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2023年に読んでいる本

息をするみたいに本を買ってしまうわたし自身のための備忘録(読んだ本を覚えていられない)

更新(9/14)

  1. ダロウェイ夫人(ウルフ) 読了

  2.  更級日記 現代語訳のみ読了

  3.  Macbeth (Shakespeare) 現在第二幕

  4. イリノイ近景遠景(藤本和子) 読了。友だちみんなに勧めたい。

  5.  マルテの手記(リルケ) 読みはじめて、あれ、これは力を抜いてゆっくりと息を吐くように読める本だ…これはわたしのいま読むべき本だった…となっている。こういう本が好きになったとは、わたしも大人になったなあ (いまマルテと同い年なのです)

  6.  神河内(北杜夫) 読み直しながら感動してる。終戦直前に彼が上高地で、浮き世から隔絶した神々しい自然に触れるシーン。

  7. 自衛官と家族の心を守る海外派遣によるトラウマ(あけび書房) 資料用、けれどこれは向き合うべき半世界。

  8. 音楽と天使(ヤスギマイ) 何年も前に上田の本屋さんで見つけた歌人で豆本作家さんのあたらしい歌集。

  9. クレーヴの奥方(岩波文庫) 再々読。ヴァロワ王朝について調べながら読み返す。カトリーヌドメディシェの夫と息子たちの辺り(王様の名前がややこしい)。メアリーオヴスコッツがフランスの王妃だった時代の話しである。歴史がとても緻密に丹念に書き込まれていて、歴史小説として拾い読みもできる。その点、風と共に去りぬを思い出す。あれも南北戦争についてのすばらしい教材だから廃れないのだ。

  10. ヴィクトリア (クヌート・ハムスン、岩波文庫) 再読了。本棚の容量が一杯になってきているからか、読み終わっていない本が多いからか、近頃は本棚から一度しか読んでいない本を取り出しては読んでいる。これはモダニズム文学の源流といわれるひとの小説。筋はよくある身分違いの悲恋という単純なもの。水に落ちた少女を救うシーンは、ラヴェルの水の戯れみたいに鮮やか。そしてときどき出てくる老いた家庭教師がとてもよい味を出している。

  11. 松本領百姓一揆 加助騒動  (横山篤美・郷土出版社) 読了。辻堂駅前で偶然みつけた、風前の灯のような古本屋の棚にあった。松本についての資料ならなんでも集めているので狂喜した。この郷土出版社は松本にあったちいさな出版社で、惜しくも潰れてしまったと「松本の本」という雑誌(浅間温泉の松本文箱で入手)に書いてあった。

  12. 獄中からの賛美 (マーリン・キャロザース 生ける水の川出版) 読了。お義母さんの本棚から借りてきた。いまわたしがキリストについて感じていること、そしてその一歩先について書いてあって、読みながらうれしくてうずうずしていた。主を賛美する力、すべてを委ねること、これらの言葉はこの本を読んでいるあいだ、生きた言葉となってわたしを揺るがし、踊りだしたいくらいの力でわたしを満たしていた。神さまが、わたしに語っていたのだ。

  13. エミリの詩の家 アマストで暮らして(武田雅子) エミリー・ディキンソン! 松本のアガタブックスという古書店に入って出会った。エミリが好きなひとはきっと友達になれる。この作者も、まるで友達のように親しく感じながら本を読んでいた。エミリと言えば、わたしの親友が、いつかInstagramでエミリの詩を写して投稿していたことがある。わたしはそれを受けて、彼女をタグして、じぶんの好きなディキンソンの詩の写真をあげた。あのときは、なんとも嬉しかった。ディキンソンが好きなひととは、みんな友達になれる気がする。

  14. フランス短編傑作選 (岩波文庫) なんだろう、フランスのひとたちはアメリカが好きなの? アメリカが舞台なのが多い。プルーストの短編が載っていて、いま読んでいた。失われた、を生きている間に読める自信がないので、わたしはこれでいいや。

