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Flying Report -どん底からの上昇曲線、中村直幹が世界選手権に翔ける誓い-

2年に1度行われるFIS 2021ノルディックスキー世界選手権が、ドイツのオーベストドルフでまもなく開幕する。

中村直幹は、5人の代表メンバーのうちの1人として選出され、今シーズンのスキージャンプで最大の大会にのぞむ。
これはつまり、現在の日本でトップ5の実力をもっている、と評価されている証でもある。

〈2021ノルディックスキー世界選手権〉
●スキージャンプ男子日本代表メンバー
中村直幹(なかむら なおき・23才)東海大学札幌スキークラブ 
小林陵侑(こばやし りょうゆう・23才)土屋ホームスキー部
佐藤幸椰(さとう ゆきや・24才)雪印メグミルクスキー部
小林潤志郎(こばやし じゅんしろう・28才)雪印メグミルクスキー部
佐藤慧一(さとう けいいち・22才)雪印メグミルクスキー部

●スキージャンプ試合日程
2/25 女子個人HS106決勝
2/26 女子団体HS106
2/27 男子個人HS106決勝
2/28 混合団体HS106
3/3 女子個人HS137決勝
3/5 男子個人HS137決勝
3/6 男子団体HS137
※HS: ヒルサイズのこと、
 HS106はノーマルヒル、HS137はラージヒルにあたる

しかしながら、今季の中村直幹は、ここまで順風満帆なシーズンをおくってきたわけではない。それどころか1月のジャンプ週間を終えた直後には、かつて経験したことのない暗闇をさまよっていた。

あの苦境から抜け出せた裏にはどんな葛藤があったのか? 中村直幹はどうやって、あの暗いトンネルから脱出することができたのか?  ポーランド・ザコパネでのワールドカップの試合を2日後に控えた2021年2月10日。
東京からポーランドへとZOOM回線を繋ぎ、インタビューを敢行。スキージャンプ選手として今まさにワールドカップを転戦している中村直幹のいつわらざる「生」の声をお届けする。



***



世界選手権を控えた今、中村直幹が考えていること

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ーーワールドカップ転戦中にも関わらず、インタビューの時間をつくっていただきありがとうございます。まず現在の調子はいかがですか?

そうですね。一時期よりは上がってきていて、今シーズンの中でもかなり良い状態だと思います。
ここ4戦(1/30・31 ドイツ・ウィリンゲン大会と2/6・7 ドイツ・クリンゲンタール大会)では、「今までできていなかったことができるようになってきた」という手応えもあり、収穫が多かったです。 


ーー試合の映像を通じても調子が上がってきているのが見てとれます。ワールドカップポイントもしっかり獲得しています。

時間はかかりましたが、結果が出ない時期からは完全に脱することができ、今は安定した内容でジャンプを飛ぶことができています。
いいジャンプを2本、揃えることができれば、かなり良い結果をつかめるのではという手応えがあります。


ーーそんな好調さもあって、見事に2021世界選手権の出場メンバー5人に選出されました。メンバー入りを果たした今、率直な思いを聞かせてください。

 前回(2019年)も代表には選ばれましたが、その時は5番手のサポートメンバーという形で試合に出場することはできませんでした。出られなかったあの時の悔しさを晴らせるチャンスがようやく巡ってきた、と思っています。

前回、メンバーから外されたときは、本当に悔しい思いを味わいました。

出場メンバー4人は、日本チーム全体として勝ちに行くために実力主義で選ばれるので、今年こそメンバーに入ってメダル獲得を狙っていきたいです。


ーーメンバー入りは、どんな風に知らされるのですか?

