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タッチアンドゴーという凄技・シミュレーターという裏技

空港を離陸して、空港の周辺を周り、着陸する、という一連の流れをトラフィックパターンまたはサーキットという言い方をします。出発及び進入に使用する滑走路に対して左回りと右回りの二種類があります。

飛行機が移動手段であるからにはある空港から別の空港へ飛んでいく(ナビゲーション:航法)のですが、離陸してどこかへ飛んでいくためにもしっかりこのパターンを理解して飛ぶことや、どこからか来て空港へ着陸するためにもこのパターンを理解して飛ぶことが必要になってきます。

このパターンに入ると、地上に近い低い高度を速度が遅い状態で、周りには他の機体も飛んでいるかもしれない、障害物もあるかもしれないというリスクの高い状態でもあるのです。そんなリスクが高い状態でもしっかりとその状態を飛行できる能力を身に付ける必要があります。その離着陸動作を習得するためにもグルグル周回して技術を身に着ける。

それがタッチアンドゴー。だから基本中の基本なのです。

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出典:FAA Airplane Flying Handbook

パイロットが訓練を開始して最初の単独飛行(ファーストソロ)をするのはこのトラフィックパターンを一人で飛ぶことなのです。

基本中の基本を最初の段階で身に付けるのです。

実はここにはパイロットに必要な操縦技術のほとんどが詰まっているからです。

本物のパイロットの試験

下の写真はFAA Sport Pilotの実地試験実施項目です。全文はリンクからご確認ください。全部で10の試験項目がありますが、トラフィックパターンを一人で飛べるようになるにはVII. Navigationを除くなんと残りの9つの項目をやることになるのです。

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I. Preflight Preparation

II. Preflight Procedures

X. Postflight Procedures

の3つはどちらからというと実際の飛行機を触りながら実施する項目ですが、残りの6つが実際の操縦という分野

III. Airport Operations (Seaplane Baseは水上機の場合)

IV. Takeoffs, Landings, and Go-Arounds

V. Performance Maneuvers

VI. Ground Reference Maneuvers

VIII. Slow Flights and Stalls

IX. Emergency Procedures

玉那覇式アプローチ

前述の試験項目全10項目から、トラフィックパターンをマスターするには8項目を抜粋し、さらに実機を操縦するという項目を6項目に落とし込んで説明しました。

玉那覇はここからさらに落とし込んで以下の2つの項目に絞り込みました。

III. Airport Operations (Seaplane Baseは水上機の場合)

IV. Takeoffs, Landings, and Go-Arounds

なんのために?

シミュレーターで遊ぶため&勉強を進めやすくするためというのが回答です。

実機ではかなりリスクの高いトラフィックパターンです。そのためにこの2つ以外の項目をマスターして万が一に備えるのが実機訓練です。

一方シミュレーターゲームで遊ぶにはこの二つで十分です。

実は遊びの中に重要な要素が含まれています。

パイロット資格に必要な勉強量は?て聞かれたのででも書きましたが、座学で必要な項目を11に分けた例がありました。その中からなんと8つも関連しているのです。

Aerodynamics

Aircraft Systems

Flight Instruments

Regulations

Procedures and Airport Operations

Weather, Weather Services

Aircraft Performance

Communication Procedures

玉那覇式アプローチとは、楽しみながら授業で後に学ぶことになる内容を体験を通して知っておくことができるというものです。

楽しみながら学ぶ

机上で学ぶ前に体験学習で学ぶ

一度ルールを覚えると別のところでも応用ができる

初めての空港でも離着陸ができる自信と楽しさが倍増

これらは良い循環になる玉那覇式アプローチです

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遊びから本気モードへ

とりあえずたくさん遊びましょう。一人で飛べる自信をつけましょう。

その次は少し本気モードへ昇格してもいいかもしれません。下の写真はFAA Sport Pilotの実地試験実施項目からトラフィックパターンを実施する際に試験官が評価する基準が書いてあります。細かいですよね。そりゃそうです。本物のパイロットの試験で使用するものですから。

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必要とされる知識もそうですが、フライトが数字で評価されるということです。高度はプラスマイナス100フィート未満であることや、速度はプラスマイナス10ノット未満ということが書かれています。

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着陸となるとさらに細かく規定がされています。着陸地点は目標地点の手前ではダメで、400フィートを超えてもダメだと。

このようなパイロット資格に一歩近づいた遊びがもっと楽しさを深めると思うのです。

スポーツでも同じです。とりあえずボールを持ってバスケットに投げ入れるだけも楽しいですが、ルールを知って、更には基本技術をマスターし、フォーメーションまで覚えてゲームをするレベルになったらもうやめられないほど楽しい。途中は少しはきついかもしれないけど、楽しいことを経験しているから乗り越えられる。そう玉那覇は思います。

フライトシミュレーターが日本の航空業界を変えると真剣に考えています。

FSOはFAAパイロット訓練の国内唯一の専門施設です。FAA認定のシミュレーターにFAA認定のパイロット教官。本気で遊ぶためのノウハウを知っているプロ集団です。


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