  15. 信州の文化シリーズ 民家と西洋館 (信濃毎日新聞、昭和56年発行) これを読書に含めてよいのか。けれどお屋敷マニアとしては、垂涎の書である。松本の、美術と詩と郷土史に強そうだったアガタブックスで買った。見ていると、武家屋敷の系列と、庄屋の系列の建築の違いがなんとなくわかってくる。しかし松本だけでも、いまはこの西洋館現存しないよな、というのが幾つかある。諸行無常。お屋敷マニアの辛さはここにある。相続税め。

  16. 安曇野 第一部 (臼井吉見、ちくま文庫) ついに手を出した大作。入手困難なのと、第五部まであることとでびびっていて、Amazonのレビューを見たら「あまりに退屈で、数十ページで離脱した」とある。けれどここに出てくる明治中期のフェリス女学校や明治女学校の雰囲気は、ちょうどわたしの曾祖母の在学していた頃を推測する手がかりになるし、なんだかよくわからない木下尚江だの、明治のなんちゃってクリスチャンたちだの、なにより松本近辺の雰囲気や方言だの、わたしにとってはとても楽しめる本のようだ。まだわからない、舞台が松本平を離れてしまったら、あまり自信はない。相馬黒光が賢く可愛いから読み進められる。

  17. 安曇野 第二部 臼井吉見 さてさて、これはなんてスケールの大きな小説であることか! 臼井吉見というひとは、色々あって忘れられているらしいが、これは戦争と平和のような膨大な小説である。どこまで伸びていくのか。戦前のクリスチャンたちを興味深く読んでいる。木下尚江というひとが、どんな真理に行き着くのか、それも気になる。まだあと三冊ある

  18. 安曇野 第三部

  19. 安曇野 第四部

  20. 安曇野 第五部

  21. ウクライナ戦争 小泉悠 話題の書。大変分かりやすく、読みやすい。

  22. 貴族の階段 武田泰淳 岩波現代文庫 武田家は奥さましか読んでいなかったので、泰淳にも挑戦してみたかった。二二六事件と華族のおひいさまがテーマの小説。(泰淳というネームで)身構えていたより読みやすかったが、クリスチャンの子女の読むような小説ではなかった。だからわたしは安全な、もっと古い時代のものばかり読んでいるのだなあ。

  23. 自負と偏見のイギリス史 新井潤美 クリスチャンの子女が読んで安全な本の代表であるジェーン・オースティン。彼女の小説は六冊全部読んだ。説得とエマが好き。

  24. 物語 フィリピンの歴史 中公新書 フィリピン革命からダグラスマッカーサーのくだりが日本の歴史ともからめて興味深い。

  25. 新地政学 朝日新聞出版 オオカミ少佐のYouTubeで地政学の手ほどきを受け、フィリピンの歴史なんかを読んでいるのもあり、本屋で地政学の本を探してみた。これはとてもわかりやすい。高校生とかが世界史の副読本にしたらいんじゃないか、みたいな本。フルカラー。

  26. 八月の光 フォークナー 新潮文庫 じぶんの読書力を試す系。アメリカ南部はよく知っているし、意識の流れ派も、ウルフで慣れているので、読み進められそう。 

  27. 戦う操縦士 サンテクジュペリ 光文社古典新訳文庫 彼の本は、これだけを読み残していた。砂漠での冒険も、郵便飛行も、みな共にしてきて、わたしはついにナチスと戦う彼の偵察機に共に乗ったのだった。そんな気がした。彼がじぶんのなかにもう住んでいる。

  28. 夜と霧 みすず書房 立て続けに先の大戦について読んでいる。このひとは神を知っている。彼らの語る精神生活とは、そのままわたしが説教壇から語られていること、神に示されていることではないか。マロニエの木から「わたしは、ここに、いるよ。わたしは永遠の命…」と語ったのは、わたしの知っている神だ。

