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手を伸ばせ、それから悩め!~ラブライブ!フェス Aqoursのセットリストが深い

この記事は、ラブライブ!フェス感想(2/2)に関連しています。
Aqoursパートのセットリストに感動し、文字数が多くなりすぎたため分割しました。

【届かない星だとしても】

Aqoursシップの登場で、予測したのはMIRAI TICKETかWATER BLUE NEW WORLD。
ところが、流れ出したのはロックテイストのイントロ。「届星」ここでやるの!?と度肝を抜かれました。冒頭の「Woo... 1, 2, サンシャイン!!」を叫び忘れるほど。

曲が進むにつれ、この曲を1日目、しかもμ'sの前に披露するということに特別な意味を感じました。

μ'sへの憧れと、夢や憧れを目指してきたこれまでの想いを表明すること。

「届かない星」はμ'sを意味すると言われています。スクフェス用ジャケットの文字色も、ライブLEDのCGもμ'sのメンバーカラー。
歌詞は千歌ちゃんが書いた感じが出ており、夢や憧れに向かって、無理だとかペケだとか言われてもやってみよう、という想いが表れています。
憧れの相手は、もちろんμ's。
最も注目の集まる1曲目でこの曲を捧げるというのも納得です。
千歌ちゃんならこのセトリにすると言い出しそうですね。
なお、2日目はAqoursがトリを務めたので、1曲目にやったとしても通常の意味に戻るわけです。

【2曲目以降も深い】

また、2曲目以降のセトリにも工夫を感じました。

1日目 Aqours セットリスト
届かない星だとしても | 2nd c/w
MIRAI TICKET | 東海地区予選
青空Jumping Heart | 1期OP
恋になりたいAQUARIUM | 2nd Sg
君のこころは輝いてるかい? | 1st Sg


ミラチケ以降はリリース順の逆に披露しているんですよね。時間を巻き戻してμ'sにバトンを渡すことを意図したのでしょうか?

2日目は今までのライブと同様に曲を入れ替えただけですが、今回は別のメッセージが生まれてきます。

2日目 Aqours セットリスト
届かない星だとしても | 2nd c/w
WATER BLUE NEW WORLD | 決勝
未来の僕らは知ってるよ | 2期OP
HAPPY PARTY TRAIN | 3rd Sg
君のこころは輝いてるかい? | 1st Sg

μ'sからバトンを受け取って、WATER BLUE NEW WORLDの持つ意味が変わってきます。

私はこの楽曲のリリース時より、ラブライブ!サンシャイン!!のアニメ1期2期を総括して、浦の星女学院の統廃合問題やラブライブ!優勝を目指す過程(過去/現在)と、3年生の卒業と1,2年生の転校という未来への想いを歌にしたものだと解釈しています。メロディーやコード進行が歌詞の表す感情と寄り添っており、ライブやMVのイメージも相まって好きな楽曲の一つです。

今回のフェスでは、μ'sの後にこの曲を持ってくることによってこの楽曲が一般化し、「この瞬間」はフェス自体や9周年のすべて、「僕たち」「みんな」はスクールアイドルや10人目全体、「次の輝き」や「ミライ」は10周年以降のラブライブ!を指す言葉へと変化します。Aqoursがこれからのラブライブ!を引っ張っていくという姿勢が見えますね。

そして杏ちゃんのMC、

「μ'sが大好きで」「Aqoursが大好きで」「Saint Snowが大好きで」「虹ヶ咲のこれからが楽しみで」…

これはラブライブ!2期、スノハレ披露前のセリフをイメージしていると思われますが、この言葉で「未来の僕らは知ってるよ」も一般化されます。

HAPPY PARTY TRAINでは、「受け取ったよ次の夢を」「ステキな旅に出よう」「あしたが呼んでる僕たちを」「とおい駅できっとなにかが待ってるね」と、同じメッセージを繰り返します。

君のこころは輝いてるかい?、これは2日間とも同じですが、「届かない星だとしても」の持つポジティブなメッセージ、「やってみよう」を繰り返し強調しています。2日目は特に「さあ、おいで!」がよく響きます。Aqoursが引っ張っていくラブライブ!の未来へ、共に進もうと呼びかけてくれているかのようです。

【μ'sのセットリストとも対応】

「勝負曲」「OP」「ナンバリングシングル」「デビューシングル」になっている。
さらに、それぞれの楽曲のテーマも近い。
偶然か必然か、話を聞いてみたい!

μ's セットリスト
僕らのLIVE 君とのLIFE | 1st Sg
僕らは今のなかで | 1期OP
No brand girls/START:DASH!! | 1期挿入歌
それは僕たちの奇跡 | 2期OP
ユメノトビラ/KiRa-KiRa Sensation! | 第2回 予選/決勝
Snow halation | 2nd Sg

ちなみに、μ's、Aqoursのいずれも、エンディング曲は歌っていない!
これにも意味を考えたくなります。例えば、「ラブライブ!に終わりはない」でしょうか。

【これぞ「神セトリ」】

限られた曲数で、これほど強いメッセージを感じたのは初めてかもしれません。
今回のセットリストは間違いなく伝説に残ると思います。
メンバーが何度も話し合って決めたと聞いています。ぜひ裏話を聞いてみたいですね。
ラジオや生放送、書籍とか…BDの副音声とか!

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