実は現地ではまったく知らされていなくて、僕が主催しているオンラインコミュニティの『FlyingLaboratory(フライングラボラトリー)』でチャットをしているときに、初めて代表入りを知りました(笑)


ーーコミュニティのメンバーとのチャットでですか!?(驚)

ミーティングも特になかったので、公式のインフォメーションがあって初めて知るという感じでしたね。
チャットしていたら、『FlyingLaboratory』のメンバーさんが「代表選ばれたよ(^o^)」と書き込んでくれました。

cap01_世界選手権代表おめでとう


おそらく、他の選手の場合は実業団などのチームで動いているので所属チームのコーチから情報が送られてくるのでしょうが、僕は(株)フライングラボラトリーの社長として1人で参戦しているので、そこが特殊なだけだと思いますけどね(笑)。



取り戻した、「中村直幹らしく、ジャンプを楽しむ」感覚

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ーー今シーズン序盤から中盤にかけては、かなり苦しみましたね。

そうですね。なかなか結果に繋がりませんでした。


ーー特に、1月のジャンプ週間の試合では2本目に進めずにワールドカップポイントが奪えず、中村選手自身のワールドカップ出場枠が無くなってしまうという大ピンチがありました。どんな思いで戦い続けていたのですか?

あのころは、“ワールドカップポイント”という言葉がいつも頭の片隅にあるような状態でしたね……。「ジャンプを楽しんで飛んでいなかったなぁ」と今となっては思います。
「なんとしてもポイントを取らねば!」という、心に余裕がない状態というか……。ずっと「もっと良い成績を。もっと、もっと!」という気持ちにとらわれてしまったところが、序盤で苦しんだ1つの要因だったと思います。


ーーポイントを取らなければというプレッシャーが知らず知らずのうちに、メンタルに影響していたんですね。

僕のポイントが無くなってしまうと、日本チーム自体の枠が減ってしまうような状態だったので、「それだけは避けなければ」という思いがあって。自分のなかで勝手に思い詰めているような精神状態でした。
ワールドカップポイントのことを忘れようと頑張ったんですけれども、結局その気持ちがジャンプに出てしまうというところもありましたし。
どんどんワールドカップポイント失効の期限が迫って来るなか、試合へ向けての準備はしっかりとしているはずなのに、結果はうまくいかない……。 
「ならばもっと準備をしなければダメだ」という思いで準備のレベルを上げると、今度はオーバーワークになってしまったり……。
そういう風に、バランスが上手く取れなかった時期でもあったと思います


ーー自分の成績が日本全体の出場枠にも影響する、というのはメンタル的にも非常にキツいですね……。

ただ、あの時の経験があり、ああいった過程を踏まなければ僕は今ここにいないので、悪いことではなかった。 逆に苦しい経験をできたことが、本当に良かったと今は思っています。同じジャンプでもあの時と今では、受け取り方はまったく違います。

「何が悪いのか、どうすれば良くなるのか」、「なぜこんなに準備をしているのにジャンプが飛べないのか」とあの時に必死になって悩みに悩んだことが、今こうやって調整が上手くいくようになっている理由なので、自分のなかで「あそこを変えていればもっと良かったはず」といった後悔は、まったくないです。


ーー今に繋がる発見、というのはどんな部分ですか? 

当時どうしても目立っていたのが、「本番になると上手くいかない」という点。
この理由を探っていくと、技術的には目立って悪いところはなかったんです。
夏からずっと練習をしてきましたし、この冬のワールドカップでもずっと試行錯誤を重ねてきていますので、「技術的にここを改善しないと世界とは戦えないぞ」ということはなかった。 やはり「練習では良いジャンプをしているのに、本番になるとなぜかダメになる」というような現象が第1にあり、それを解決していくためにはフィジカルだけでなく、メンタルのトレーニングも取り入れていかなければならない。そこで、1月中旬からメンタル強化の取り組みを始めました。


ーー精神的な部分を見直していこうと、なったわけですね。

ちょうどワールドカップの出場枠から外れ、1つ下のランクの大会であるコンチネンタルカップに出場したのですが、こういう場合は日本チームから離れて僕1人で転戦するのが通例だったんです。

でも、そこで日本代表の宮平秀治(みやひらひではる)ヘッドコーチがコンチネンタルカップの試合に帯同してくれました。
これが、自分としてもとても大きかった。
あの転戦で宮平ヘッドコーチと、「こうしてみよう、ああしてみよう」と話し合いを重ねたことが、現在安定してジャンプができるようになったことと繋がっていると思います。



どん底からの復活。宮平ヘッドコーチと過ごした時間と1つの偶然が希望の灯に

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ーー具体的にはどういう取り組みを行ったのですか?

