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しあわせな癖
電車に乗っていて、目の前にいる赤の他人に対して
この人のすべてを愛せると思う瞬間があります。
普段はそんなこと思いません。
いつもは、
汚いものには汚いと思うし、触れたくないと思います。
好ましくない人には近づきたくないし、
できる限り関わりを減らすべく、話しても良いという返答を待っているアピールやボディランゲージでの無声の問いかけを積極的に無視することすらあります。
仕事中なんて、いつもそう思っていて
できる限りパーソナルスペースから出ていてもらいたいし、
人の出す雑音、音声やアピール・必要ないと思われる発言・行動には疑問を抱いてしまうし、
汚い人には汚いと、ムカつく奴には消えろと
思っています。
電車に乗っていてすべてを愛せると感じることも稀で、大抵の同乗者には全員降りろと思っていますし汗かきの人には汚いと思うし、満員電車に乗っているときはできる限り触れ合っている面積を減らす方法を考え、不潔だと感じ、一刻も早くひとりになりたいと思います。
しかし本当に稀に、
突然菜の花畑が目の前に広がったようなひらけた心持ちになって
目の前のハゲ頭、曇ったメガネ、薄汚れたスボンの裾、ヒラヒラしすぎたワンピース、ダサいかばん、だらしなくベルトに乗った下腹、ニキビづら、連れと談笑しアンコントローラブルになっている声量、無駄なイチャつきを披露する田舎臭いカップル、体臭、
等等のふだん到底好ましいとは考えられない人々の
全てを受け入れられ、毛穴まで愛せると
確固たる自信が湧いてくる瞬間があります。
赤ん坊を抱いているかのような感覚です。
美しく、無垢で汚れなく、愛されるべき存在、
の、目の前で
その尊さに立ちすくみます。
だれにたいしてもいつでも、その心持ちで過ごせるとよいのですが、残念ながらそうはいきません。
その、菜の花畑状態になるきっかけも自分ではよくわからず、その愛? を表明したこともない(してたら多分捕まるね)ので
まあ困ってもいないしただその瞬間ふとすこししあわせになれるので、まちがいなのかもしれないけれど。
何にせよ、これはしあわせな癖だということで自分の中で決着しました。
ほかにもこの感覚をお持ちのかた、おられましたら
どしどしご応募ください!
どしどしご応募のどしどしってなんでしょう?
擬音?
ドシドシ‼️
それでは、さようなら。
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