  29. 街の牧師 祈りといのち 沼田和也

  30. ウクライナ戦争の200日 小泉悠

  31. 広瀬家のひとびと 高城知子 広瀬武夫の姪の娘に当たるひとが書いたファミリーヒストリー。古本屋で見つけた。なかなか面白かった。

  32. ああ野麦峠 山本茂実 この著者は松本連隊の最後から二冊目。構成もすごいし、調査も、すべて。松本マニアなので、読みながら震えていた。今井五介や片倉組について。いやあ、すばらしい本だ。信州人(松本平)らしさってある。臼井吉見の安曇野を思い出すもの。膨大な資料を読みこみ、調査する力とかね。信州のインテリ。好き。

  33. 就職先は海上自衛隊 女性士官候補生誕生 時武ぼたん 図書館で借りてきた。明治大の文学部で万葉集を読んでいた文学少女が、鬼ヶ島…おっと、江田島の幹部候補生学校に入ってしまう本人の実話。文学少女って怖いもの知らずなのか? 

  34. ウクライナの夜 革命と侵攻の現代史 マーシ・ショア ティモシーシュナイダー教授の奥さまの本である。すばらしいドキュメンタリー。2014年のマイダン革命について。わたしたちがソチオリンピックで羽生くんを眺めていたときに、ウクライナでは何が起きていたのか。

  35. 夕暮れに夜明けの歌を 名倉有里 幸せなとき、すばらしい本に出会ったとき。米原さんのエッセイを思う(上品だけれど)。どうしてロシアに関わるひとってこんな楽しいのかしら。

  36. サンテクジュペリの世界 永遠の子供の生涯と思想 武藤剛史 講談社選書メチエ サンテックス、サンテックス、わたしのとだち。

  37. 中先代の乱 中公新書 歴史探偵で見て、買ってきて読んだ。わたしの先祖が、緒戦に参加していた。しかも負けてる。だいたいそうなの、いつも負けて、けれどまだ生き残ってる、そんな家系。

  38. 亜鉛の少年たち アフガン帰還兵の証言 スヴェトラーナ・アレクシエーヴィチ 奈倉有里訳 世界は繰り返している。

  39. 赤い十字 サーシャ・フィリペンコ 奈倉有里訳 三時間くらいで読みきった。途中で軽い、と思った。作為的に、文を削って読みやすくしてあるらしい。しかし中身の重さは… ソ連の粛正、読後感は、米原さんのオリガモリソヴナに似ている。というか、似ている。

  40. 遠い朝の歌 須賀敦子 

  41. サンテクジュペリ イメージの連鎖の中で 藤田尊潮

  42. ヨーロッパコーリングリターンズ ブレイディみかこ

  43. 星の王子の影と形と 内藤初穂 内藤濯氏と曾祖父が仏文学の同級生で、資料として持っていた本をついに読む。曾祖父は上田敏先生の教えを受けていたのかあ。

  44. カティンの森のヤニナ カチンの森唯一の女性犠牲者について。ポーランドの歴史。よいドキュメンタリー。

  45. 風と共に去りぬ アメリカンサーガの光と影 荒このみ 文学として風と共に去りぬを再評価する本。わたしがいちばん精読してる小説かも。小学校五年生のときに読み、繰り返し繰り返し読んだ。

  46. 桜華 防衛大学校女子卒業生の戦い 資料

  47. 物語 ナイジェリアの歴史 中公新書 ナイジェリア人のKさんを水先案内人に学ぶナイジェリアの歴史。日曜日にときどき教えてもらう。ついに読み終えた。

  48. 自衛隊のリアル 滝野隆治 資料

  49. ミシンのみる夢 ビアンカピッツォルノ

  50. 落伍教師 蛭川幸茂 あがたの森で入手。

  51. 風と共に去りぬ 岩波文庫 荒このみ訳 1

  52. 風と共に去りぬ 岩波文庫 荒このみ訳 2

  53. 風と共に去りぬ 岩波文庫 荒このみ訳 3

  54. セカンドハンドの時代 スヴェトラーナアレクセーヴィチ




 読みたい本 

夜と霧、臼井吉見の安曇野、草間彌生の自伝、ウルフの波、

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