まずは「自分が何に苦しんでいるのか、その苦しみに対してどんな行動をしたのか」ということを宮平ヘッドコーチと話し合いました。
話し合いといっても、テーブルを挟んで言い合うような堅苦しいものではなく、宮平ヘッドコーチから「ランニングでもしながら話そうか」といった力の抜けた感じでのお誘いがあって、ヨーロッパの自然をバックに一緒にトレーニングしながらラフに話しを交わしたりして。


ーー宮平ヘッドコーチは、「直幹にはリラックスが必要」と見抜いていたのかも知れませんね。

「本来ならばできているはずの力を100とすれば、まちがいなく何かが理由でそれ全部を発揮できていないよね」、ということも宮平ヘッドコーチからは指摘されまして。そのうえで「自分も同じような状況の時があったんだ」といった選手時代の経験談を教えてくれるなど、普段なかなか話せない内容まで聞くことができて、少しずつ良い方向にベクトルが変化していったという感じです。

それから、手元にあったイチローさんの本に『準備を止めてしまうことは、応援してくれる人を裏切ることになる、だから準備だけは100%欠かさない』という言葉が載っているのを見て、僕も「それだけは絶対にイチローさんには負けない!」と気持ちを入れ直すこともありました。
準備というのを具体的に説明すると、例えば試合にのぞむときに最高の身体状態に仕上げるための体重コントロールだったり、筋力バランスのコントロールだったり、柔軟性だったりなどいろいろと項目があります。

試合前の準備については、おととしと去年で失敗を経験していたぶん、その対策には今シーズンも取り組んでいました。いそがしいワールドカップの転戦中でも筋力を維持できるようなトレーニングや、心肺機能の強化も手を抜かずに続けることはできていたので、「今シーズンは比較的うまく準備はできていると思います」などと宮平ヘッドコーチと確認をしながら進めていきました。


ーーじっくり自分を見つめながら立て直せたわけですね。

そんななか、ワールドカップへの復帰が決まりました。
「じゃあ会場に戻ろう」となったときに、ドイツのインスブルックからウィリンゲンという街まで、ヘッドコーチと一緒に車で移動したんです。7時間半の道のりでした。
そのとき僕が音楽係をつとめることになりまして、「コーチ、7時間半も音楽ばっかり聴くのもキツいですよね(笑)」ということで、本を朗読するオーディブルというアプリで「持っているなかからおもしろそうな本を流しますねー」と、ちょうど7時間半くらいの『最高の休息法』というマインドフルネスについて書かれたオーディオブックをチョイスしたんですよ。

それを聞いていたら、本の内容自体が今の僕自身の状況にかなり近いストーリーだったんです。
この本は「なぜうまくいかないのか」とか「では、それを解決するにはどうすれば良いのか」といった課題に対して科学的側面から論じた内容でした。車の中で、宮平ヘッドコーチも一緒に聞いているうちに「この内容はまさに今の直幹っぽいよね。たぶんこういう状態だよね」、と言われたんです。
課題の解決方法もその本のなかで提示されていたので、「直幹、今度このメンタルアプローチを試してみようか?」などと、7時間半ドライブするなかでたっぷりと話し合えたんですよ。

その結果、今はマインドフルネスというものに取り組んでいます。
あの出来事が転機というわけではないんでしょうが、ジャンプを飛ぶ直前の心のもちようが大きく変わった出来事だったと思います。


ーードライブ中に聞いた本の内容が、偶然にも今の状況と繋がった……、そんな偶然があるとは驚きました。

自分の状態と本の内容を一つ一つリンクすることができた上に、宮平ヘッドコーチからのアプローチもあったので。それですごく、自分のなかでも「ハッ!」と気づけるポイントが多くありました。


ーー特に記憶に残っているのはどんな話でしたか?

