとのことなので、それを踏まえて組み合わせのシステムを解説したいと思います。

第91回大会の出場チームの内訳(数字は代表の順位)

《推薦》JFE東日本
《北海道》JR北海道硬式野球クラブ
《東北》①TDK②日本製紙石巻
《北信越》伏木海陸運送
《北関東》①日立製作所②日本製鉄鹿島
《南関東》①Honda②日本通運③ハナマウイ
《東京》①JR東日本②NTT東日本③セガサミー④鷺宮製作所
《西関東》①ENEOS②東芝
《東海》①トヨタ自動車②Honda鈴鹿③ヤマハ④東邦ガス⑤ジェイプロジェクト⑥三菱自動車岡崎
《近畿》①NTT西日本②パナソニック③大阪ガス④日本新薬⑤日本生命
《中国》①三菱重工広島②三菱自動車倉敷オーシャンズ
《四国》四国銀行
《九州》①Honda熊本②西部ガス

この中で同一企業関係チームは以下の通り

【Honda】Honda、Honda鈴鹿、Honda熊本
【三菱自動車】三菱自動車岡崎、三菱自動車倉敷オーシャンズ
【NTT】NTT東日本、NTT西日本

以前はJRグループやガスも同一企業関係扱いでしたが、今はその扱いから外れました。これを踏まえて、まずはグループ分けの解説を行います。

トーナメントのグループ分け

グループ分けは1から8までがAブロック、9から16までがBブロック、17から24までがCブロック、25から32までがDブロックになります。このうち昨年優勝のJFE東日本は1番に決まっています。
本来だと特定試合シードがある場合は、特定試合シードを申請して採用されたチームから振り分けるんですが、今年はそれがないため同一企業関係チームからの振り分けとなります。

最初に同一企業関係チームの振り分けを行いますが、これは同一企業関係チームが4チーム以下の場合は準決勝まで当たらないようにする仕組みとなってます。日本製鉄系が5チーム以上出場した場合はどうなるか分かりませんが、2回戦まで当たらないようにするかと思われます。
同一企業関係チームの振り分けは最初はHondaからとなります。というのもHonda(狭山市)がJFE東日本と同じ南関東に所属するため、Aブロック以外に振り分けられます。その後にHonda鈴鹿とHonda熊本の振り分けが行われますが、くじを引く順番を決める予備抽選があり1番を引いたチームから先にくじを引きます。
次は三菱自動車およびNTTの振り分けですが、三菱自動車岡崎はHonda鈴鹿が同地区のため、恐らく三菱自動車が先になるかと思われます。ただ東海地区は6チーム出場なので、この2チームが同じブロックになる可能性はあります。そして三菱自動車、NTTの振り分けが終わったら次は地区の振り分けになります。

まずは枠の多い東海地区からの振り分けとなります(書き込み後に行われた際は、関東4地区から行われました)。既に振り分けられたHonda鈴鹿、三菱自動車岡崎の2チーム以外の4チームによる抽選ですが、予備抽選で先にくじを引く2チームまたは3チームを決め、残りの2チームまたは1チームが後からくじを引くという仕組みです。
次は近畿地区で既に振り分けられたNTT西日本以外の4チームによる抽選で、まず予備抽選で先にくじを引く3チームが振り分けられ、しばらくして残りの1チームが後からくじを引くということになります。その次は東京で既に振り分けられたNTT東日本以外の3チームを振り分け、そのまた次は南関東で既に振り分けられたHondaに昨年優勝のJFE東日本以外の2チームを振り分けます。
残りは2枠のチームが複数ありますが、関東勢は初戦で当たらせずに均等にグループ分けをするという取り決めがつい最近できたので、北関東および西関東から先に振り分けます。その後既に振り分けられた地区の中国または九州が振り分けられ、東北と東海の残りの2チーム、そして近畿の残り1チームと北海道、北信越、四国の単独枠を振り分けます。これにより4つのブロックに8チームずつ入ることになります。

そしてトーナメントの組み合わせへ

次はいよいよ番号の振り分けとなりますが、AグループはJFE東日本は1番が確定してます。その後に最初に関東地区のチームの初戦での対戦を避けるため、関東地区から先にくじを引くことになります。予備抽選で1番を引いたチームが3から8の6つの中から、2番のチームは残りの4つの中からくじをそれぞれ引くことになります。
その次は他地区の抽選になりますが、東海や近畿が2チーム入るグループがあるので、その地区のチームが先にくじを引いて残りの地区がくじを引くということになります。くじを引く順番はこちらも予備抽選で決めます。これでグループの組み合わせが決まります。

Bグループ以降も関東地区のチームから先に引くんですが、最初のチームは8つの中から、2番目のチームは6つの中から、3番目のチームは4つの中からそれぞれくじを引きます。そして残りの地区がくじを引くということになります。これでトーナメントの組み合わせが決まります。
本来だと特定試合シードがあったり、トーナメントの初戦が左から右ではなかったりするので、組み合わせが決まった後にベンチサイドを変えたりする微調整があるんですが、今回はそれはなさそうですね。

もしかしたら今年の進行が例年と変わってるかもしれませんが、どんな組み合わせになるかはもちろんのこと、どういった進行で組み合わせが決まるかにも注目したら面白いかもしれません。

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