いい感じの色ズレをAVIutlでなんとかする
~動画での解説(Twitterに投稿した)が今見ると異様に文字送りが速いし見づらいので~
先におことわりしておくと今回はあまり親切な文章ではないというかある程度わかってる人向けに基本的な使い方などはどんどん飛ばしていきます。
AVIutl本体の使い方やスクリプトの導入方法についてはわかりやすい初心者向けサイトもあるのでそちらを参照してください(まるなげ)
0.まずは動画をご覧ください こういうのをつくります
前半が「いい感じの色ズレ」・後半が色ズレ+αでVHS風・経年劣化の質感をエフェクトで加えるためのもの
1.用意するもの
フリーの動画編集ソフトです。
「拡張編集Plugin」と組み合わせることでタイムラインベースでさまざまな編集ができるようになる。
現在の最新バージョンは安定版がversion1.00(aviutl100.zip)(テスト版version1.10(aviutl110rc2.zip)もあります)
【AviUtl拡張編集】getaudio()で音にあわせて動きや効果を与えるサンプル
「拡張編集」の「アニメーション効果」に機能を追加するスクリプトです。「アニメーション効果」というのはスクリプト類を導入することで演出の幅がめちゃくちゃ広がるすごいやつです。
今回はこちらで配布されている「スペクトラム連動(フィルタ効果)@GH_GetAudio」を使用します。(以下本文中では「スペクトラム連動(フィルタ効果)」と表記)
1.前半戦-いい感じの色ずれ
拡張編集タイムラインにベースとなる動画や画像などのオブジェクトを置き、その一つ下に「フレームバッファ」を置く
tips:AVIutl拡張編集のレイヤー構造は「下に置いたもの」が上に重なって表示されます。見た目上紛らわしいですが、デフォルトのレイヤー番号順です。
そしてフレームバッファにエフェクト「色ずれ」と「アニメーション効果」を設定。
「色ずれ」のパラメータ設定はご覧の通り
・ずれ幅 2
・角度 -90
・強さ 100
・色ずれの種類 赤青A
ですが、お好みに合わせて調整してください。
「アニメーション効果」の左下にあるプルダウンから「スペクトラム連動(フィルタ効果)」を設定します。様子を見ながら音源に合わせて「値」などを調整してください。
「設定」ボタンからパラメータを設定します。
・フィルタ名 透明度
・パラメータ 透明度
これで「音声ファイルの音量にあわせて"透明度"フィルタの"透明度"の値が変化する」ことになります。「フィルタ名」「パラメータ」以外は基本的にデフォルト設定のままで大丈夫(のはず)です。
(これは動画を見たほうがわかりやすい)
スペクトラム≒音量に合わせて「色ずれ」の値ではなく「色ずれを指定したフレームバッファ」の透明度を変化させているわけですね。
物足りない時は同じフレームバッファにもう一つ「スペクトラム連動(フィルタ効果)」を追加して、
このようなパラメータを設定することで「音量に合わせてX座標が移動する」効果が追加されます。要するに音が大きいほど横に大きく移動するわけですね。
さっきよりもっとぶれてる
2.後半戦-経年劣化めいた質感
本記事冒頭にリンクしている動画ではMikuMikuDanceから出力した動画ファイルにエフェクトをかけています。
エフェクトをかけるまえ
かけたあと
レイヤーの構成
適用しているエフェクトやパラメータを羅列していきます。
・ぼかし 範囲2 + シャープ 強さ100 範囲4
一度ぼかしてからシャープをかけることで画質の悪い感じを演出
・色調補正 コントラスト120 彩度110
この辺は元画像の色調に応じて調整
・「カスタムオブジェクト」走査線 濃さ10 ライン幅1.5
読んで字のごとく「走査線」が入ります
・「カスタムオブジェクト」周辺ボケ光量 ボケ20光量45半径132境界65
周辺光量落ちを再現するものです。割と汎用性があるカスタムオブジェクト
・自作グランジテクスチャ 合成モードを「オーバーレイ」にする
こんな感じのテクスチャです。日頃から作ってストックしておくとさっとお出しできて便利
まとめ
・エフェクトやグランジテクスチャを乗せて意図的に画質を荒らしていく
・似たような効果の出るフィルタをつかえばPhotoshopとかでも応用がきくと思います
・動画作る時にリファレンスとしてyoutubeで昔のCMやクロージング放送を散々に見漁ってたんですが、やっぱり画質が悪いとそこはなとないホラー感が……
リンク
AVIutl
http://spring-fragrance.mints.ne.jp/aviutl/
動画のBGMは自作曲(のカラオケ版)です
pomegranate raspberry【VOCALOID&UTAUオリジナル曲】
手書きで「おさいせんばこ」と書かれた箱が置いてある。投入されたサポートはガソリン代になり、動画の素材になります。