“未来のことばかり考えていて、今の自分を感じていないような状態”についてというお話でした。
「結果を出さなければ」とか、「今度プレゼンをしなければいけない」とか、皆さんにもあると思うのですが、そんなときに後々の結果ばかりを考えてしまうと、精神的にふわふわしてしまう、というのが人間なんですよね、基本的に。
しかし、それを実行するのは自分自身だからこそ、現時点の“自分そのものという存在”をしっかりと感じることにより、今やらなければならないことを自分にちゃんと思い出させてあげる、実行してあげられる、というアプローチの方法論だったのですが、それがすごく僕には合っていました。
具体的にどう考えるかというと、スタートゲートに1人の選手が座っていて、自分が待っている状態の時に「手袋をつけているけど指の先が冷たいな、左足の小指もちゃんといるなぁ」、といった自分自身の身体性をあえて意識する時間をつくることにより「結果を出さなければいけない」とか「もっと飛ばなくちゃいけない」といった雑念をちょっと横においてあげることができるんです。


ーーメンタルでもかなり深い部分での気づきというか、思考自体が変わったという部分がマインドフルネスによって引き出され、それが少しずつ結果へと繋がっている、今はそんな状態なんですね。

そうですね。“練習でできたことが、ちゃんと本番でもできる”というだけで、ポイントが取れるようになってきました。そこは「取り組んで来たことが間違いではなかった」と言いきれます。
今後も引き続きこういったメンタルのトレーニングに取り組んでいきたいと思っています。



1人で世界と戦う、ということ。そこで得られるもの、とは?

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ーー実業団のチームで参戦している日本選手とは別の形、単身でワールドカップにのぞむという部分については、違いを感じますか? 

もちろん、精神的なところでも経済面でもその差を感じることはありますが、僕の場合は経験の一つ一つが自らの糧になっていますので、決して悪いことではないですし、実業団チームのコーチやスタッフに助けていただくこともよくありますので感謝しています。
それから僕の場合は、他国のコーチにも話を聞きやすい立場なので(笑)。けっこう、積極的に質問に行ったりすることもありますね。


ーーそれはすごい。「グランネルが何で強いのか教えてくれ」とか?(笑)

それ、このあいだノルウェーのスタッフに聞きに行きました(笑)。


ーー今、冗談で言ったんですが、マジでやっていたとは!(笑)

それ、絶対聞きたいですよねー(笑)。

やはり得られると大きいのが「繋がり」です。 僕は1人でワールドカップを戦っていかなければならないので、必死に情報収集をするんですけれども、そういうことを繰り返していると他国の選手やスタッフから「ナカムラは面白い奴だな」と言われたり、それをきっかけに話すようになったり(笑)。そういう意味で今後も「繋がり」をどんどん生んでいきたいと思っています。


ーーそういえば、ワールドカップを離れたときはヨーロッパで一人暮らしに挑戦されたとか?

そうなんです。インスブルックの街でアパートメントを借りて、一人暮らしをしました。そこでふだんの生活リズムから行動を見直せたことも結構ありましたね。外からみんなのジャンプを見て参考にすることができたのも良かったです。
それから、ワールドカップ転戦中は食生活が乱れていたかな、と考えてもいたので自炊にも挑戦しました。


ーー 一人暮らしの様子を『FlyingLaboratory』で生中継してくれたのは、むちゃくちゃ面白かったです。スーパーで買った食材の解説などもありまして。おつとめ品25%OFFは僕も大好きです(笑)

安売りしているものは思わず買っちゃいますよね(笑)
料理は、特に良い気分転換になりました。ヨーロッパの選手は、シーズン中に実家に帰ったりするんですが、それでだいぶリラックスしてから戦列に戻れるんだろうな、といったことも肌で感じることができました。
リフレッシュできた、というと大げさかも知れませんが、自分らしさが戻ってくるきっかけにはなりましたね。

【E】タイトルなし


ーー オンラインコミュニティ『FlyingLaboratory』の存在は、どう感じていますか?

