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双極性障害の利用者様が自立されたお話(あやめ岡崎)

こんにちは。ブログ担当です。
本日は双極性障害をお持ちの方が自立されるのを支援させて頂いたお話を紹介させていただきます。
あやめ岡崎の管理者さんよりお話しいただきました。

ある相談事業所の方より相談のお話をいただきました

「双極性障害の診断がある女性の方」
「現在(グループホームで)集団生活をされている」
「自立されるために訓練されており、仕事にもついている」
「勤務も安定してきたことからひとり暮らしをされることになった」
「これを機会に服薬管理もふまえ、あやめさんに入ってもらうことはできないか」 

 ご本人様に双極性障害をお持ちであること。また当初、ご本人様にお会いした際は表面上のお話ししかできなかったこと(今思えば警戒心があったのではないかと考えます)から、

「【治療をしていく】【薬をしっかり飲んでもらおう】というような指導的な立場ではなく、ご本人様の背景を考え、把握し、寄り添う対応をしていこう」

と事業所内で共有し、訪問させていただくことになりました。 

訪問開始から約半年

 なかなか心を開いていただけなかったのですが、訪問開始から約半年後、ご本人様から、徐々にご自身の身の上話をしていただけるようになりました。

【身内から酷いことをされていたこと】
【連絡を取りたい大切な人と連絡が取れない状況で辛いと感じていること】

 そのようなお話をされることはご本人様にとって辛かったことであったと思われます。
 ですが、「そのようなお話をしていただいたのは自分たちが信頼頂けたこと」だと感じ、職員一同嬉しかったことと、ここからがスタートだと話したことを覚えています。

 また、生活保護受給を受けられていましたがあやめが訪問開始してから約1年後、就業の姿勢も安定してきたことから生活保護受給から外れることになりました

ご本人様より、

「このように今のような生活に立て直せるようになったのはあやめや担当相談員さん、ヘルパーさん、彼氏のお陰だ」

ととても感謝されており、スタッフ一同大変やりがいや嬉しさ、喜びを感じました。 

担当医や地域の方との連携

もちろん訪問させていただいている間、良いことばかりではありませんでした。
 ご本人様が入院されたこともありましたし、「人に会いたくない」とご本人様が訪問看護あやめを拒否されるような不安定な時期もありました。

 ご本人様に気分の浮き沈みがあることを把握していましたから、クライシスプラン(※)を用いて対応することにしました。
 クライシスプランを用いることで、あやめ訪問看護職員だけでなく、ご自身が自分の傾向に客観的に気づいていただけるようになりました。

 ご自身で気分の浮き沈みの傾向を把握することで以前に比べ、安定した生活を取り戻していただいています。

 その方への訪問看護は現在も継続しております。
 一進一退ですが、今後も引き続き担当医の先生や地域の方と連携をとり支援していきたいと思っております。


※ クライシスプラン
『安定した状態の維持、また病状悪化の兆候がみられた際の自己対処と支援者の対応について病状が安定している時に合意に基づき作成する計画』(野村照幸 著:2017 訪問看護と介護)

 

訪問看護ステーションあやめ岡崎 管理者