このオンラインコミュニティがなかったら本当に孤独だったと思います。今シーズンでいえば、僕がこうやって試行錯誤を繰り返していることをみんなも共有してくれて、本当に励みになっています。

『FlyingLaboratory』のみなさんとFacebookを通じて交流するときは、張り詰めた気持ちなどなく話せるので、試合の緊張感から解放されてひと息付ける時間になっています。選手としてのON/OFFの切り替えがしっかりできるという意味でも、とても助けられています。

あと、先ほどもお話ししたように「準備をしなければ応援する人たちを裏切ることになる」と思うときに、応援してくれている人たちの顔が1番に思い浮かぶのは、『FlyingLaboratory』のメンバーの皆さんです。
準備をする段階で疲れていたり、面倒くさいという気持ちがちょっと顔をのぞかせたりしたときに「この人たちだけは裏切ってはいけない」と思い浮かべて、ひと踏ん張りしてがんばることは良くあるんですよ。



『楽しく飛ぶのが中村直幹』、世界選手権でも100%のジャンプを!

【F】FBより


ーーここまでの流れからも、調子は上向き。最高の状態で世界選手権にのぞめますね。

そうですね、このあとワールドカップで4試合戦ったあと、ドイツ・オーベストドルフで世界選手権に臨むことになります。
コンディショニングなど身体的な準備は、成績が出ていなかった時も含めて今シーズンを通して100%に近い準備ができていたと感じていました。それに関しては引き続き同じアプローチをしていきたいと思います。体重コントロールにも気をつけながら、筋力トレーニングもしっかりと行っていくことが大事です。
それをベースに、自分の身体的パワーを100%発揮できるような精神面をどう保つか、ということに今シーズンはずっと悩んできたのですが、そこが上手く回り始めたのがワールドカップに戻ってきたこの前の2戦だったんです。 そこで取り組んでいるメンタル的なところを、もっともっとこの後の試合を通して自分のモノにしていきたい。いわゆるルーティンといえるところまでもっていき、世界選手権で実践することができればもっと良い成績が出せるのでは? と自分自身が一番期待しています。


ーー世界選手権での目標は?

トレーニングラウンドではシングル(1ケタ順位)に食い込むことができるようになっていますし、技術的にも身体的にも他国の選手に劣っているわけではないとワールドカップの転戦をしているなかでも感じています。
2本のジャンプを揃えることができれば上位への進出も夢ではないですし、風やゲートといった外的要因が上手くかみ合えば、表彰台も充分に狙えると思っています。
団体戦のメンバーに選ばれるならば、おそらく1番手、切り込み隊長の役を期待されていると思いますので、しっかり自分の役割を果たしてチームに勢いをつけたいと思います。

世界選手権では、まず自分の準備をしっかりすること。 そして、2本とも100%以上の力を出しきる。
そのうえで、あとは風やゲートファクターといった外的要因も味方にしてどこまで上位に行けるか、ということを僕自身が一番楽しみにしています。


ーー我々応援する側にとっても世界選手権が本当に楽しみで、待ち遠しくなってきました。

今、上昇曲線に乗ってきたなかで、自分の「ジャンプに対する感じかた」も変わってきました。
もともと僕は、“大会で1番楽しんでジャンプを飛んでいる選手”だと自負していたんです。でも、そのあたりの気持ちが1月あたりまででは欠けていたので……。
今は「なんか、もうちょっと、楽しんじゃおうぜ!」みたいな部分がありながら、飛ぶ瞬間はスキージャンプにフォーカスして、自分のもてるパフォーマンスを精一杯、発揮したいと思っています。

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ーーまさに、『楽しく飛ぶのが中村直幹』なんですね!

そうですね。特に、良いジャンプを見せることができたときなんかは、とっても楽しいです。


ーーその笑顔を、ぜひ世界選手権でも見せてください。

はい。ぜひそうなるようにしっかり準備をして頑張ります!



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〈取材・文・写真(国内試合分)〉
 関谷 智紀(FlyingLaboratoryメンバー・通称「ポタやん」Twitter:@all_in_sekiya)



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●オンラインコミュニティ「FlyingLaboratory」


●FlyingLaboratory 公式Web


●FlyingLaboratory 公式note


●FlyingLaboratory 公式Twitter


●中村直幹 note


●中村直幹 Twitter


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